日本語と英語が言語的に違いすぎる! だから習得が難しい

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ヨス

こんにちは! 元・日本語教師のヨスです。

英語の勉強は日本人にとって果てしない道です。いたるところに英会話教材や英会話コンテンツが満ちていますが、本当に思うんですよ。なんでこんなに英語習得は難しいのか!!

ということで、今回は日本語と英語の言語的な差についてです。

日本語と英語が言語的に違いすぎる

日本人にとって英語を修得するのが難しいのには大きな理由があります。

それは「言語的な差」です。ええ。日本語と英語って違いすぎるんです。その違いをちゃんと認識することは、英語を修得するときに役に立つと私は思っています。

今回、私が書いたのは全部ではないですが、ざっくりとまとめました。

語順(文法)が違う

まずは語順について。日本語は「SOV」だけど英語は「SVO」なんですよ。

こんなこと書いていると「は?」ですよねー。文法の専門用語でこういうやつです。

  • S: 主語(Subject)
  • O: 目的語(Object)
  • V: 動詞(Verb)

1日本語「SOV型」

日本語はご存知のとおり、「SOV型」の言語です。

私は キットカットを 食べる。

こんな感じで、動詞の「食べる」が最後に来ます。この「SOV型」ですが、ほかにはドイツ語、オランダ語、アイヌ語、韓国などなど、言語の約45%を占めるポピュラーな型だそうです。

厳密には日本語の「は」は主題です。

2英語「SVO型」

「SVO」は有名ですよね。高校の英語文法の時間に一番最初に習うやつです。これのせいで高校時代の私は、しょっぱなから英語が大嫌いになりました。ありがとうございます。

I eat apples.

英語は日本語とは違って、主語の次に動詞が来るんですね。これが初心者には難しいんですねー。

ついで言うと、日本語のようなSOV型、英語のようなSVO型のほかには、アラビア語を代表するVSO型、マダガスカル語などのVOS型、そしてOVS型や、OSV型というのまであるようですね。日本語の文法は数ある文法の中の1つにすぎないってことがよくわかります。

英語は主語を省略できない

英語を勉強していてまずぶち当たるのが「主語を省略しない」という特性です。

日本語だと「難しいです」っていうところでも、英語だと……

It's difficult.(難しいです)

ええ。私は発狂していましたよ。「It(それ)」って何?! なにソレ?!って。

こういう自分の母国語とあまりにもかけ離れている特性って、文法で習って頭で納得していても、いざ使おうとすると抵抗があるんですよ。

あまりにも日本語と違いすぎますよね? いちいち「It」をつけたりすると、なんか間違っているんじゃないかって思ってしまい、使うのが何か恥ずかしいんです。でもそれが本当に正しいんだけど(笑)。

あ、もちろん英語でも主語を省略することはあります。「Hot!(暑っ!)」とか。特にSNSでの投稿では入力するのが面倒なので主語を省略することが多いです。どの国でも同じですね。

表記が違いすぎる

そして当たり前ですが、日本語と英語は表記が「漢字・ひらがな・カタカナ」「アルファベット」と違いすぎます。

そもそも漢字は文字自体が意味を持つので、漢字を見れば意味が分かります。例えば「むえいとう」って平仮名をみてもピンときませんが、「無影灯」って風に漢字に直すと見たことがなくても意味がわかるのではないでしょうか?

うん。漢字の瞬間認識率は、言語の中でも最強だと思います。 文字なんですが、絵に近いですよね。

逆に英語はアルファベットを並べて単語を形成します。「 A 」というアルファベット自体には音を表すということしかなく、「意味」は全くありませんね。

表記が違うので、アルファベット一面の文章があると「うっ……」となるんです。たぶん漢字という共通文字を使う中国語(中国の漢字の方が簡略化されていますが)の方が拒絶反応は薄いと思いますよ。

日本語は音声が少ない

日本語と英語では音声の数に、すさまじいほどの差があります。これが日本人の発音がわからない!と言われるゆえんです。

母音の数だけでも英語は日本語の3倍以上もあります。日本語は約5個、アメリカ英語は約16個(イギリス英語は約20個)あるんだそうですね。ちなみに「約」って書いているのは、数え方によって数は変わるからです。

