「英語が話せるようになりたい」と思ったとき、もっとも確実な方法が留学です。
オンライン英会話もオススメなのですが、やはり英語を日常的に話している現地に住んで生活することほど効果的なことはないでしょう。
海外留学の中でも、個人的にはカナダへの留学をオススメしています。本記事ではその理由について紹介しますね。
「カナダ」という言葉を使っていますが、主にはわたしが住んでいたブリティッシュコロンビア州について書いています。
目次
カナダの優れた環境
カナダを留学先としてオススメする理由の1つが、カナダの環境のよさです。
そもそも、よい環境でなければ留学どころではありませんよね。カナダのどういうところが環境的にオススメなのかについてまとめます。
大自然がいっぱい
まずカナダの優れた環境として紹介するのは、大自然がいっぱいであることです。
世界第2位の「広大な敷地」に4,000万人(2023年)ほどしか住んでいませんからね。
カナダ統計局は6月15日、カナダの総人口が同局の推計で翌16日に4,000万人を超えると発表した。
カナダの推計人口、4,000万人を突破(カナダ) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ
東京だけの人口が1,411万人(2023年)なので、カナダは自然ばっかり……ということ。
カナダと日本の面積、人口、人口密度を比較してみましょう。
カナダ | 日本 | |
---|---|---|
面積 | 998万5千 km² | 37万8千 km² |
人口 | 4,000万人 | 1億2,451万人 |
人口密度 | 4人/km² | 329人/km² |
こうやって比べると、日本ってせまいところにギュウギュウって感じ……。
都会からすこし離れると田舎に
そして、わたしがカナダに行って「すごい!」と思うのが、都会でもすこし離れると田舎になることです。
この写真ご覧ください。のどかな農場の向こう側に高層ビルが見えます。
これはバンクーバーのダウンタウンから車で30分ほどのところです。
いやー、すごい絵ですよね。
カナダは寒い?
「カナダ」と聞けば寒そうなイメージを持っている人も多いと思います。
基本的には寒いところが多く、マイナス40℃のような極寒の地域もあります。日本国内でもマイナス30℃になるところもありますが。
ところが、バンクーバーやビクトリアのような西の都市だと、夏も比較的涼しく、冬も雪が降らないレベル。
つまりカナダでも、場所を選べばぜんぜん寒くないということです。
カナダは治安がいい
カナダの優れた環境として紹介する2つ目の特徴は、治安がいいことです。
個人的には日本と同じぐらい治安がいいと感じています。
最近の日本の「やばそうな」ニュースを見ていると、日本より治安がいいのでは?と思うほど。
地域によって治安は変わってくるので一概には言えませんが、わたしがよく行くバンクーバーの隣町「リッチモンド」は、非常に安全です。
「殺人事件」は日本より6倍多いというデータ
ただし、現実をちゃんと知っておくことは大切です。
たとえば、世界の殺人発生率 国別ランキング・推移を見ると、このようなデータになっています。
国 | 発生件数 (10万人あたり) | 順位 |
---|---|---|
カナダ | 1.68人 | 136位 |
日本 | 0.28人 | 194位 |
殺人事件は日本より6倍多いようです。
こういう話を聞くと「なんだか危険そう」と思われるかもしれませんが、犯罪の発生率は場所によってぜんぜん違いますよね?
