以前の記事で、「可算名詞」と「不可算名詞」の違いについてまとめました。
今回は、さらにそのややこしさを掘り下げてみます(笑)。
「リンゴ」が切られてしまって「数えられなくなるとき」についてです。そんなときに登場する言葉「a piece of apple」という表現についてくわしく紹介します。
「数えられる名詞」と「数えられない名詞」とは?
本題に入る前に少しだけ復習します。
「可算名詞(数えられる名詞)」は、一般的に、具体的な形を持つ物や(物体)で、「1つ、2つ……」と数を数えられる名詞です。
数を数えられるので、その名詞の前に「a / an」の冠詞をつけて単数形に、名詞の語尾に「 s 」をつけて複数形で表すことができるんでしたね。
一方、「不可算名詞(数えられない名詞)」は、「目に見えないもの」「具体的な形を持たないもの」などが特徴で、「1つ、2つ……」と数えられない名詞のことです。
不可算名詞は「数を数えられない」ので、複数形がありません。ここまでがよくわからない方は、こちらの記事でおさらいをしてください♪
参考: 「可算名詞」と「不可算名詞」の違いは? イメージが大事という話
「可算名詞」が「不可算名詞」に変化する場合とは?
「可算名詞」は、目で見て「1つ、2つ……」と数えられるはずなのですが、実は、「可算名詞」が「不可算名詞」に変化することもあるんです。
「え? そんな不規則あり!?」と思いますよね……。
それは、食材や食べ物が、もともとの「物」から小さくなったときです。
例えば、「apple(リンゴ)」は数えられる名詞なのでこんなふうに使います。
Can you get 3 apples at the store?
(リンゴ3個、お店で買ってきてくれる?)
と言ったり、
I see some apples.
(いくつかのリンゴが見える)
と言ったりしますが、この場合の「apple」は「可算名詞」ですよね?
丸ごとのリンゴは、「1つ、2つ…」と数えますから、「an apple、2(two) apples…」なのですが、切ってしまうと「不可算名詞」に大変身するのです。
リンゴを切ると不可算名詞に?!
例えば、ホームパーティーなどで、カットフルーツがあるとしますよね。
このときに「リンゴを何切れか持ってきてくれない?」というときにはどう言えばいいのでしょうか?
もしここで、こんなふうに言うとどうなるでしょうか?
Can you get me some apples?
おそらく、リンゴを何個か持ってきてくれるでしょう。こんなふうに。
そうじゃなく、「何切れか」を持ってきてほしいんですよね?
そんなときには、こう言わなくては伝わりません。
Can you get me some pieces of apple?
(リンゴ、何切れか取ってきてくれない?)
「1切れ」を表す「piece」という言葉
ここでのポイントは、こちらの表現です。
some pieces of apple
「piece」は「1切れ」という意味です。上では「some(いくつかの)」が付いているので「pieces」と、複数形になっていますが。
この「piece」ですが、日本語で言うときの「パズルの1ピース」の元になっている英語ですね。
この「piece」が、数えられない不可算名詞になった「apple」の代わりに、「2 pieces」のように数えられてくれる役目です。
ほかの例も見てみましょう。
たとえば、切られていない状態のホールケーキ(whole cake)だと「可算名詞」ですが、切られて小さくなると、その物(名詞)は「不可算名詞」になるのです。
可算名詞の「cake」 | 2 cakes (ケーキ2個) |
---|---|
不可算名詞の「cake」 | 2 pieces of cake (ケーキ2切れ) |
このような形で「piece」を使うことで、「小さくなった部分」を表すことができます!
まとめ
いかがでしたか?
「apple」は、同じ「リンゴ」でも、丸ごとか切られた状態かによって、「可算名詞」か「不可算名詞」を使い分けるというお話でした。
「a piece of 〜」の形に慣れて、使えるようになった! ……と言っていただけるとうれしいです。