英語の学習を始めたものの、長続きしない……。始めては途中でやめ、また始めては途中でやめの繰り返しで、自分が嫌になる。
そんな人には、英語学習のコーチが必要なのではないでしょうか?
この記事では、『超コーチング式英会話上達法~「学習が続かない」をついに解決! 』という本をご紹介します。
自分が自分自身のコーチになって、英語の学習を続けようという新しいコンセプトの本ですよ。
目次
著者の船橋由紀子 氏について
まずは、本書『超コーチング式英会話上達法~「学習が続かない」をついに解決!』の著者である船橋 由紀子(ふなばし ゆきこ)氏を紹介しましょう。
船橋氏は、現在、英語学習コーチやメンタルコーチとしてご活躍中です。
コーチングメソッドを自分で実践する方法が学べる
船橋氏はコーチング型の英語学校に勤めていらっしゃったこともあるのですが、そこでは7年間で4000人以上もの学習者をコーチングしたんだとか!
「コーチング」については後述しています。
すごいのは指導した人数だけではありません。
英語学校主催の英語スピーチコンテストでは、4年連続で担当受講生を優勝に導いた実績もお持ちです。
そして、船橋氏は現在、以下の3つをかけ合わせたコーチングを行っていらっしゃいます。
船橋氏のコーチング
- 4000人以上の学習者へのコーチ活動から得たノウハウ
- 科学的に正しい学習法
- 本人の性格タイプの活用
経験だけもすごいものですが、科学に基づいた方法に、性格も活用しているということですね。
本書ではそのコーチングメソッドが学べるわけですが、それだけではありません。
コーチングメソッドを自分で実践する方法を示している点が、最大の特徴です。
言い換えれば、自分が自分自身のコーチになる方法が学べるんです!
コーチング = 迷いなく学習するための「強制」
「コーチング」という言葉を使いましたが、この言葉についてかんたんに説明しますね。
英語学習においてのコーチングについて、本書では次のとおり書いてあります(太字はサトによる)。
近年流行している「コーチング英会話スクール」をご存じですか。いったいどんなサービスを提供しているのでしょうか? それは、ひと言で言ってしまえば“強制”です。
船橋由紀子 著『超コーチング式英会話上達法~「学習が続かない」をついに解決!』(2020年 アルク)より引用しました。
「コーチング」イコール「強制」?!
「強制」という言葉のインパクトで、こんなふうに思ってしまいましたが、続きがあります。
“強制”には、ネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、さまざまな学習方法が 氾濫 する中で、迷ってばかりでなかなか続けられない人にとっては、“強制”は大きな価値があるとも言えます。学習者は、その“強制”のおかげで「迷い」というリスクを排除し、「あとはやるだけ」という環境を手に入れられるからです。
船橋由紀子 著『超コーチング式英会話上達法~「学習が続かない」をついに解決!』(2020年 アルク)より引用しました。
たしかに、今はいろいろな学習方法や教材があふれかえっている時代です。
そんな中で、学習者が迷うことなく、「これをやればいい」という確信を持って学習できるように導くのが「コーチング」の役割のひとつと言えます。
と言っても、本書の趣旨は「英語のコーチをつけましょう」というものではありません。
「自分が自分自身のコーチになりましょう」というのが本書の趣旨です。
自分が自分自身のコーチになる方法とは?
ここまで読んで、こんな疑問が浮かんだかもしれませんね。
「自分が自分のコーチになる」と言われても……
大丈夫です! きちんと本書に書かれていますので。
ここでは、本書で紹介されている「自分が自分のコーチになる方法」を、次の3点にまとめてご紹介します。
自分が自分のコーチになる方法
この3つを1点ずつ説明していきますね。
PDCAサイクルを回す
まずは、「PDCA」を回すことが自分が自分自身のコーチになるためには重要です。
「PDCA」というのは、次のステップの略です。
PDCAとは?
- P …… Plan(計画)
- D …… Do(実行)
- C …… Check(評価)
- A …… Action(改善)
このように、「PDCA」では、まず計画を立て実行(学習)した上で学習を評価し、必要に応じて改善していきます。
そしてその改善点を踏まえて、また学習を続けていき、評価、改善という好循環につなげていきます。
学習をやりっぱなしにせず、学習を振り返って改善を重ねて、次の学習につなげていくプロセスとも言えますね。
ステップを細かく分けて解説してくれている
では「PDCA」を英語学習に適応させて、具体的にどうすればいいのでしょうか?
本書では、たとえば「Plan」の部分だけでも、次の7つのステップに細かく分けて解説してくれてます。
「Plan」のステップ
- 現状を再確認する
- 目標を再確認する
- 「Will(どんな想いで英語力をアップさせたいのか)」を再確認する
- 3か月の学習コンセプトを考える
- 1か月ごとの学習イメージを持つ
- 勉強内容を挙げ、学習時間を確保する
- 学習スケジュールを作る
3にある「Will」については、本書に詳しく書かれています!
