今回は、日本語としてカタカナで使われているものを中心に人の「内面」を褒める表現を紹介します。
- 「いいね」と気軽に褒める
- 「かわいい・きれい・カッコイイ」と外見を褒める
- 「賢い・おもしろい」と人の内面を褒める今ココ
- 「がんばったね!」と努力を褒める
- 「おいしい」と料理を褒める
人の内面を褒める英語表現
では、「人の内面を褒める表現」を紹介します。
人を褒めるとき、日本語にも英語がけっこう入ってきていることにお気づきでしょうか?
「彼はエネルギッシュだね!」とか「ユーモアのセンスがあるなぁ」のように。
今回はそんな言葉を中心に紹介しますね。
「頭がいい」と褒める表現
まずは「頭がいい」とほめる表現からです。
こちらの3つがよく使われます。
- smart
- intelligent
- clever
Smart(頭の良い)
「Smart」は「頭の良い」「賢明な」という意味で使われます。
I passed the test to become a Financial Planner!
(ファイナンシャルプランナーになる為の試験に合格したよ!)
You are very smart.
(君って賢いね)
日本語で「スマート」というと「痩せている」という意味合いで使われることがありますが、英語にはその意味合いはありません。
「やせている」と言いたいときは「slim」や「slender」が使われます。
Intelligent(知能の高い)
「intelligent」は「聡明な」「知能の高い」という意味で、頭が良い人に対して使います。
ちなみに、日本語で「インテリ」という表現がありますが、これは知識階層を表すインテリゲンチャ(ロシア語 intelligentsiya)から来ています。
頭が良い人には先ほどの「smart」を使い、機知に富んだ人は「clever」と使い分けます。
You are such an intelligent person.
(君って本当に聡明な人だね)
Thanks, but I am just pretending to be one.
(ありがとう。でも聡明な人のフリしているだけだよ)
英語の言い回しで「Fake it til you make it」達成するまで(できる人の)フリをしろ、というものがあります。
ちなみにこれには発展形があって、社会心理学者のエイミー・カディさんの「Fake it til you become it」(自分自身が、自分の理想の存在になるまでそのフリをしろ)というのがあります。私も気に入っているフレーズのひとつです。
Clever(利口な)
「clever」は「利口な」「賢い」という意味です。
「利口」というふうに褒め言葉に使いますが、「clever」にはちょっと注意が必要です。
実は「clever」には「ずる賢い」「抜け目ない」というネガティブな意味でも使われるんですね。
I made a shopping bag out of recycled clothes.
(リサイクルされた古着を使って買い物袋を作ったよ)
That's clever.
(そりゃ賢いね!)
日本でスポーツの実況を聞いていて「クレバーな選手」「クレバーなプレー」というのを聞いたことがあるのですが、この場合のクレバーは「巧妙な」という意味合いで使われていますね。
英語でも、たとえばテニスでのトリックショットを繰り出した際、テレビの実況で「Now, that was clever!」と言ってたりします。
そのほか内面を褒める表現
では、そのほかの「内面を褒める表現」を紹介します。
Energetic(エネルギッシュな)
日本語で「精力的に活動している人」を指して「エネルギッシュな人」というふうに使いますが、これは英語から来たものではありません。
ドイツ語の「energisch」がその由来なので、英語話者にこの単語を言っても通じないんですね。
英語での表現は「energetic」と言います。
You are working 18 hours straight. Such an energetic worker !
(18時間ぶっ通しで働くなんて、本当にエネルギッシュだね)
Yeah, well, I have to meet the deadline.
(まあね。締め切りに間に合わせなくっちゃいけないから……)
「元気いっぱい」という場合には「full of energy」という表現を使います。
子どもがノンストップで遊び回っているときなどに「You're full of energy !」と言います。
Charming(魅力的な)
そして、「魅力的」という意味で使われる「チャーミング」という言葉です。
英語でも「charming」といいますが、日本語で意味するところの「かわいらしくて魅力あるさま」とほぼ同じです。
ただし、日本語では「かわいらしい」という意味の方に重きがありますが、英語の場合は「charm (人を引きつける力)」がある男女に対して使われます。
Anastasia is charming, don't you think ?
(アナスタシアってチャーミングだと思わないかい?)
She definitely has a charm, doesn’t she ?
(確かに彼女は人を引きつける力があるよね)
Sweet(優しくて思いやりがある)
「スイート」という言葉も日本語で使われますが、これも英語とは使われ方が違います。
「食べ物が甘い」という意味だけでなく、人に対しても「sweet」を使います。
人に使う場合、優しくて思いやりのある人を指します。異性に対して使う場合がほとんどですね。
Cathy has a sweet personality, wouldn’t you agree ?
(キャシーって思いやりのある性格してると思うでしょ)
Yeah, she’s always kind and willing to help others.
(うん、いつも優しいし、人の役に立とうとしてるね)
日本語の場合、性格が「甘い」というと「しっかりした心構えができていない」「厳しさに欠けているさま」といったネガティブな意味合いで使われますよね?
「まだまだお前は甘いな」のように。
ところが、
英語の「sweet」だとポジティブな使われ方。同じ意味合いの単語が日英で逆の概念で使われるのは面白いですね。
Humor / Humour(ユーモアがある)
日本語でも使われる「ユーモア」ですが、アメリカ英語で「humor」、イギリス英語で「humour」と書きます。
意味は同じなのですが、日本語の発音とはほど遠いのでご注意を。カタカナで綴れば「ヒューマー」といった感じの発音です。
西欧で「ユーモアのセンス」は紳士が持つべき重要な感性のひとつなので、「humor / humour」という言葉は賛辞度の高い褒め言葉ですね。
Apparently I snore so loudly that it scares everyone in the car I'm driving.
(ボクのイビキって相当うるさいらしく、ボクが運転してた車に乗ってた皆が怖がってた)
You have a good sense of humour.
(いいユーモアのセンスしているね)
※ 補足: 運転しながらイビキかいていた =「居眠り運転」をしていたから皆が怖がっていたんですね。オオカミさん、天然ボケですねこりゃ……。
ちなみに、ユーモアのセンスは他の段階もあるのでご紹介します。
- Great sense of humour …… 素晴らしいユーモアのセンス
- Twisted sense of humour …… ひねくれたユーモアのセンス
- Wicked sense of humour …… たちの悪いユーモアのセンス
- No sense of humor …… ユーモアのセンスがない
まとめ
いかがでしたか?
相手を褒めることは、コミュニケーションを円滑にする効果があります。もちろんこれは英語に限らず日本語にもいえることですが。
英語を学ぶ際には、普段使いの日本語にも褒め言葉を増やしていくのもオススメです。
きっと、周りに対しても自分に向けてもポジティブな気分が伝達しますよ。
また、英語の「ユーモアのセンス」は日本のものとは一味違うので、ユーモアあふれる英語の言い回しについて触れてみるのも良い英語勉強法ですね。
上に挙げた内面を褒める言葉、日英で使われるニュアンスの違いを理解した上でぜひ使ってみて下さいね。