インドネシアの「TOEFL」模試があまりにもカオスすぎた件

サト

執筆者

TOEIC990点(満点)。ELSA認定アンバサダー。インドネシアで日本語学校を運営している日本語教師。話せる言語は英語のほかにインドネシア語、中国語。→ サトについてはこちら

先日、わたしの住んでいる町でTOEFL模試が行われたのですが、突っ込みどころが多すぎて、記事にせずにはいれらませんでした。

そんなわけで、英語学習には全く役に立たない記事ではありますが、話のネタにでもどうぞ。

TOEFL模試があるらしい
TOEFL模試があるらしい

どこから突っ込んだらいいのかわからないので、時系列でいきたいとおもいます。 

【1】申し込み前

まず、受験料が激安。

わたしの町で、ちゃんとしたTOEFLを受けると約2万6000円もかかってしまうのですが、この模試はなんと800円程度

しかも軽食付きで、さらに80,000円程度の奨学金が当たる抽選会まである!

わからんところでサービス精神旺盛なわけです。

この模試を30回受けて、軽食を30回食べて、抽選会に30回参加しても、正式なTOEFLの方がまだ高いというレベルです。

あまりの安さに不安になったので、担当者に問い合わせていろいろ聞いてみました。

サト

これってどこが主催してるんですか?

担当者

あ、わたしたちは「Oxford」と提携してるんです。

サト

え。Oxfordってイギリスの?

担当者

はい、そうです。

サト

でも、TOEFLって、アメリカの団体がやってますよね。

担当者

はい、さっき説明した通り、アメリカの団体がやってます。

サト

さっき説明してましたっけ。(「いつ説明したんや!」という心の叫びをやわらかく翻訳)

とにかく礼を告げ、800円だったら失うものはほぼないし、自分の英語力がわかるのは確かだし、まあええか、ということで受けてみることにしました。

まとめてみると……

  • 普通なら2万円するはずなのに、たったの800円って大丈夫か!?
  • 朝食付きってどゆことっ!?
  • 80,000円程度の奨学金が当たる抽選会って何ソレ??
  • イギリスにあるアメリカの「Oxford」と提携しているってどういうこと??

ヤバいにおいがプンプンしますね。

【2】申し込み後

そんなわけで申し込もうとしたのですが、場所が不便だったので、知り合いに頼んで代理で行ってもらいました。

そして、なぜかチケットを入手。

TOEFLのチケット?
TOEFLのチケット?

すでに、何者かによって半券がもぎ取られてる……。

しかも、こいつ、シワッシワなんです。裏返さないと分かりにくいですが。

すでにシワシワ……
すでにシワシワ……

さらに、領収書もついてきました。

領収書もついてきました
領収書もついてきました

これが半券の代わりになるのか……。いや、それやったらチケットいらんやん。

しかし、これもシワッシワやし、日付もないなんて、素敵すぎる

受験者の不安を無駄にあおるためにこんなことをしているのでは、と思いましたが、また担当者に問い合わせたところ「これで申し込みは確かに受け付けた」との回答が。ひとまず安心しました。

しかし。

担当者

Whatsapp(LINEのようなメッセージアプリ)で受験者のグループを作ったので、そこに氏名と生年月日、携帯番号にメールアドレスも送ってください。

サト

な、何ですと?

そんな個人情報を、同じTOEFLの受験者とはいえ、知らない人が見られるような環境に流すのはさすがに抵抗があります

事情を説明して、担当者個人に知らせることでことなきを得ました。

ちなみにそこから数日間、携帯には着信通知が洪水のように押し寄せ、メッセージアプリには個人情報があふれかえってました。おおらかやな……。

SNSに氾濫する個人情報(ありえない!)
SNSに氾濫する個人情報(ありえない!)

ツッコミポイントはこちら。

  • チケットってなんやねんッ! 映画かいな??
  • チケットの半券がなんでもぎ取られてんねん!!
  • なんでチケットがシワッシワやねんっ!!
  • なんで領収書がついて……いや、これはいいのか(笑)
  • なんで領収書がシワッシワやねん!!
  • LINEのようなアプリ内「グループ」で個人情報を教えてくれだと? 情報ダダ漏れやんけ!!
  • 私以外のインドネシア人は気にせず個人情報をバンバン入力してたんやけど、正気か!!

