英語の意味が似ていることばって、使い分けが難しいですよね。
たとえば「『look』も『see』も『見る』じゃないの?」……とお困りではありませんか。
確かに、英語の類義語(意味が似ていることば)の使い分けは、難しいものがあります。
でも、ちゃんと学べば大丈夫です! 今回、英語の類義語(動詞)を学ぶのにピッタリな本を見つけました。
この記事では、『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』という本をご紹介します。
目次
著者のルース・ファロン氏について
では、まず本書『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』の著者であるルース・ファロン先生をご紹介しましょう。
本書のタイトルに「ネイティブ感覚」とある通り、先生は英語のネイティブスピーカーです。
ご出身は本書に明記されていないのですが、アメリカの大学を出ていらっしゃいます。
先生は、次の教育機関などで、日本における英語教育に携わってきました。
経歴
大切なのは、先生は英語のネイティブスピーカーというだけではなく、日本人に対する英語教育の経験も豊富な点です。
なんせ、来日したのが1981年ですからね!
日本人が英語学習でつまずくポイントも熟知されているはずで、これは期待が持てますよね。
『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』の内容
では、本書『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』の内容をご紹介しましょう。
【ぜんぶで6章】場面別に動詞を紹介
本書では動詞の使い分けが学べるわけですが、次のように6つの章で構成されています。
本書の構成
- 生活一般にまつわる基本動詞
- ビジネスの現場で役立つ動詞
- 家事一般にまつわる動詞
- 時事ニュースに頻出する動詞
- 感情を表現する動詞
- ものごとの状態を表す動詞
場面別に動詞を分けてくれているわけですね。
動詞はさらに細分化
そして動詞はさらに細分化され、紹介されています。
たとえば、上で見た1はさらに2つの部分にわかれていて、そのうちのひとつは「基本動作を表す7つの動詞」。
基本動作を表す7つの動詞
- 見る
- 話す
- 思う
- 持つ
- 与える
- 押す
- 引く
どれも日常生活で頻繁に使いそうな動詞ですね。
そして、「見る」だけでも7つ、「話す」「思う」では動詞を4つずつ取り扱っています。
以下、「見る」「話す」「思う」などを「グループ」と呼びますね。
ちなみに本書全体では、200以上の動詞を46の「グループ」に分けて解説してくれていますよ!
「グループ」の構成について
各グループ(例: 「見る」のグループ)は、それぞれ次のような構成になっています。
「グループ」の構成
- 3択問題(1問)
- 各動詞の解説
- 3択問題の解答と解説
- 復習クイズ(複数の3択問題)
- 復習クイズの解答と解説
1つずつ、見ていきましょう。
3択問題(1問)
たとえば「見る」のグループについては、まず次のような質問があります。
どの動詞がふさわしいか、以下の3つから選びましょう。
Will you ( )my bag for a while?
ちょっとの間、私のバッグを見ていてもらえますか
(a) look at (b) watch (c) see
ルース・ファロン 著『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』(2019年 アルク)
この問題の解答と解説は、次に紹介する「各動詞の解説」の次に出てきます。
各動詞の解説
次に、「見る」のグループで紹介されている動詞について解説を読みましょう。
「見る」グループの動詞
- look at
- see
- watch
- glance at
- staer at
- gaze at
- peep
どれも「見る」なのですが、使える場面が違うんですよ。
たとえば、「look at」については、次のような説明があります。
look at
【意識的に「見る」】
何かを注意深く見るという意味です。(中略)
ex. I look at myself in the mirror when I leave home.
家を出るときは鏡で自分の姿を見る(後略)
ルース・ファロン 著『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』(2019年 アルク)
まず【 】で概要を解説してくれてから詳細に移り、さらに日本語訳付きの例文もある。
例文のようなシチュエーションでは、鏡で自分の姿を「注意深く」見ますよね。
親切でわかりやすい構成ですね!
3択問題の解答と解説
それぞれの動詞について理解したら、冒頭の3択問題についての解答と解説を読みましょう。
前の段階で詳しい解説があるので、ここの解説はかんたんなものです。
詳細は本書に譲ります!
