英語の「発音記号」って読みにくいですよね。
似たようなものがたくさんありますし。
そもそも読めないものがあったりすると、古文書を見ているような気分になることもあり得ます。
でも、マンガを楽しみながら発音記号の読み方(発音の仕方)がマスターできる、画期的な本を見つけました!
この記事では、『発音記号キャラ辞典』という本をご紹介します。
目次
『発音記号キャラ辞典』の著者 リチャード川口 氏について
まず、この本の著者をかんたんにご紹介しましょう。
『発音記号キャラ辞典』の著者は、リチャード川口氏です。
【追記】東京に行ったときに、ご本人にお会いしてきました!
テンションが高く、パワフルで楽しい方で、楽しくお話ししました。
リチャード川口氏の経歴
- カナダ生まれ
- オーストラリア・アメリカ・日本育ち
- 東京にある「RK English School」という学校の代表
- 産業能率大学の客員教授
- 日本で6冊もの著書あり(『発音記号キャラ辞典』含む)
英語圏を含む4か国での生活を経験を生かして、英語を教えたり、本を書いたりされているわけですね。
『英語発音キャラ辞典』の特徴
そんなリチャード川口氏が書かれた『英語発音キャラ辞典』ですが、特徴は次の2点です。
『発音記号キャラ辞典』の特徴
- マンガで発音記号が覚えられる
- 発音だけでなく、解説も音声も聞ける
1つずつ、見ていきましょう。
マンガで発音記号が覚えられる
特徴の1つ目は、マンガで発音記号が覚えられる点。
発音記号ごとにキャラがいるんですが、発音記号の特徴と、キャラの特徴(性格や見た目など)が一致しているんです!
なので覚えやすいんです。
発音記号の特徴と、キャラの特徴が一致とは……?
…と思ったかもしれませんね。
例を2つ見てみましょう。
発音記号キャラの例1 [ ʌ ]
たとえば、日本語の「あ」に近い「ʌ」という発音記号のキャラクターは、こちらです。
動画ではありますが、このキャラクターのイラストにご注目ください。
髪型がなんとなく「 ʌ 」っぽいし、傘の持ち手も「 ʌ 」になっています(ちょっと隠れてますが)。
このキャラクターは「あっぴー」という名前なのですが、マンガの中では、次のような特徴が描かれています。
キャラクターの特徴
- 通常、口は半開き
- 言うことは鋭い
- ひきこもり気味
一方、[ ʌ ] の発音方法は次の通り。
[ ʌ ] の発音方法
- 口は半開き
- お腹に力を入れて鋭く短く発音
結果、こもり気味の音になります。
だから引きこもり気味のキャラとして描かれているんですね! これはおもしろい。
そして、身につけているものも [ ʌ ] の発音があるもの。
身につけているもの
- 傘(umbrella)
- 手袋(glove)
発音記号キャラの例2 [ ɑ ]
例をもうひとつご紹介しますね。
これまた、日本語だと「あ」に近い [ ɑ ] という発音記号のキャラクターです。
先ほどのキャラクターと同じように、発音記号「ɑ」が帽子やギターのところなどに入っていますね。
こちら「シャーロック」という名前で、こんな特徴があるキャラクターとして描かれています。
キャラクターの特徴
- 通常、口は大きく開けている
- 警察の格好をしたロックミュージシャン
- うるさい
一方、[ ɑ ] の発音方法がこちら。
「ɑ」の発音方法
- 日本語の「あ」の口で「お」と言う
まあこれだけなんですが、大きく開けている口とうるさいキャラということで、発音方法が頭にこびりついてしまいました。
さらに、先ほど「警察の格好をしたミュージシャン」とご紹介しましたが、「警察」や「ロック」、そして持っている「ギター」にはすべて「ɑ」の発音が入っているというこだわりっぷり。
キャラに関係ある単語
- 警察(cop)
- ロック(rock)
- ギター(guitar)
強引な感じはありますが、覚えられたら勝ちですからね。
強引なキャラ設定だからこそ、個性が強くて記憶に残りやすいかもしれないと思っています。
あと、このキャラクター(シャーロック)を紹介するマンガに、似ている発音のキャラクター( [ ʌ ] のキャラクターである「あっぴー」など)も出てきます。
そして、彼らが会話をしながら、発音の違いを詳しく説明してくれるんですよ。気がききすぎてますよね!
全部で40種類のキャラクター
キャラは全部で40人、ページ数もたっぷり!
もちろん、キャラはご紹介した2人だけではありません。発音記号1つにつき1人ずつキャラが描かれています!
その数、合計40人!
さらに、マンガも4コマとかではありません。
発音記号ひとつにつき、基本的には6ページにわたってキャラが描かれるので、頭から離れなくなるんです!
キャラが個性的なマンガを楽しみながら、発音記号の読み方が理解できるなんて、最高じゃありませんか?
わたしも以前、Kimini英会話というオンライン英会話で発音の講座を受けましたが、このマンガがあれば効果がさらに上がったやろうな、と思っています。
発音だけでなく、解説も音声も聞ける
特徴の2つ目は、音声ファイルで学べる点。
この音声ファイル、単語などの発音が収録されているだけではありません。
なんと!発音の仕方も説明してくれるんです!口の形はどうとか、お腹に力を入れるとか。
さらに、その説明を、著者のリチャード川口氏が自らされているところも見逃せません。
DJのようなノリで話してくれるので、楽しく聞けますよ!
キャラの名前も読み上げた上で説明してくれるので、マンガで頭にこびりついたイメージを、さらに強くしてくれます。
なお、音声ファイルは公式サイトからダウンロードできますよ。
【残念なところ】間違いが多い
ひとつ残念な点があるとすれば、間違いが多いところです。その数、27箇所。
たとえば、「sugar」のつづりが「suger」になっていたりします。「a」のところが「e」になっているわけですね。
この間違いを差し引いても、価値ある1冊であることは間違いありません!
まとめ
この記事では、『発音記号キャラ辞典』という本をご紹介しました。
この本を読めば、英語の辞書などに載っている発音記号がスラスラ読めるようになって、英語の学習が楽しくなることは間違いありません!
読めなかったものが読めるようになるのって、なんかワクワクしませんか?
古文書の解読のノリですね。
気になったら、ぜひ手にとってみてくださいね!
英語の勉強にオススメの書籍はほかにもいろいろあります。
次の記事にわかりやすくまとめたので、ぜひご参考に!!