日本と同じで都会の方ほど事件は多くなります。
治安はいいけど「日本の感覚」の安全ではない
それと、日本以外の国に行くときの常識も知っておきましょう。
カナダが治安がいいとは言っても、ダウンタウンのような都心部を夜中に1人で歩き回るとか「危険だと言われる地域」にノコノコと侵入することは避けてください。
そういう常識を知った上で行動すれば、カナダは超・安全な国です。
参考: カナダの治安はいいの? 治安情報の調べ方と実際に暮らしてみた感想 カナダの治安 | カナダ留学コンパス
カナダはタバコの規制が厳しい
カナダの優れた環境として紹介する3つ目の特徴は、タバコへの規制が厳しいことです。
カナダのすべてのお店、レストランの屋内の公共空間はすべて完全禁煙になっています。
屋外でも、レストランのテラスや公園のような場所も完全禁煙です。
わたしはタバコの煙が大嫌いなので、これだけでも天国のようです。
とは言っても、これは先進国では常識になっているので、ニュージーランドでも、オーストラリアでも同じですが。
さらに屋内だけでなく、お店などの入り口から半径7メートル以内も喫煙が禁じられています。
子どもがいる方にとっては、本当に素晴らしい国ですね。
銃が規制されている
カナダの優れた環境として紹介する4つ目の特徴は、銃が規制されていることです。
アメリカと聞けば「銃がある」とすぐに思い浮かびますよね。
そのお隣の国カナダでは銃の所持は禁止されています。
もちろん、日本のように狩猟用の銃を許可を得て持っている人はいますよ。
カナダの利便性
続いて、カナダを留学先としてオススメする理由の2つ目である利便性について紹介しましょう。
日本は誰もが思っていますが、便利な国です。
どこに行ってもある程度のものは買えますし、生活で困るということも少ないはず。
ではカナダはどうなのでしょうか? 結論から言うと日本と同レベル、もしくはそれ以上に便利な国です。
食費がかからない
まず、特筆したいカナダの利便性は、食費が抑えられるということです。
特に野菜や果物が安いのなんの……。
日本だったら1,000円ぐらいしそうなメロンが2.5ドル!
1ドル100円換算だとたったの250円ですよ……やばすぎる。
「COSTCO(コストコ)」に行けば、さらに安いです。量もすごいので食べきれないレベルですが。
逆にレストランは高め
ただし、食費が抑えられるのは「自炊」をしたときだけです。
レストランに行くと、日本よりも高くつきます。チップも必要ですし。
円安もあり、普通にレストランで食べると1,500円以上かかってしまいます。
というか、むしろ日本の牛丼とかの安さの方が異常だとは思いますが……。
日本のものが買える
そして、カナダの利便性として忘れてはならないのが、日本の物もいろいろなところで買えること。
日本食レストランも多い
まずは日本食ですが、「寿司」なんてスーパーでも手に入るレベルで流通しています。
バンクーバーでは最近、日本のラーメン屋さんも増えてきていますし、日本食は人気のようです!
上の写真は、バンクーバーでわたしが行ってきた「鷹の爪」というラーメン屋さんです。「山頭火」もありましたよ!
日本のお菓子なども
あと、バンクーバーのような大都市なら日本人対象のお店もあります。
こちらをご覧ください。
これ、正真正銘のカナダのお店です(笑)。どう見ても日本のお店の陳列ですけど。
もちろん、輸入しているので値段は高いです。
ちなみに、このお店(バンクーバーのダウンタウンにある『コンビニ屋』という店)には調味料から米からなんでもそろっていました。
無印良品・ユニクロも
あと、無印良品やユニクロもあります。
料金は日本より高いですが、ファンには嬉しいですよね。
こんなふうに、日本のものが気軽に手に入るということは適度に日本人がいることを表しています。
そもそも日本人が適度に住んでいるということ自体が、カナダが過ごしやすい国だという証明ですね。
生活水準が基本的に同じ
そして利便性として大切な「生活水準」ですが、日本とカナダでは同じレベルです。
たとえば、車でどこにでも行けるし、お店もそのへんにあります。
先進国なので当たり前かもしれませんが、水も電気もあって、スマホも普及しています。
お店に行けば、日本で買えるものはたいていそろっているので、衣食住のどれも困ることがありません。
ただ、コンビニはないですし、自動販売機も観光地以外ではほとんど目にしない……といった違いはありますよ。
個人的にコンビニとか自動販売機は不要だと思っているのでぜんぜん問題ないですが(笑)。
飛行機で行きやすい
そして、カナダの利便性として日本から直行便がたくさんあることもあげられます。
もちろん地域によりますが、カナダの玄関であるバンクーバーはアクセスが良好です。
成田空港、関西空港のどちらからも出ているので、関西の人でも関東の人でも便利ですよ。
高速道路が無料
さきほど、上で「都会から田舎まですぐ行ける」と書きましたが、これには理由があります。
それは整備された高速道路のおかげです。
しかも驚くことに、この高速道路が無料なんですよ!