復習クイズ(複数の3択問題)
そして、いよいよ仕上げの「復習クイズ」という3択問題(複数)が出てきます。
解説を思い出しながら解きましょう。
復習クイズの解答と解説
最後に復習クイズの解答と解説を読んだら、「見る」のグループは終了。
次の「話す」のグループに進みます。
わたしが感じた効果
さて、わたしは本書をひと通り読んでみたのですが、どんな効果があったのでしょうか。
わたしが感じた効果は、次の3つです。
わたしが感じた効果
- 知らない単語を学習できた
- 知っている単語の使い方をしっかり学べた
- 多読の効果をあらためて感じられた
1つずつ、ご説明しますね。
知らない単語を学習できた
まずは、当然かもしれませんが、知らない単語を学習することができました。
たとえば次のような単語です。
本書で新たに学習した単語
表面的な意味だけでなく、意味が似ていることばと比較しつつ、深く学習できたと思っています。
知っている単語の使い方をしっかり学べた
次に、知っている単語の使い方をしっかり学べました。
たとえば、「sob」という単語。
なんとなく「泣く」というのは知っていたのですが、本書には次の解説があったんです(太字はサトによる)。
大きな衝撃を受けてひどく傷ついたとき、声に出して泣きじゃくったり、しゃくり上げたりするような場合です。
ルース・ファロン 著『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』(2019年 アルク)
わたしは英語の小説を毎日読んでいるのですが、この「sob」は目にする機会がかなり多いと感じています。
次に「sob」に出合ったときには、より具体的にシーンを思い浮かべて読めそうです。
また、「speak」と「talk」の違いを
知っているつもりだったのですが、本書を読むと「勘違いしていたこと」もわかりました。
これでもわたし、一応TOEICで990点をマークしているんですけどね……。
「speak」と「talk」の違いについて、詳細は本書に譲りますが、わたしもまだまだです……。
とにかく、本書では基本的なところもしっかりカバーできるので、TOEICの上級者にもオススメです!
多読の効果をあらためて感じられた
最後に、多読の効果をあらためて感じることができました。
「多読」は、だいたいわかるレベルの英語を大量に読むという活動ですね。
この効果は、試しに「解説」を読まずに「復習クイズ」から解いたときに実感しました。
というのも、違いがちゃんと説明できない単語のクイズでも、けっこう正解することができたんですよ!
これはひとえに、「多読」のおかげだと思います。
わたしは英語の小説で、本書に出てくる単語もけっこう目にしたことがあります。
で、小説だとどんな場面でどんな言葉を使うのかがわかるわけですね。
まさに本書で解説されていることが、感覚的にわかるわけです。
そのおかげで、たとえば次の問題は、解説を読まないで正解できました。
The northern lights( )softly in the winter sky.
オーロラ(北極光)が冬の空にぼんやりと輝いている
(a) glow (b) twinkle (c) glitter
ルース・ファロン 著『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』(2019年 アルク)
正解は「(a) glow」です。この単語、たしか『ハリーポッター』のあの場面で出てきたなあ……と思いながら即答できました。
わたしは「多読」で、単語を意識的に覚えようと思っていたわけではありません。
むしろストーリーを楽しんでいただけなのですが、自然に英語の感覚が身についていることを実感できました。
たとえば日本語でも、「目標」と「目的」の違いを言葉で説明できなくても、次の文の( )に入るものはどちらか選べますよね?
例題
毎月2万円を( )に貯金する。
答えは、「目標」ですね。
こういう「なんとなくわかる」感覚が、英語についても身についていることが分かって、うれしかったですよ。
もちろん、すべて「なんとなく」でわかったわけではないので、これからも学習を続けていきます!
なお、多読については「多読」とは? 英語に楽しみながら触れ英語力UPにつながる方法という記事も書いていますので、ご参考までに♪
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まとめ
この記事では、『ネイティブ感覚 基本動詞使い分けブック』という本をご紹介しました。
英語の意味が似ていることばの使い分けは難しいのですが、それを学ぶのにピッタリな本です。
わたしはTOEICで900点以上を取っていますが、それでも学びがたくさん得られました。
本書をぜひ、ご自身の目で確かめてみてくださいね!
英語の勉強にオススメの書籍はほかにもいろいろあります。
次の記事にわかりやすくまとめたので、ぜひご参考に!!