Excelシートに書き込んでPDCAを回していく
さらに、読者特典のExcelシートに書き込んでいくことで計画が作れるようにもなっていますよ。
Excelシートは本書にダウンロードの方法が書いてあります。
ダウンロードできる「Excelシート」にはこういうものがありますよ。
読者特典のExcelシート例
- 学習計画カレンダー
- 進捗管理シート
- セルフコーチングシート
このExcelシートは、「Plan」だけでなく、「Do」「Check」「Action」でも大活躍します。
科学的に正しい方法を理解して学習する
PDCAを回していくのはもちろん大切なのですが、自分で自分をコーチしていくには、正しい学習方法を理解しておく必要もありますよね。
本書では、その点もカバーされています。
しかも、第二言語習得の研究結果に基づいた、「科学的に正しい」方法です(参考: 第二言語習得とは?)。
第二言語習得というのは、人間がどのように第二言語(外国語など)を習得していくか、そのプロセスを研究している分野です。
誰にでも効果のある学習方法を研究している、とも言えます。
本書で重視しているのは、次の2点です。
本書で重視している点
- インプットとアウトプット
- トップダウンとボトムアップ
それぞれ、かんたんにご説明します。
インプットとアウトプット
「インプット」と「アウトプット」をまとめると、次の表のとおりになります。
インプット | 聞く・読む |
---|---|
アウトプット | 話す・書く |
第二言語習得では、「だいたいわかるレベルのもの」を大量に読んだり聞いたりすることが、外国語などの習得には大切だと言われています。
トップダウンとボトムアップ
また、「トップダウン」と「ボトムアップ」については、次のとおりです。
概要 | 特徴 | |
---|---|---|
トップダウン | それぞれの場面で使われる決まり文句や定型表現を習得 | 即効性があり、すぐ使える表現を学べる |
ボトムアップ | 文法などの基礎力を鍛え、単語を入れ替えたり、文を長くしたりすることでレベルを上げていく | 基礎から着実に力が付き、応用力も付けられる |
トップダウンもボトムアップも大切なのですが、どちらを優先させるかを見分ける方法については、本書をお読みくださいね。
自分の性格に合った学習法や教材で学習する
最後に、コーチとして自分の性格も理解した上で、自分に合う学習法や教材なども知っておく必要があります。
2つの性格と学習法とは?
船橋氏が4,000人以上を指導する中でたどり着いたのは、次の2つの性格です。
2つの性格
- 山登り型
- 波乗り型
それぞれ、どんな性格なのでしょうか。また、どんな学習が合っているのでしょうか。
それぞれの性格と、基本的な学習法を表にまとめますね。
性格 | 特徴 | 基本的な学習法 |
---|---|---|
山登り型 | 目標を決めたら、その目標に向かって着実に一歩一歩進んでいくのが好きなタイプ | 文法など、コツコツ基礎から積み上げていく学習 |
波乗り型 | あまり先のことを計画せず、目の前のことに熱中して取り組むタイプ | フレーズの習得など、実践的な学習 |
自分が「山登り型」なのか、「波乗り型」なのかを見極めて、ぴったりの学習方法を採用しましょう。
本書では学習方法の例も多数紹介されています!
性格に合った教材が紹介されている
性格に合った学習法があるということは、性格に合った教材というものもあります。
たとえば、シャドーイングにオススメの教材として、本書では次のものが紹介されているんですよ。
性格 | 教材 | 特徴 |
---|---|---|
山登り型 | 『ゼロからスタートシャドーイング』 | 短文から長文へステップアップしていくので、コツコツ学習してくのにピッタリ |
波乗り型 | 『仕事英会話まるごとフレーズ』 | 仕事の場面ごとの会話が収録されていて、実践的な学習ができる |
このように、それぞれの性格にピッタリな教材も数多く紹介されています。
本書の中だけでなく、Excelシートにもリストとしてまとまっていて、親切です。
その他に本書で得られるもの
本書では「自分が自分自身のコーチになる」方法について学べるわけですが、他にも次のようなものが得られます。
本書で得られるもの
- 記憶を強化するコツ
- 中だるみを生む要因と改善策
- 学習を楽しみ、「ついやってしまう」状況を作るための工夫
特に、最後の「ついやってしまう」状況を作るのは、学習を続けていく中で一番重要です。
わたしも英語の小説を毎日読んでいるのですが、もはや「学習のため」とは1ミリも思っていません。
小説の話がおもしろく、続きが気になるから読んでいるだけなんですよ。
この状態になると自然に学習が続いてしまいます。
詳しくは、ぜひ本書をお読みくださいね。
本書を【無料】で読む方法?!
こんな素晴らしい本ですが、今なら無料で読む方法があります。
それは、Kindle Unlimitedの無料体験です。
Kindle Unlimitedは、Amazonの電子書籍読み放題サービスですが、本書も読み放題対象です!!
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まとめ
この記事では、『超コーチング式英会話上達法~「学習が続かない」をついに解決!』という本をご紹介しました。
自分が自分自身のコーチになり、次のプロセスを通じて学習を続けていく方法が分かる良書です。
本書のまとめ
- PDCAサイクルを回す
- 科学的に正しい方法を理解して学習する
- 自分の性格に合った学習法や教材で学習する
「英語学習が続かない」とお悩みなら、ぜひ手に取ってみてくださいね!
英語の勉強にオススメの書籍はほかにもいろいろあります。
次の記事にわかりやすくまとめたので、ぜひご参考に!!