英語の形容詞を勉強していると、2つの種類があることに気づくかもしれません。
2種類の形容詞
- This is a big carrot.(これは大きいニンジンだ)
- This carrot is big.(このニンジンは大きい)
詳しくは後述していますが、これらは限定用法と叙述用法と呼ばれる2種類で、英語の形容詞を使うときは必ずどちらかの用法になっているのです。
今回は形容詞の「限定用法」と「叙述用法」について紹介しますね。
形容詞の2種類の用法について
はじめに、英語で使われる2種類の形容詞をそれぞれ紹介しますね。
2種類の形容詞
- 限定用法
- 叙述用法
形容詞の「限定用法」
まずは形容詞の「限定用法(attributive use)」です。
実際の使われ方を見たほうがわかりやすいので、以下の例文をご覧ください。
This is a big carrot.
(でっかいニンジンです)
この例文の「big carrot(大きいニンジン)」に注目してください。
名詞を修飾するのが限定用法
「big(大きい)」という形容詞が「carrot(ニンジン)」という名詞を修飾していますよね?
このときの形容詞「big」の使われ方が限定用法です。
日本語だと「〜い◯◯(例: 難しい問題)」や「~な〇〇(例: 簡単な問題)」という用法ですね。
限定用法とは?
名詞を修飾する形容詞の用法のこと
限定用法は「名詞だけ」を修飾する
限定用法のときの形容詞は特定の名詞にだけかかるので、他の単語には直接関わりません。
効力が及ぶ言葉が決まっているから「限定」用法というわけですね!
ちなみに、この限定用法は副詞と混乱する場合がありますが、形容詞が修飾するのは「名詞だけ」です。
形容詞と副詞の違いはこちらをご参考に♪
形容詞の「叙述用法」
お次は「叙述用法(predicative use)」を見てみましょう。
「叙述」は「物事のありさまを述べる」という意味ですよ!
具体的に見たほうが早いので、まず以下の例文からご覧ください。
This carrot is big.
(このニンジン、デカイね)
先ほどの限定用法の例文と意味はだいたい同じですが、この叙述用法の例文の「big」はどの言葉も修飾していないですよね?
一つの名詞を修飾する「限定用法」と違い、主語や文全体の意味を表すようなイメージですね。
「このニンジンは大きい」の「大きい」の部分、つまり「〜は……だ」の「……だ」の役割になっています。
このように文の構造の中で「……だ」という要素になる使われ方が「叙述用法」ですね。
そして、英文法では補語(complement)と呼ばれる要素になります。
叙述用法とは?
文章全体の意味を表す形容詞の用法
限定用法と叙述用法の2つの違い
「限定用法・叙述用法とは何か?」というお話をしましたが、今度は両者の違いをもう少し深く見てみましょう。
英文の中で「あれ、この形容詞は限定用法・叙述用法どっちだろう?」と思ったら、以下の2つのチェックポイントで判断できますよ!
限定・叙述用法の2つの違い
- 名詞修飾できる・できない
- SVOC(文構造)の要素になれる・なれない
名詞修飾できる限定用法
まず、1つ目の違いは「名詞修飾できる・できない」という違いです。
例えば以下の例文に出てくる「happy(幸せ)」は限定用法・叙述用法のどちらだと思いますか?
I am a happy rabbit.
(あたしは幸せなウサギだ)
このときのhappyは「rabbit(ウサギ)」という名詞を修飾して「幸せなウサギ」となっていますよね?
だから答えは「限定用法」です。
限定用法の場合、その形容詞を省略しても文はいちおう成立するという特徴もありますよ。
限定用法は省略できる
I am a happy rabbit.
(あたしは幸せなウサギだ)
これがもし「I am happy.(私は幸せだ)」だったら叙述用法です!
SVOC(文構造)の要素になる叙述用法
もう1つの見分けるコツは「SVOC(文構造)の要素になれる・なれない」です。
ちょっと難しそうな用語が出てきましたね(笑)。英語の文はこちらの4つの要素を組み合わせて骨組みになります。
叙述用法の形容詞ならば、この中の「C(補語)」になります。形容詞が「補語」になる場合には、以下の2つのパターンがありますよ。
- 第2文型(SVC)
- I am happy.
(私は幸せだ) - 第5文型(SVOC)
- He makes me happy.
(彼は私を幸せにする)
上記のように使われているときの形容詞は叙述用法です。
文の大事な骨組みになっているので、このときの形容詞は決して省略することはできません!
例えば「He makes me.」で終わってしまうと「彼は僕を……」となってしまい、意味不明です。
限定用法・叙述用法それぞれにしか使えない形容詞
限定用法・叙述用法の意味や違いがわかったところで、ラストはそれぞれにしか使えない形容詞を見てみましょう。
それほど多くはないですが、「限定用法にしか使えない」「叙述用法にしか使えない」という形容詞もあるんですよ!
代表的な単語を以下にまとめて並べておきますね。
限定用法にしか使えない形容詞
こちらが限定用法だけにしか使えない形容詞です。
限定用法だけの形容詞
- daily(毎日の)
- elder(年上の)
- favorite(お気に入りの)
- former(前の)
- main(主な)
- total(全体の)
- very(まさにその)
「彼女は年上だ」と言おうとして「She is elder」とは言えません。
正しくは「She is older than I」のように言いますよ。
叙述用法にしか使えない形容詞
こちらは叙述用法だけにしか使えない形容詞です。
叙述用法だけの形容詞
- alike(似ている)
- alive(生きている)
- alone(一人の)
- asleep(眠っている)
- awake(起きている)
- content(満足している)
- glad(うれしい)
叙述用法にしか使えない形容詞は「 a 」で始まる言葉が多いですよね!
両方に使えるが意味が変わる形容詞
あとは、両方に使えるけれど意味が異なる形容詞もいくつかあります。
例えば「right」という形容詞は以下のような違いがありますよ。
クイズをしていて……
The answer is ... the right carrot ?
(答えは……右のニンジン?)
That's right !
(そのとおり!)
上で見た「right」をまとめると、こちらのような意味になります。
単語 | 限定用法 | 叙述用法 |
---|---|---|
right | 右の〜 | 正しい |
同じ言葉なのにこんなにも別モノになるって面白いですよね〜。
他には以下の形容詞も限定用法・叙述用法で意味が異なりますよ。
単語 | 限定用法 | 叙述用法 |
---|---|---|
certain | ある〜 | 確信して |
late | 最近の〜 | 遅れて |
present | 現在の〜 | 出席している |
まとめ
さて、今回は形容詞の「限定用法」と「叙述用法」についてまとめました。
なんとなく感覚で分かっていた人でも、「そうだったんだ」と思っていただけるとうれしいです。
まとめ
- 名詞修飾するのが限定用法
- 補語になるのが叙述用法
- それぞれにしか使えない形容詞もある
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