アメリカの長さの単位「インチ」はテレビのサイズなどで、わりと聞いたことがあると思います。
では、「フィート」や「ヤード」はどうでしょうか?
今回は、アメリカの長さ(距離)の単位についてまとめます。
アメリカで使われる長さ(距離)の単位まとめ
長さ(距離)を表す単位として使われているのは、小さい順には次のとおりです。
日本では一般的ではないものばかりですね。
言葉自体を聞いたことはあってもどれくらいの長さ(距離)なのか、具体的にわかる人は少ないのでは?
私も、最初はアメリカのメジャー(巻尺)のどの数字を見ればいいのか迷いましたよ。
上の段がインチとフィート、下の段がセンチメートルです。ややこしい。
メジャーは英語で「a measuring tape」というようです。つまり私達がこの物を指すときに使う「メジャー」という言葉は和製英語です。
ついでに、計量カップは「a measuring cup」といいます。せっかくなので、この機会に頭の隅っこにおいておきましょう!
インチ(inch)
では、「1インチ(inch)」って、センチメートルに直すとどのくらいの長さなんでしょうね。
1インチとは?
1インチ = 2.54センチメートル
……ということです。
だいたい2.5センチと覚えておけば大丈夫ですね。
単位が1より大きくなると「 s 」が付く
英語の単位ですが、1より大きい数字になると複数形の「 s 」が付きます。
例
つまり、単位も複数形になるんです。
「inch」の場合は「es」になって、「inches」になるので注意です!
単位記号は「in」か「 ″ 」
インチの単位記号ですが、「in」、もしくは「 ″(ダブルプライム)」が使われます。
100インチなら、「100″」のように書きます。
「100インチテレビ」のような名詞には「s」が付かない
あと注意したいのは「100インチテレビ」のような名詞のとき。
このときには複数形の「 s 」は付かず、
例
a 100 inch TV
……のように使います。つい「 s 」がいるのかな?と思いがちですが、「100インチの」という意味になるときは「 s 」は要らないことを覚えておいてください。
「3歳児」を「a 3-year-old child」というのと同じですね。
フィート(feet)
1インチの長さがわかったところで、お次の単位「フィート(feet)」を見てみます。
1フィートとは?
1フィート = 12インチ(30.48センチメートル)
……出ました。
1フィートは10インチではなく、なぜか12インチ!
重さの「ポンド」が「16オンス」だったのと同じで、ここでもなぜか「12」が基準になっています。
まぁ、1ダースも12個単位ですし、「1ポンド = 16オンス」よりは、なんとなく気持ちに整理がつきます。
10や100、1000など、10の倍数を基準に上の単位に表せる方がわかりやすいし、頭の中もすっきりすると思うのですが……。
実際のところ、足(feet)の大きさを基準に作られた単位だからなのでしょうが……。
メジャーにある「1-1」はなに?
さっき出したメジャーをよく見てみると、13インチのところには「1-1」と書かれています。これはいったい??
この「1-1」というのは、1フィート1インチという意味です。
なので、14インチのところにある1-2は1フィート2インチということですね。
単数形は「foot」
先ほど、「inch」のところで、1より大きくなると単位は複数形になると書きました。
この「feet」には注意が必要です。なぜなら……
「フィート(feet)」はすでに複数形なんです!
この単位「feet(フィート)」ですが、単数形は「foot」で複数形が「feet」です。
1より小さいときは、「フィート」ではなく「foot(フット)」になります。
例
「inch」とかほかの単位なら複数形は「 s 」が付くだけなのに!
日本語では「フィート」と言うので、つい「ワンフィート」と言いたくなりますが、違うんですね。
間違って使っても通じますが「これぞ外国人!」的な間違いなので、やっぱり直したいところ!
「feet」の単位記号は「ft」か「 ′ 」
「フィート」の単位記号は「ft」か「 ′(プライム)」が使われます。
「3フィート1インチ」なら「3′1″」になります。
square feet(スクエアフィート)という単位も
日本だと家の広さなどは、坪数や平方メートルで表しますね。
アメリカでは、「スクエアフィート(square feet)」で表します。
「スクエアフィート」というのは、1フィートを一辺とする正方形の面積です。
ヤード(yard)
今度は「ヤード(yard)」について。
こちらは次のようになります。
1ヤードとは?
1ヤード = 3フィート(0.9144メートル)
やっぱり数字に一貫性がありませんね。しかも「 3 」って…ちっちゃ!!
私のメジャーには、なぜかヤードの表記がありませんでした。
メジャーの外側(表面)にも、「12ft(=測れる長さ)」が書かれているのですが、「4ヤード」とも書かれていません。
手芸で布の長さでは「ヤード」が使われる
「ヤードという単位をあまり使わないのかな?」と思うかもしれませんが手芸をやっている方は必ず聞く単位です。
たとえばお店で布地などを切り売りしてもらうときは、ヤードで注文します。
手芸をする人にはピンとくると思いますが、綿の布地で「90センチ幅」というのがありますが、これを「ヤード幅」ということもあるそうです。
複数形は「yards」・単位記号は「yd」
この「yard」も1よりも大きくなると複数形の「yards」になります。
例
発音は「ヤーズ」になります。
単位記号は「yd」が使われています。
マイル(mile)
「ヤード(yard)」まで紹介しましたが、最後に一番有名かもしれない単位の「マイル(mile)」についてです。
1マイルとは?
1マイル = 1,760ヤード(1609.344メートル)
なんだか急にすごく大きな数字が出てきましたが、これまた……(笑)。
1,760って……。やっぱり中途半端な数字!!
メートルに換算すると、1マイル1609.344メートルです。
どれくらいの長さ(距離)なのか想像がつくように換算していますが、あまりにすっきりしない数字なのでイライラしてしまいます(笑)。
アメリカでは、道案内の標識も、距離はマイル表示です。
高速道路を運転していると、「出口まで1/2」とか、1とか2とか書かれています(やっぱり1/2を0.5とは書かないんですね)。
1より大きくなると「miles」・単位記号は「mile」
この「mile(マイル)」も1よりも大きい数字になると、「 s 」が付いて「miles」になります。
例
記号単位は「mile」です。イギリスでは「ml」も使われるようですが、アメリカでは略さずに「mile」を単位記号として使います。
時速もマイルで表示
車の速度なども、「時速○マイル」と、マイルを使って表します。
アメリカは道が広いし、街中以外はほとんど歩行者がいないので、車のスピードは速いです。
私の近所では、高速道路でもなく普通の道ですが、制限速度は40マイルです(混みあっている街中や住宅地だともっと遅くなります)。
数字の「40」だけを見ると、つい日本の感覚で「40キロ」と思ってしまうのですが、これ、換算すると時速60キロを超えているんです。
高速道路の制限速度になると、60マイルとか70マイルとかになります。
私はあまり車の運転が好きな方ではないので、60マイルを超えると、時速100キロ近くなのでちょっとドキドキします。
まとめ
今回紹介した単位はかなりややこしかったのでもう一度チェックしましょう。
まとめ
何度も言いますが、規則に全く一貫性もありませんでした(笑)。
日本人にとっては「ややこしすぎる」と感じでしまいますよね。
車の運転免許を取る勉強も「○○フィート空けて駐車しないといけない」とかなので、自分の思う距離をフィートに換算するだけで、頭が混乱したことを覚えています。
まぁ、免許を取ってしまえば、もう二度とお世話になることはないんですけどね……。