前置詞を覚えるのに、丸暗記は大変ですよね。なぜなら「to」と言ってもいろんな意味があるからです。
「じゃあどうやって覚えればいいの?」と思いますが、じつは「イメージ」で覚えれば簡単に覚えられるんです。
今回は基本的な9種類の前置詞をイメージとともに紹介します。
前置詞はイメージで覚えろ!
前置詞を扱う上で最も大切なことは「イメージ」です。
それぞれの前置詞のイメージを捉えずに丸暗記をしようとすると、かなり大変なことになってしまいます。
前置詞の意味を「丸暗記」するのは難しい
例えば、前置詞「to」を辞書で調べてみると、以下のようにズラーっと意味・日本語訳が出てくるんです!
「to」の意味
- 方向(~へ)
- 変化の方向(~に)
- 到達点(~まで)
- 結果(~したことには)
- 時間(~まで)
- 目的(~ために)
- 作用の対象(~に対して)
- 比較(~より)
こんなの全部覚えられるかー!
キリがないですよね(笑)
前置詞のイメージを理解して覚えよう
でも、前置詞「to」のイメージをしっかり理解していると全然違うんです。
「to」のイメージは「目的に向かって到達」なのですが、それが分かっていると以下のように考えることが出来ます。
- to the park
- 「公園に到達」というイメージ公園へ
- to 9 PM
- 「9時という時刻に到達」というイメージ9時まで
ね? イメージさえつかめていれば自然に言葉にできるから、丸暗記などいらないんです!
はるかに楽チンなので、前置詞はたった一つの基本的な「イメージ」を理解することをおすすめします。
ちなみに、この基本イメージを「core image(コアイメージ)」と言いますよ。
9種類の基本的な前置詞のイメージ
では、ここからは数ある前置詞の中から代表的な9種類の前置詞の「イメージ」を紹介していきますね。
in(空間の中に入っている)
「in」は場所や期間を表す前置詞で、「空間の中に入っている」というイメージです。
例えばこのような表現があります。
例
さらに、イメージを空間から時間にまで広げてみてください。
例えば「in 1985」という表現があります。これは「1985年」という「範囲」の中に入っているという解釈ができますよね?
だから、「in 1985」=「1985年に」という意味にもなるわけなんです。
このように、前置詞は「空間的な基本イメージ」から「時間的なイメージ」や「感情的なイメージ」にまで広げていくのがコツですよ!
on(くっついている)
「on」も「in」と同じく場所や期間を表す前置詞です。
「on」のイメージは……ズバリ「くっついている」です!
「on」というとこちらのように、「~の上に」という意味だと思っている人が多いと思います。
「on」の使い方例
ですが、実はそうじゃありません。
例えば、以下のような使い方もあります。
「on」は「上」だけじゃない
イメージできましたか?そう、テーブルや床だけじゃなく「壁」や「天井」でもOKなように、とにかく「面に接触」を表すのが「on」なんです!
その「接触」のイメージを時間にも広げると「on Sunday(日曜日に)」のような表現もできます。
「2040年」や「春」だと範囲が広すぎるけど、「日曜日」や「誕生日」などには「その日にくっつく」感じが持てますよね?だから英語では「特定の日」には「on」を使うんです!
それに対して、「2040年」や「春」は「その期間の中に入っている」というイメージの方がしっくり来るので、「in」を使いますよ。
at(点)
「at」も「in」や「on」のように場所や期間を表す前置詞ですが、だいぶ範囲が狭くなります。
「at」のイメージは「点」です。
例えば「at the point(その点で)」のような表現が分かりやすいですね。ビシッと一点を指すイメージです。
だから、待ち合わせで駅という「一つの地点」に集まる場合は「at the station(駅で)」となります。
このイメージを時間に当てはめると「at 7 o'clock(7時に)」という表現ができます。
「年」や「月」や「週」より、点というイメージには「時刻」がピッタリですよね!
from(目的地から離れていく)
「from」のイメージは「(目的地から)離れていく・遠ざかる」です。
例えば、空間的に「日本から離れる」というイメージで以下のように言うことができます。
Where are you from ?
(どこの出身ですか?)
I'm from Canada.
(カナダから来ました)
他にも「from 3 PM(午後3時から)」ならば「午後3時」という時刻から離れるので「午後3時から」という意味になるワケです。とってもシンプルですね。
to(目的地に向かっていって到着する)
「to」は「from」の反対のような言葉で、「(目的地に)向かって行って、到着する」というイメージです。
例えば「went to the airport(空港へ行った)」なら、「空港に向けて出発して、最終的に空港に到着した」ということになります。
時間的に「to 11 PM(11時まで)」のような使い方も出来ますよ。
もしお店の営業時間に「to 11 PM」と書いてあったら、「午後11時という終了時刻に到着するよ」という意味合いなワケですね。
for(目的地に向かって行ってまだ到着していない)
「for」は「to」と似ているのですが、「to」と決定的に違うポイントがある前置詞です。
「for」は「(目的地に)向かって行って、まだ到着していない」というイメージを持っています。
そう、「to」と違って到着していないんです!
例えば「パーティへの準備」の場合、もちろん準備段階だからまだパーティという目的に到達していませんよね
だから「ready for the party」になるんです。
もし「went for the airport」と言った場合は、空港に向けて出発はしたけど到着しなかったという意味になりますよ。
up / down(上・下の方に向かう)
「up」は、「上の方に向かう」というイメージの前置詞です。
対義語の「down」は「下の方に向かう」ですね。
例えば、朝に目が覚めるとベッドから体を上の方に起こしますよね? だから「起きる」は「get up」と言います。・
他には、バスから降りるときはもちろん車内から下の方へ向かうので「get down(降りる)」となるワケです。
of(離れる・取り出す)
そして「of」のイメージは「離れる・取り出す」です。
日本語でよく「~の」が当たるので、「of」は何かにくっついているというイメージが強いと思います。でも、実は本質は「離れる・取り出す」なんです。
例えば、家族が5人居るとします。そこで、「a member of my family(家族の一員)」と言えば、5人の中から誰か一人を取り出して紹介しているというイメージです。
だから「of」は「離れる・取り出す」という基本イメージであり、たまたま日本語だと「~の」が当たる場合が多いというワケなんですよ。
ちなみに、「of」から「離れる・取り出す」というイメージだけを強調して生まれたのが「off」という言葉なんですよ!
by(くっついているぐらいすぐそば)
最後は「by」です。
「by」は「(くっついているくらい)すぐそば」というイメージを持っています。
よく「~によって」という意味で「by 誰々」という表現が使われますよね?
例えば「written by John(ジョンによって書かれた)」ならば、「書かれたもの」にめちゃくちゃ近い存在が「ジョン(書いた人)」というイメージなので、「~によって」という意味になるワケです。
他にも、「by」で「手段」を表す場合もそうですね。「自分と一心同体くらいの近い存在」というイメージがあるので、「by car」は「車で」となります。
時間的に「ある時刻のそばに」というイメージによって、「by 5 PM(5時までに)」という期限を表すこともできるんですよ!
その他の前置詞一覧表
よく使う9種類の前置詞を紹介しましたが、まだまだ前置詞は存在しています。
以下にまとめて並べておきますね。
その他の前置詞
- over
- under
- above
- below
- between
- among
- along
- around
- across
- behind
- beside
- near
- through
- inside
- outside
- into
- onto
- with
- without
まとめ
さて今回は基本的な前置詞についてまとめました。
暗記ではなく、イメージで覚えると覚えやすいだけでなく、応用も効くので、ぜひイメージでおぼえましょうね。
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