形容詞と副詞の違いとは? 見分け方をくわしく紹介!

サッシ

執筆者

WEBライター。旅をしながらブログを書いて生活。塾で英語を約20年教えた経験あり。早稲田大学 教育学部卒業。→ サッシについてはこちら

今回は「形容詞」と「副詞」の見分け方についてです。

どちらも、ほかの言葉を修飾するという特性があるので混乱しそうですが、違いを見分けるにはコツがあります。

まず最初に形容詞と副詞の違いを一言で説明すると、このようになりますよ。

形容詞・副詞の違い

つまり、名詞を修飾することばが「形容詞」で、名詞以外を修飾することばが「副詞」ということです。

英語の「形容詞」と「副詞」は似ている?

英語を勉強していると、誰もがこんな疑問を抱くことでしょう。

サッシ

形容詞と副詞って似てるけど、違いは何なの?!

そう。英語の「形容詞」と「副詞」って似ていて、私が塾で教えていても頭を悩ます生徒の多い「英文法あるある」の一つですね(笑)。

英語の「形容詞」と「副詞」が似ている理由

なぜ英語の形容詞と副詞が似ていて、混乱しそうになるのかというと、どちらもこんな性質があるからです。

形容詞と副詞の性質

ほかの言葉を修飾する

そうです。形容詞も副詞も「なにかの言葉を修飾する」という特性があるんです。

「修飾する」とは?

「修飾する」というのは、日本語で言うと「美味しいイチゴ」の「美味しい」のような言葉のことです。

「修飾する」とはどういう意味?
「修飾する」とはどういう意味?

「イチゴ」という言葉(名詞)を具体的に伝えるために「美味しい」という言葉で詳しく伝えていますよね?

まるで「イチゴ」という言葉をイキイキと伝えるために着飾っている(修飾している)ようです。

サッシ

この場合「美味しい」という言葉は「『イチゴ』にかかって(・・・・)いる」のような表現で言われます。


英語の「形容詞」と「副詞」の違いとは?

英語の「形容詞」と「副詞」が似ている話をしましたが、しっかりと見分ける方法はあるんです!

それが以下の3つのポイントです。

形容詞・副詞の見分け

  1. 「名詞」を修飾しているかどうか?
  2. その単語を外しても意味が通じるか?
  3. 語尾のパターンは?

ではこの見分け方を詳しく見てみましょう。

「名詞」を修飾しているかどうか?

まず、形容詞(限定用法)は「名詞」を修飾するのに対して、副詞は「名詞以外」を修飾します。

  • 形容詞名詞を修飾
  • 副詞名詞以外を修飾

例えば、以下の例文をご覧ください。

形容詞の例

ウサギ

He is a lucky guy.
(彼はツイてるやつだ)

「lucky(ツイてる)」は「guy(奴)」という名詞を修飾しているので、「形容詞」ですね。

しかし、以下の文の「Luckily(幸運に)」は、文全体を修飾しているので「副詞」です。

副詞の例

オオカミ

Luckily, I got a ticket.
(幸運にも、ボクはチケットを手に入れた)

その単語を外しても意味が通じるか?

もう1つの見分け方として「その単語を外してみる」という方法があります。

文の構造上「副詞は無くても意味が通じる」という考え方があるため、外してみても文章が成り立てば「副詞というわけですね。

例えば「Your are always stupid.(キミはいつも愚かだ)」という文の場合。「stupid(愚かだ)」という形容詞を抜いてしまうと、どうなりますか?

形容詞は略せない

オオカミ

You are always ...
(キミはいつも……)

オオカミ

......

オオカミ

......

ウサギ

What !? What are you going to say ??
(何?! キミはいつも……なに??)

「キミは……」となってしまい、キミが何なのか意味不明ですよね!

でも「always(いつも=副詞)」を省略しても、「キミは愚かだ」となるだけで、文の意味は問題なく通じます

形容詞は省略できない

  • You are always stupid.(形容詞省略できない
  • You are always stupid.(副詞省略可能

こちらは形容詞の「叙述用法」だけに対応していますが、こうやって形容詞と副詞の違いを見つけることもできますよ。

語尾のパターンは?

そして最後は「語尾」のパターンで見分ける方法です。

英単語の語尾(単語の後ろの部分)の特徴によっては「形容詞にしか無い」という特徴のものがあります。

形容詞にしかない語尾がある

例えば「reasonable(妥当な)」の「-able」や「dangerous(危険な)」の「-ous」。

こういうスペルを見たら「あ、形容詞だ!」と思ってくれてOKですよ!

ほかにも形容詞の「語尾(単語の最後の部分)」によく現れる例を見てみましょう。

英語の形容詞の語尾
-able, ible reasonable, possible
-ar popular, familiar
-ful beautiful, wonderful
-ic,-ical romantic, musical
-ious,-ous precious, dangerous
-ish selfish, childish
-ive native, creative
-less endless, homeless
-ant important, instant
-ent excellent, independent,
-y pinky, milky
サッシ

これはある程度慣れが必要ですが。

語尾に「-ly」がつく例

そして、逆に英語の副詞の形は語尾に「-ly」が付くものが多いです。

たとえばこういうものがあります。

語尾に「-ly」が付く例

  • usually(たいてい)
  • probably(おそらく)
  • suddenly(突然に)
  • quickly(すぐに)
  • carefully(気をつけて)

ただし「-ly」が語尾に付いたら、イコール「副詞」ではありません。

中には「-ly」のつく「形容詞」もあるので注意が必要です。

基本的に、このようなルールがあります。

副詞/形容詞「-ly」の違い

  • 副詞…… happily
    形容詞 + ly(happy+ly = happily)
  • 形容詞…… friendly
    名詞 + ly(friend+ly = friendly)



形容詞でも副詞でもある言葉

さて、ここまで「形容詞」と「副詞」の見分け方を見てきましたが、超ややこしい単語が英語にはあります。

それは「fast(速い・速く)」や「long(長い・長く)」のような言葉です。

こちらの2つの「fast」は片方は「形容詞」でもう片方は「副詞」です。

2つの「fast」

  • She is fast(彼女は速い)
  • She runs fast.(彼女は速く走る)

こんなふうに、英語には「形容詞でも副詞でもある」という単語も少なくないんです!

そんなときは上で紹介したような「見分け方」で区別してくださいね。

  • 形容詞の「fast」
    She is fast.(彼女は速い)
  • 副詞の「fast」
    She runs fast.(彼女は速く走る)

まとめ

さて、今回は形容詞と副詞の見分け方……という誰もが突き当たる壁について紹介しました。

「fast」のように形容詞にも副詞にもなる単語がありますが、今回紹介した「見分け方」でバッチリですね♪

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中村サッシ
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塾講師として英語・国語の指導を約20年してきた経験のある「英語の文法オタク」。早稲田大学 教育学部卒。小学生の時から英語を学んでいた経験もあり。「毎日が生まれたて」という月間に100万回以上読まれる人気ブログも運営。>>サッシについて詳しくはこちら
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