日本語で次のような「〜を」「〜に」という表現がありますよね。
日本語で「〜を」「〜に」を使う表現
これは英語の文でもよく見かけ、英文法で「〜を」や「〜に」が出てくる形を第三文型 SVOと呼びます。
今回は英語の第三文型 SVO について、第三文型の作り方や第三文型に使われる動詞などを詳しく紹介します。
目次
「第三文型 SVO」について
はじめに、英語の第三文型 SVOとは何かを見ていきましょう。
「第三文型 SVO」とは?
「第三文型 SVO」は英語の文を5パターンに分けたときの1つの形です。
英語の5文型
- 第1文型「S+V」
- 第2文型「S+V+C」
- 第3文型「S+V+O」
- 第4文型「S+V+O+O」
- 第5文型「S+V+O+C」
第一文型である「S+V」に「O」がくっついた文型です。
この記事では第一文型がわかった前提で「第三文型」を説明します。
第一文型がよくわからない人は第一文型 SVの記事から先に読んでくださいね♪
「第三文型 SVO」の意味・形
つづいて、第三文型 SVO の意味・形について紹介しましょう。
「SVO」の形とは、第一文型「S(主語)+V(動詞)」に「O(目的語)」がくっついた形になります。
「O」は「目的語」を表す
「SVO」の「O」とは、「目的語(Object)」という要素です。
たとえば以下の例文がSVOの形ですよ。
I like carrots.
(ニンジンが好きなんだ)
このときの「 I 」が「S(主語)」で「like」が「V(動詞)」で「carrots」が「O(目的語)」の役割となっています。
「O」の位置には必ず名詞が来る
そして、ポイントなのが「O」の位置には必ず名詞が来ること。
先ほどの「I like carrots.(私はニンジンが好き)」でも「carrots(名詞)」が「O」の位置にきていました。
「O(=object)」には「物体」という意味もあるので「名詞」と関連づけて覚えやすいですよね!
つまり、主語の「ウサギ(=私)」が、対象となる物体「ニンジン」を「好んでいる(動詞)」という形が第三文型 SVOです。
第三文型の作り方
では、「SVO」の文を作るときはどのようにすればいいのでしょうか?
単純に「S」は「V する」の文を作り、「O(目的語)」を後に続ければOKです。
たとえば「あなたは夕食を食べる」なら、以下のようになります。
あなたは夕食を食べる
You eat dinner.
とにかく「誰がどうする」を言ってしまうのがコツです。
「あなたは食べる」と来たら「……何を?」が気になりますよね?
「You eat」のように「SV」だけでは中途半端に聞こえる文に、目的語「O(〜を・〜に)」をつけて完全な文にしましょう。
第二文型 SVCとの見分け方
もう少し「SVO」の基本を押さえてみましょう。
「パッと見」で、第三文型「SVO」と似ている形に第2文型「SVC」があります。
SVC と SVO はまったく違う
でも、「SVO」と「SVC」はまったく違うもので、
「どちらにも当てはまる」ということはありえません。
「SVC」と「SVO」は、ずばり以下の点で見分けてください!
- 「SVC」の見分け方
- 「S=C」の形
【例】I am young.
(わたしは若い) - 「SVO」の見分け方
- 「O」を「Vする」という形
【例】 I play basketball.
(私はバスケをする)
第二文型SVCは「イコール関係を作りたいときの形」で、第三文型SVOは「〜を……すると言いたいときの形」というわけですね。
動詞( V )についても、「第二文型で使われる動詞」と「第三文型で使われる動詞」はそれぞれまったく違いますよ。
「S」が作用する対象が「O」
第三文型 SVOを覚えるときに、こちらのイラストを参考にしてください。
上の例では、主語( S )が作用する対象である「ボール」を投げています。
ボールの形が「 O 」と似ているので覚えやすいのではないでしょうか?
SVO で使われる動詞は次の章で詳しく紹介していきますね。
第三文型 SVOで使われる動詞は第一文型 SVで使われる動詞ともまったく異なりますよ!
「SVO」で使われる動詞について
基本がわかったところで、実際に「SVO」の形でよく使われる動詞を見ていきましょう。
「SVO」はもっともよく使われる形なので、知っている単語がたくさん出てきますよ!
SVOで使われる動詞は「他動詞」
まず、SVOでどんな動詞が使えるのかをハッキリさせますね。
ずばりSVOで使われる動詞は
「他動詞」です。
他動詞とは「目的語(〜を・〜に)を必要とする動詞」のことですよ。
他動詞とは?
目的語(〜を・〜に)を必要とする動詞
※目的語が不要なのが自動詞
「SVO」の「O」がまさに「目的語(object)」なので、第三型の動詞( V )はぜったいに他動詞というわけですね。
こちらは先ほども紹介したイラストですが、「S」が作用する対象が「O」になります。
中1で習う英単語では「sing(歌う)」「meet(会う)」「open(開ける)」などが自動詞ですね。
第3文型で使える動詞の例
自動詞と他動詞についてはこちらもご参考に!
「SVO to do」の形(to + 不定詞)
SVOで使われる動詞がわかったところで、ちょっと応用編です。
第三文型 SVO のときは不定詞(to do)を続ける形もよく使われるので紹介しておきますね。
たとえば、以下のような文です。
She asked me to close the window.
(彼女がボクに窓を閉めるように頼んだんだ)
※「asked」は動詞「ask(〜を頼む)」の過去形
この「SVO to do」の形では「O が to do する」という意味になるのが特徴ですよ。(例文では「私が[窓を]閉める」)
下記のような動詞がこの形で使われます。
- want(〜してほしい)
- 【例】I want my daughter to do her homework.
(私は娘に宿題をやってほしい) - tell(〜に伝える)
- 【例】I always tell him to go to bed early.
(私はいつも彼に早く寝るように言っている) - allow(許可する)
- 【例】Mom allowed me to play video games.
(お母さんが私にゲームをするのを許可した)
日常の会話でもよく使う形なのでぜひ知っておいてくださいね。
文法的に言えば、「SV〜」という大きな主語・述語の構造のなかに「O to do〜」という主語・述語の関係が入っている複文という形になっています。
マニアックですが(笑)。
代表的な第三文型で使われる動詞まとめ
さいごに、第三文型で使われる動詞を一覧にして並べておきますね。
allow | 許可する |
---|---|
ask | 頼む |
buy | 買う |
catch | 捕まえる |
cook | 料理する |
do | する |
drink | 飲む |
eat | 食べる |
enjoy | 楽しむ |
get | 得る |
give | 与える |
help | 助ける |
have | 持つ |
know | 知っている |
learn | 学ぶ |
make | 作る |
meet | 会う |
need | 必要とする |
play | 楽器・スポーツをする |
put | 置く |
open | 開ける |
read | 読む |
ride | 乗る |
say | 言う |
sell | 売る |
send | 送る |
sing | 歌う |
speak | 話す |
study | 勉強する |
stop | 止める |
tell | 伝える |
try | 試す |
use | 使う |
visit | 訪れる |
want | 欲しい |
wash | 洗う |
write | 書く |
5つの文型の中でももっともよく使われる形なので、SVOの形をとる動詞は数限りなくあります。
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