ここまで音声の数が少ないということは、普通の日本語話者では発音できない音がたくさんあるってことです。外来語を日本語(カタカナ)表記することを思い浮かべてください。カタカナ英語については以前いろいろ書きましたが、カタカナ英語のそもそもの元凶は日本語の音の少なさから来ています。

  • right
  • light

この2つは英語では、聞き間違えないほどの違いがあるそうなんですが、私達日本人には同じにしか聞こえません。なのでカタカナで書くときには、どちらも「ライト」になってしまうんですねー。厄介です。

  • 「bus」と「bath」
  • 「fast」と「first」
  • 「she」と「sea」

などなど、いろいろありますねー。

周波数でいうと、日本語が125ヘルツ~1,500ヘルツなのに対し、英語だと2,000ヘルツ~12,000ヘルツなんだそうですね。とてつもない差があります。

抑揚とピッチ

そして、もう一つ音声的な側面です。

1日本語「音の高低」

日本語で、音が同じ単語のときって、どうやって違いを出しますか?

それは音の高さ(ピッチ)です。「橋」と「箸」や、「雨」と「飴」の違いですね。

2英語「音の強弱」

それに対して、英語は音の強さ(アクセント=ストレス)を使うことで意味に差が現れます。

「suspect」を例に出すと、こんな2つの違いがあります(わたしが言っている音声ですが)。

最初に言った「suspect」は後ろにストレスがあるので「動詞」ですね。2回目の「suspect」は前の方にストレスがあるので「名詞」です(音声ではこれを2回繰り返してます)。

このように日本語と英語では「音の強弱(=英語)」「音の高低(=日本語)」という大きな違いがあるということです。

文化が違うことによる影響

最後は「文化的な差」と言ったほうがいいんですが、文化があまりにも違いすぎるために起こる言語の差です。

文化と言語は濃密な繋がりがあって、切っても切れない関係なので、ここで紹介します。

たとえば、日本語では本来「ありがとう」というところを「すみません」と言うことが多いです。ほら、ハンカチを拾ってくれた人に「わぁ! すみません」みたいな。これに引きづられて英語で「I'm sorry」なんていうと度肝を抜かれることでしょう。

ほかにも友達のお父さんを呼び捨てで呼ぶとか、日本ではほぼありえません。「おはようございます! ヨシヒロ!」とか。

目の前の人に向かって日本語で「二人称(あなた)」がほとんどの場面で使えないのもすごく特殊な性質ですよね。

二人称とても三人称としても、代名詞や名前で呼ぶより、その人のポジション(課長、部長、先生など)で呼ぶことが多いです。

英語の授業で「彼女は大きなバッグを持っていた」のように訳すときの「彼女」が妙に引っかかってた記憶があります。日本語では違和感アリアリで。

ああーいくらでも出てくる(笑)。ほら、日本語で話すときって何事も曖昧にしておきたいですよね。「何が好き?」って聞かれて「ピザとか好きです」って答えるように。なので「and so on」を使いまくってたなぁ(笑)。

すみません。どんどん例が出てきて止まらない(笑)。まとめてみると、どれも「断定を避ける」という性質が根底にありますね。その根源にあるのは相手を敬うということかとは思いますが、ここまで選択する言葉が違うのは言語習得の上で苦労するのも仕方ないです。

さて、今回は言語的に日本語と英語がこんなに違うんだよ!という一例を紹介しました。細かく見ていくと1冊の本が書けそうなレベルです。

こういう差を知っていると英語を話すときにきっと役に立つと思っています。

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ABOUTこの記事をかいた人

ヨス

アメリカに留学した経験から言語に興味を持ち、日本語教師に。日本語教育を学んでいたときに自分が「音声学」に猛烈に惹かれることに気づく。一般的には学ばない「日本語の音声」を学ぶことで英語の発音を習得。ヨッセンスという月間に100万回以上読まれている人気ブログも運営。