「want」のイメージがキツすぎる件! ←ごめん誤解していたよ

タカコ

執筆者

WEBライター。2013年にアメリカに渡る。現在はアメリカ人の夫と子ども2人でテキサスに在住。

今回は、中学校の英語で習ってから頻繁に使われる一般動詞「want」について紹介します。

実はかなりカン違いしていたんです。

中学校の初期に学ぶ「want」

「want(ほしい)」は、中学英語の早い段階で習う言葉ですし、歌詞でよく使われていたり、いろいろな表現に使われます。

今では英語を使わない人でも、高い確率で記憶の片隅に残っているのではないでしょうか。

  • I want that book.(私はその本がほしいです)
  • I want to clean my room.(私は自分の部屋を掃除したいです)

このように、ほしいものやしたいことを表現することができます。

物欲だけではなく、行動の欲も表現できる言葉です。こういう気持ちは、誰でも多かれ少なかれ持っていますから、なくてはならない言葉ですね。

よく耳にする「want」。でもイメージは?

この英語の「want」ですが、会話の中でよく耳にします。

もちろん、「I would like……」や「Would you like……?」のように、丁寧な形もありますが、「want」の方が頻度が高いです。カジュアルに使える言葉なんですね。

私はこの言葉にかなり強いイメージを持っていました。どんなイメージかと言うと「……がほしい!」「……(が)したい!」という気持ちが強烈に押し出されたような感じです。

「want」の一言だけで、ガツガツ、ぐいぐい気持ちで押される感じがして苦手でした。話し手本人が、自分のことについて話す時に使うのはそうでもないのですが、疑問形で聞かれると、とても違和感がありました

日本語では、目上の人に疑問形で使うと失礼に……

なぜだろうと考えてみたのですが、日本語では、「ほしい!」「したい!」と言う機会や話す相手の範囲が、英語よりも限られるのかなと思いました。

特に大人になってからは、心の中にいろんな欲望はあっても、実際口に出すのは親しい家族や友達がほとんどです。

「ほしい!」という表現も直接的すぎるので、親しい人以外に質問したい時には、違う表現を使ったりします。

会社の上司に、「何か飲みたいですか?」と聞くと、失礼に聞こえますよね。目上の人には絶対使いません。

親しい人なら「何か飲む?」、それ以外の人には「何か飲みますか」と聞いたり、「何か飲まれますか」「何か飲みませんか」「お飲み物はいかがですか」のように、「……たい」の形では使わず、受け身の形を使ったり、勧誘するような表現を使ったりします

英語では疑問形でも普通に使うよ

英語では、肯定文でも疑問文でも、否定文でも、関係なく使います。

英語を聞いて、英語の言葉として受け止められればいいんです。でも、つい頭の中で「want」を「……がほしい」「……(が)したい」と訳してしまいませんか?

そうなると、日本語ではあまり使わない「疑問形」を聞くと、違和感があるんですね。

Do you want me to buy this?

これは義母と買い物に行ったときに、私が気に入った物を見ていたときに言われた言葉です。よほど物欲しげに見ていたんでしょうか(笑)。

この年になって、「買って!」とおねだりすることはあまりないので(しかも義母ですし……)、そう聞かれて、何と答えていいかすごく困りました。

こっちの人は、話す時も人の顔をじーっと見て話すので、「ほしいの? 買ってほしいの??」と迫られているようで、勢いに押されそうでした

忙しい時に言われると、激怒していましたが……

また、私には離乳食を食べている娘がいるのですが、夫が家にいる時は、手の空いている方が食べさせるようになっています。

その時も、夫が「Do you want to feed her?」と聞くのです。

私が別の家事をしている時に言われると、カチン! ときていました。「別の用事をしているのに、今そんなこと言われても無理!」と。

忙しくしているのに、なぜそんなことを聞かれるのか、全然わかりませんでした。

私はというと、いつもは「Can you feed her?」や「Is that okay for you to feed her?」と聞いていたのですが、ある時、同じように「Do you want to feed her?」と聞いてみました。

すると、「Yes, I can」とか「Well, you can feed her」と返されました。

え? 「can」??

私の少ない経験から結論は出せないのですが、こういうことって、まれだと思います。あまりよく聞きません。

だいたい、学校で習った通り、「do」で聞かれたら「Yes, I do」「No, I don't」のような形式が普通です。

「can」の意味を含んだ「want」の用法

そこで、「can」を使うということで、「want」での疑問文は、がっつり「……したい?」と聞いているのではなく、「can」の「……できる?」のような意味を含んでいることがわかりました。

Do you want to feed her?(彼女に食べさせたい? どう? 食べさせられる??

こんな感じで「Do you want to feed her?」は、「どう? 食べさせられる??」と言った感じでしょうか。そう考えると、思ったほど、きつい表現ではありません。

返事は「いいよ」とか「うーん、(あなたが)食べさせて」と言っているような感じです。

義母が聞いてくれていたのも、同じですね。

Do you want me to buy this?(これ、買ってほしい? これ、買ってあげようか?

「買ってほしい?」というよりは、「買ってあげようか?」という感覚ですね。

学校で習った「want」とは、ちょっと用法が違うように思います。こういうことも、実際会話をしないとなかなかわかりませんね。

みなさんも、もし「Do you want……?」で聞かれても、軽い気持ちで受け止めてくださいね。

追記: 2016年2月9日

先日、義母が遊びに来てくれたので、「Do you want to feed her?」の件を、夫に言われるたびに、「忙しいのに!」と怒っていたと話してみました。

すると「それって『Do you want ME to feed her?(僕が食べさせようか?)』と言っているんだと思う」と言われました。

「僕も食べさせられるけど、(タカコが)食べさせたい?」と聞いているんだと。

そう言われてみると、「can」で返事がくるのもわかるような気がします。とはいえ、今の私には、言葉を追うだけで精いっぱいなので、そこまでの深読みは難しいですね。

こういうのも経験を積むことによって、センサーが働くようになるんでしょうか……??

まとめ

今回、この記事を書くにあたり、「want」をいろんな辞書で調べましたが、「……できる」のように解釈しているものはありませんでした。

ただ、私が日常この言葉を耳にする中で、この感覚が近いのではないかと思ったので記事にしました。完全に主観です。

辞書の言葉がそのまま当てはまるわけではないので、感覚で受け止めていくことも必要になると思います。ですが、それを表現することは本当に難しいです。経験を積むしかないんでしょうね。

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タカコ
アメリカ人の夫との結婚を機に渡米。現在は二児の母として英語に囲まれた環境の中で生活。日本語教育に携わっていたため言語への視点が鋭く、元・英会話教師の夫とのやりとりから生まれる記事が秀逸。
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