英語を勉強するとき、一番のネックになったものは何ですか?
単語を覚えること……という方が多いかもしれませんね。
語彙を増やすために私が興味を持ったのは慣用句の言い換え。例えば「participate」なら「take part in」など。
そういった慣用句を覚えてゆく上で前置詞が極めて重要だという認識を深めました。
その中でも今回は「前置詞」なのに文章の最後に来るという「ちょっと違和感を感じる例」を紹介します。
目次
文章の最後に前置詞が来る例
中学でまず習う英語の文法の代表格といえば、こちらですよね。
文法の基本
- SV
- SVO
- SVOC
- SVOO
の4文型です。そして前置詞は必ず名詞の前……のような基本がありますよね?
でも、ここでご紹介するものはそれと一味違います。
「前置詞」は名詞や代名詞の「前に置かれる」ためそう呼ばれています。
その「前」という言葉が入っているので違和感があるのですが、文末に置かれることもしばしば。
今回は文末に前置詞が来るとどうなるか……という例をいくつか紹介します。
「live」のあとに前置詞がくる例
まずは「live」という動詞で「for」と「in」が付く例を見てみますね。
live for
- My family is worth living.(私の家族は生きているだけの価値がある)
- My family is worth living for.(家族は私の生きがいだ)
例文1は「家族」が焦点になっているのに対し、例文2の場合は主体が家族ではなく、「自分」になっています。
live in
- I don’t have a house to live.(私には生活する家がない)
- I don’t have a house to live in. (私には住むための家がない)
例文1の場合は単に生活自体に焦点が当たるのに対し、例文2はその生活が営まれるおうちに焦点が当たっています。
前置詞が違うだけで動詞の「live」の意味が「生きる」なのか「生活する」なのか分かれている例ですね。
「eat」のあとに前置詞がくる例
次は「食べる」の意味の「eat」です。
eat with
- Use chopsticks to eat.(食べるのにはお箸を使ってね)
- Use chopsticks to eat with.(食べるのにはお箸を使ってね)
例文1も2も、訳を見れば同じになってしまいますが、例文1は食べること自体に主眼があるのに対し、例文2は「食べる方法」により焦点が合っています。
eat at
- There’s no good restaurant to eat.(「食べる」のに適したレストランがない)
- There’s no good restaurant to eat at.(外食するのに良いレストランがない)
例文1は、「レストランそのものを食べる」という意味合いになってしまいます。
ちょっと怖いですね(笑)。この場合は絶対に「at」を忘れないように!
「sit」のあとに前置詞がくる例
「座る」という意味の「sit」の例です。
sit with
- I don’t have a partner to sit. (私には[座らせるべき]パートナーがいない)
- I don’t have a partner to sit with.(一緒に座るパートナーがいない)
例文1は前置詞がないとねじれた文章になってしまいます。
sit on
- Grab a chair to sit.(イスに座って)
- Grab a chair to sit on.(イスに腰掛けて)
例文1では座ることに焦点を置いていますが、例文2だとイスの方に焦点があります。
オーストラリアに来て初めて知った表現「Grab a chair」は直訳すれば「イスをつかむ」ですが、これは座ることを促すフレーズ。
「lean」のあとに前置詞がくる例
そして「lean」という「寄りかかる」という動詞の例です。
lean on
- We all need someone to lean.(誰だって寄り掛かれる人が必要)
- We all need someone to lean on.(誰だって頼れる人が必要)
「Lean」だけなら物理的に「寄りかかる、傾く」という意味。「Lean」が使われている観光名所といえば「Leaning Tower of Pisa(ピサの斜塔)」。
ちなみに、「lean on」のように「on」が付くだけで「頼る」という全く違った意味になるものを「句動詞(Phrasal Verbs)」と呼びます。
lean over
- The fence won’t hold if you lean (on it).(寄り掛かったらフェンスが壊れるよ)
- The fence won’t hold if you lean over.(乗り出したらフェンスが壊れるよ)
例文1の場合、前置詞がないと不自然な文章です。「on it」を付けましょう。
動詞によっては文章の最後に前置詞を置いてもオーケーなものもあれば不自然になってしまうものあるし、ちょっとクセモノですね。
日本語にはうまく訳せない表現
さて、何点か文章の最後に前置詞がくる場合とこない場合の違いを見てきました。
お次はちょっと変わった例を紹介します。
それは「何か書くものはありますか?」という表現です。
日本語だと2つの意味がある
この「何か書くものはありますか?」という質問ですが、実は2つの意味があることにお気づきでしょうか?
「書くもの」という表現です。これには……
- ペンなど「書くための筆記用具」
- 紙などの「書かれるもの」
どちらも意味として取れますね。
間違いを避けるためには「書くものはありますか? 裏紙でいいんですけど」のように具体化が必要です。
英語で「何か書くものはありますか?」は?
では今度は英語で「何か書くものありますか?」はどう言うのでしょうか?
Do you have something to write?
のように言いそうなのですが、この例文で前置詞がないと、何だか「収まりが悪い」感じに聞こえます。
意味は通じますが、あえて言えば……
書く、持ってない?
といったところでしょうか(笑)。ここで必要なのが文末に付く前置詞です。
英語だと「前置詞」の力でまったく違う文章に
日本語に対し、英語だと前置詞を加えるだけで2つの区別がつきます。
- Do you have something to write with?
- Do you have something to write on?
この違いがわかりますか?
この2つの文章ですが、日本語に訳すとどちらも「書くものはありますか?」になりますが……
- Do you have something to write with? …… 書くもの(ペンなど書くための筆記用具)
- Do you have something to write on? …… 書くもの(紙などの書かれるもの)
こんなふうになります。
文章の最後に前置詞がオマケ的についているように見えますが、ここまで違う意味になるんです。
前置詞のパワーはスゴイですね。
まとめ
いかがでしたか? 前置詞は奥が深いのと同時に、日本語観点からすれば納得がいかない様な表現も多いです。
あえてそういったトコロにツッコミを入れながら勉強をすれば、フレーズの定着の一助になりますよ。
前置詞を使った、お気に入りの歌やフレーズがあればとっかかりとなるのでそれらをまず覚えましょう。
そこから前置詞を変えたフレーズを覚えていけば芋づる式にボキャブラリーを増やしていけます。
ぜひお気に入りの前置詞フレーズを見つけてみて下さいね。
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