【3】本番4日前

そして、本番を4日後に控えた日。メッセージアプリに、担当者が当日の予定表を送信してくれました。

なかなかちゃんとしてるなあ、と思いつつ、中身を見てみると、こんなバラエティ豊かなスケジュールでした。

TOEFLの日のスケジュール
07:30 〜 08:30 受付
09:00 〜 09:15 開会宣言
09:15 〜 09:25 実行委員長によるスピーチ
09:25 〜 09:40 司会者によるスピーカー紹介
09:40 〜 10:40 休憩
10:40 〜 10:55 問題/解答用紙配布
10:55 〜 12:45 試験
サト

これ、無駄多すぎるやろ……。

でも、まあ、800円で英語力がわかるんやったらええか、と思い、当日を待つことにしました。

ツッコミポイントはこちら。

  • スケジュールにムダがありすぎっ!! 試験だけ受けさせてくれー!

【4】本番前日

そして、本番前日。今度は担当者から写真が送られてきました。

その写真は会場設営の様子だったのですが、こんな椅子(下記画像)だけが、ずらりと並んでいました。

こんな椅子がずらっと並んでました
こんな椅子がずらっと並んでました

(この写真は私が撮ったものですが。送られてきた写真を勝手に使うのもアレなので)

机がない??
机がない??

どういうことかというと……
机がないということです!

しかも、連絡事項として、クリップボードを持ってくるようにという指示まで。

いてもたってもいられず、またもや問い合わせてみました。

サト

あのう、これって、机はないということでしょうか。

担当者

はい、その通りです。

サト

……。じゃあ、受験やめます。

担当者

え? どうしてですか。

サト

こんな環境で、まともに試験が受けられるとは思わないからです。

……というわけで、受験は見送りました。もともとの動機が、自分の英語力を知ることだったので、無駄が多いスケジュールでもいいか、と思っていたのですが、これではさすがに……。

しかし、この会場の写真を見て、問題視するインドネシアの方はグループでは見受けられませんでした。まあ、お金も払ってますし、戻ってきませんしね……。

ツッコミポイントです。

  • 試験場に机がないやとっ?!
  • 机がないからクリップボードを持ってこいやと?!
  • SNSグループで私以外は誰もツッコまんのかい!!

【5】後日談

というわけで、これで終わりかと思いきや、まだ記事にしたくなるようなことが起こりました。

試験も終わってしばらくたった頃。メッセージアプリに、またファイルが送信されてきたのですが、何と!

それは、11ページにもおよぶ、全参加者の成績だったのです!

氏名と、各セクション(読解、聴解など)ごとの点数と、合計点数。

担当者

facebookにもアップしてあるんで、そちらでも閲覧可能ですよ!

というわけで、今、そのファイルは誰でもアクセス可能な「とあるfacebookページ」に載っています

さらに。メッセージアプリのグループに「成績証明書ゲットしたよ! 」という報告をしてくれた受験者がいました。写真付きで。

その写真をお見せできないのが残念ですが、何と、そこにデカデカと「Oxford」の文字が!

そして、その隣に、キスマークのような、アルファベットの「O」をグニャッと曲げたようなロゴも。さらに、その下に、小さく、ごく小さく「International English Education」の文字も。なんか、都合悪いんやろか。

ちなみにちょっとネットで調べてみましたが、本家「Oxford」のロゴとは似ても似つかぬ感じでした……。

ただ、Oxfordと提携しているという、担当者の説明はウソではなかった、ということですね。

ただイギリスのOxfordというところは限りなく黒に近いグレー……。まあ、受けてないから、いいんですけど。

最後のツッコミポイントです。

  • 誰が何点取ったかがグループ内でダダ漏れかいっ!!
  • しかもFacebookにも掲載で全世界にだだ漏れかいっ!!
  • 本家の「Oxford」と違うんかい!!!(←予想どおり)

まとめ

そんなわけで、個人情報漏洩どころか、バケツにためてひっくり返しているぐらいの勢いが感じられる模試でした。

受験していないのに、こんなボリュームの記事になるとは、想像もしていませんでした。

インドネシアにはトータルで8年以上住んでいますが、まだまだ予想のはるか上をいってくれていて、頼もしい限りです(笑)

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英語びより編集長。独学でTOEIC980点をマーク(2023年9月)。インドネシアで日本語学校を運営している。>>サトについて詳しくはこちら
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