これは素晴らしすぎる……。
クレジットカードがどこでも使える
そして、カナダの利便性としてクレジットカードが基本的にどこでも使えることもあげられます。
個人的には声を大にして言いたいことです。
わたしの場合、100円でもクレジットカードで買いたいほど「クレジットカードしか使いたくない派」なので、本当にうれしいですね。
わたしは楽天カードを愛用していますよ♪ ポイントも気がついたらいっぱいたまっているしオススメです!
無料Wi-Fiが整っている
そして、カナダの利便性として最後に紹介するのが、無料Wi-Fiの普及です。
わたしは2週間以上の長期間、カナダに滞在することが多いですが、ポケットWi-Fi無しで行くことも多いです。
なぜならホテルはもちろん、カフェや図書館など、町にいればフリーWi-Fiがあふれているからです。
ちなみにフリーWi-Fiでネットを見るとき、「https://」からはじまっているサイトなら大丈夫ですが、「http://」からはじまっているサイトで個人情報を入力するのは控えましょうね。
カナダの英語
そして、カナダ留学をオススメする理由に「英語」があります。
カナダの英語はどのような感じでしょうか?
カナダはアメリカ英語
まず、基本的にはカナダの英語は「アメリカ英語」に近いと思ってください。
カナダは公用語が英語とフランス語の2つですが、ここでは英語を前提に紹介します。
アメリカ英語なので馴染みがある
世界のいろいろな国で使われている英語ですが、大きくわけるとこちらの2種類があります。
2種類の英語
この2つは発音が違っていたり、スペルが違ったりします。
日本人のほとんどは意識していないと思いますが、日本の学校で学ぶ英語は「アメリカ英語」なのです。
つまり、カナダの英語は学校で習ってきた英語に近いので馴染みやすいということ。
アメリカの隣なのでなまりが少ない
そして、英語で気になるのが「なまり」だと思います。
フランス語が公用語のケベック州などではフランス語のなまりがあるそうですが、基本的にきれいなアメリカ英語の発音です。
ただ、イギリスの領土だったため、スペルはイギリス式です。
たとえば「color」は「colour」と書き、「center」は「centre」と書きます。
歴史的にはイギリス(+フランス)の、土地的にはアメリカの影響を受けたというハイブリッドな英語なんですね。
移民が多い
カナダには移民が多いので、話される英語にもいろいろななまりがあることも特徴です。
あれ? さっきはカナダの英語はなまりがないって言ったじゃん!
……と思われそうですが、なまりがないのは、移民ではないカナダ人の英語の話。
カナダは移民で成り立っている国で、町の中の人たちは自分の国のなまりを持った英語を話す人も多いのです。
「ええー」と思うのは待ってください。実はこれはメリットでもあります。
お互いに「英語が第二言語」ということもあり、こちらの英語にも理解しようという姿勢が強いから。
移民は誰しも、最初の壁として英語がありますからね。
移民が多いので英語学習プログラムが豊富
さらに言うと、移民が多いため、第二言語として英語を学ぶ人のためのプログラムも豊富です。
小学校などでも、英語の話せない子どものための補習クラスがあるところが多いようです。
カナダの住みやすい文化
カナダを留学先としてオススメする理由の4つ目は、住みやすい文化だということです。
詳しく紹介します。
人柄がいい
カナダが住みやすい文化である1つ目は、カナダ人の人柄がいいこと。
本当に人柄のいい人が多い!!
