客は3日目には臭くなる!? 誰かの家に泊めてもらうとき、長居は要注意です!

タカコ

執筆者

WEBライター。2013年にアメリカに渡る。現在はアメリカ人の夫と子ども2人でテキサスに在住。

先日、「Fish and visitors stink after three days.」というおもしろい言葉に出合ったので紹介したいと思います。

直訳すると「魚と客は、3日目には鼻につく」という意味ですが、どんなときにつかうのでしょうか?

人を家に泊めてあげるのは3日が限度!?

先日、義両親が3泊4日で、親戚の家に行ってきました。その親戚は違う州に住んでおり、片道8時間かけての移動です。

以下、義両親が帰ってくる日の、私と夫の会話です。

父さんたち、今日帰ってくるんだっけ?

タカコ

そうだよ。夜の7時くらいに帰ってくるんじゃないかな。

片道8時間かぁ……1週間くらいいたい距離だなぁ。いろいろ観光もしたいし。

タカコ

今回は、4日のうち2日が移動だから、実質顔を見に行くだけの旅行だよね。お義母さん、今週はほかに用事があるって言ってたし、ゆっくりできなかったんだと思う。

忙しかっただろうね。でも、もしかしたら、「Fish and visitors stink after three days.(魚と客は、3日目には鼻につく)」というのもあったのかも。

タカコ

何それ?! Fish(魚)? いきなり「fish」が出てきた!!

タカコ、魚を3日放置するとどうなる?

タカコ

腐るんじゃないの?

そう、臭くなって、そのうちに腐ってくる。誰かの家に泊めてもらうとき、いくら「好きなだけいてもいいんだよ」と言ってもらっても、3日過ぎると、「厄介者」のように思われてくるという意味だよ。それに、泊めてもらう方も疲れてくるしね。

タカコ

へー、そんな言葉があるんだ。言葉そのままの意味だけど、おもしろいね。

もちろん、本当によっぽど親しくて気をつかわない間柄なら、これに当てはまらないことだってあるけど。例えば、実家とか、おじいちゃん・おばあちゃんの家とか。でも、「友人の家に泊めてもらう」というような場合は、注意が必要だね。

これはたしかに、厚意で泊めてあげても、たいていの人は3日も経つとちょっと疲れてくるかも。お互いに疲れちゃうと思う。

ベンジャミン・フランクリンによって有名になった言葉

「Fish and visitors stink after three days.」について、詳しく説明しますね。

言葉の意味としては、夫が話したような感じのもので、「人の家にあまり長く泊めてもらうものではない」という教訓です。

もともとは、John Lyly(ジョン・リリー)という人の言葉だそうですが、後にBenjamin Franklin(ベンジャミン・フランクリン)が『Poor Richard’s Almanack(貧しいリチャードの暦)』で使ったことで有名になったようです。

ベンジャミン・フランクリンはご存知でしょうか?

ベンジャミン・フランクリン
ベンジャミン・フランクリン

日本人には、あまりなじみがないかもしれませんが、「アメリカ合衆国建国の父」の1人としてたたえられる有名な人だそうです。

現在の100ドル札に肖像が描かれています。

『Poor Richard’s Almanack(貧しいリチャードの暦)』は、そのベンジャミン・フランクリンが、リチャード・ソーンダーズという名前で 1732年から25年間発行していた「生活暦」のことだそうで、

「あらゆるジャンルの教訓とユーモアとことわざの寄せ集めはアメリカ人の道徳的手本となった」とあります。

参考: ベンジャミン・フランクリン - Wikipedia

当時大人気の暦だったようです。

日本のカレンダー(日めくりなど)でも、いろんな格言や名言、教訓などが書かれていることがありますが、それと同じような感じだと思います。

日本人でも共感できるはず

それにしても、この言葉、魚を例に出しているのがおもしろいですね。

いくら「好きなだけいてもいいんだよ」と言って泊めてくれても、やっぱり長居しすぎると、お互いが疲れてしまいます。

日本語でも似たような表現がありそうな気がしますが、思い当たりません。

でも、感覚としてはわかるのではないでしょうか。

お互いが気持ちよく暮らすには?

お互いの関係が良好なうちに出ていくのが一番いいのでしょうが、長く泊めてもらうこともあるかもしれません。

そんな場合はどうすればいいのでしょう?

正直、生活させてもらうにはお金がかかります。水道だって、電気だって使わせてもらうんです。日数が長くなれば、その分お金もかかります。

お金の問題だけではありませんが、やはりお金で埋められる部分もたしかにあります。

知人(アメリカ人)の話ですが、親しい友人でも、長く泊めてもらうときは、お礼として、食材を買ったり、帰るときに少しお金を置いて出てきたりしたそうです。

その友人は、面と向かってだと、絶対お金を受け取らないので、部屋に封筒に入れたお金を残してきたそうなのですが、

「彼女が気づいたときには、私はもう出て行った後だから、どうしようもないわよね(笑)」と言っていました。

その知人は、友人への感謝の気持ちとして、どうしても受け取ってもらいたかったそうです。

親しき仲にも礼儀あり」。そんな言葉が思い浮かびました。知人は日本人じゃありませんが。

友人とのいい関係を保つためには、そういうことをするというのも、選択肢の1つですね。

泊める側も泊めてもらう側も、その期間はお互い気持ちよく過ごしたいですし、そのあとの関係も保ちたいですから。

まとめ

いかがでしたか?

魚と来客が3日もすると臭くなってくるとは……おもしろいしわかりやすい例えですよね。人の心理も的確にとらえていると思います。

英語にこんな教訓があったとは……。少し意外でしたが、友人なら3日くらいがいい関係で過ごせる、ちょうどいい期間かもしれません。

古い言葉ですが、時間的感覚は今も変わらない、ということもおもしろいですね。

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タカコ
アメリカ人の夫との結婚を機に渡米。現在は二児の母として英語に囲まれた環境の中で生活。日本語教育に携わっていたため言語への視点が鋭く、元・英会話教師の夫とのやりとりから生まれる記事が秀逸。
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