町中でぶつかったり、道をふさいでしまったりしたときに、お互いに「Sorry !(すみません)」「Sorry !」と言い合っているのをよく見かけます。
日本人が「すみません」とよく謝ると言われていますが、カナダ人、本当に負けていません。
カナダ人の英語を代表する言葉が「sorry」だと思います。
序列関係がない
カナダが住みやすい文化である2つ目は、序列関係がないこと。
日本では学校、職場、家庭においてすら序列関係がありますよね。
下級生は上級生に敬語では話さなくてはならないとか、上司が言うことに反論してはならないとか……。
ほんとに非効率な文化が「序列関係」だと思いますが、そんな序列関係はカナダにはありません。
そのため、「オレの方が偉い」とマウンティングをかけてくる人(体育会系のような人)に出遭うことがありません。
「序列関係がないだけでこんなに生きやすいのか……」と感動すら覚えると思います。
残業がない
カナダが住みやすい文化である3つ目は、残業がないこと。
序列関係がないことに関連していますが、普通のカナダの会社には残業がありません。
サービス残業とか長時間労働とか、ましてや「過労死」なんて言葉は存在しません。
心の底から思うのですが、人間らしい働き方をしたいのなら日本を出るのがてっとり早いですね。
ちなみに、海外に「過労死」が存在しないため、英語でも日本語を借用して「karoshi(過労死)」と呼びます。
多様性を受け入れる文化
カナダが住みやすい文化である4つ目は、多様性を受け入れる文化があることです。
さきほど、移民が多いと書きました。
移民が多いということは、町中が多様な文化で満ちあふれていることを意味します。
首相が率先して「多様性」を受け入れる
カナダでは毎年25万人以上の移民を受け入れています。
なぜなのかというと、それが首相の方針だからです。
Embed from Getty Imagesイケメン首相として有名なトルドー首相は「カナダは違いが違いがあるからこそ強くある」と言っています。
つまり、国のトップが戦略的に多様性を持たせているからこその能動的な多様性なんですね!
素晴らしすぎて感動します!!
日本文化もいろんなところで
こちらはリッチモンドにあるフィッシャーマンズ・ワーフ(漁師の波止場)で撮った写真ですが、「#1 Sashimi Grade(ナンバーワンの刺し身の品質)」と書いています。
こんなところにも日本の文化が溶け込んでいるんですね。
さきほども書きましたが、寿司なんてそこらじゅうで食べられますよ。
多様性を受け入れているので、日本のように「みんないっしょであるべき」という考え方は皆無です。
日本の学校のように「基本的にみんな一緒じゃないとダメ」とか意味がわからないでしょうね。カナダの文化にはないですから。
日本よりはるかに差別が少ない
カナダが住みやすい文化である5つ目は、日本よりもはるかに差別が少ないこと。
「多様性を受け入れている」と書きましたが、それはつまり「差別が少ない」ということを意味します。
人種差別がない
そもそも、多様な人種がいるため、カナダには人種差別が発生しにくいです。
特にリッチモンドなんて中国系の方が多いので、中国人(やアジア人)の方が有利なんじゃないかというほどです。
とくに学校では徹底して差別のない教育を受けるので、子どもたちの方が差別をしません。未来のある国です。
わたしにはカナダ在住の日本人の友達が多いですが、皆が皆「日本人ということで差別を受けたことがない」と言っています。
性差別がない
そして、日本といえば男女差別のひどい国ですが、カナダではそんな古い差別はありません。
日本だと内閣のうち女性はたった1人……という涙の出そうな現実ですが、カナダの内閣は5割が女性です。
これがどういう意味を持つかおわかりでしょうか?
日本は男性が有利な政治しか行われていないのですが、カナダでは女性の意見が十分に反映するということです。
日本の女性は、日本を出てカナダに住むだけで100倍は生きやすくなると断言できます。
LGBT差別がない
こんなトイレもカナダでは見かけます。
ジェンダーフリーのトイレですね。女性、男性という2つの性以外の方のために配慮されたトイレです。
同性婚も法律で認められている国ですので、男女差別がないことなんて序の口なんでしょうね。