名詞や動詞に「s」が付いたときの発音はどうなるの?

ヨス

こんにちは! 言語オタクのヨスです。

英語の単語には語尾に「 s 」を付ける変化があります。「名詞の複数形」と「三単現の動詞」ですね。

たとえば、「book」が「books」になるような変化のことです。

今回は、単語に「 s 」が付いたときの音声変化、ルールについてまとめます。

単語に「s」が付いたときの発音

べつの記事で名詞や動詞へ「 s 」が付くときの表記ルールを紹介しましたが、今度は単語に「 s 」が付いたときの発音に注目してみます。

単語の語尾に「 s 」を付けた場合、以下の3つの発音パターンがあるんですね。

「s」の発音3種類

  1. [ s ]
  2. [ z ]
  3. [ iz ]
ヨス

上記は国際音声記号ですね!

それぞれ順番に紹介していきますね。

[ s ] の発音

まずは単語の後ろにくっついた「 s 」が [ s ] という発音になるパターンです。

[ s ] の発音はこちらですね。

[ s ] の発音
[ s ] の発音

[ s ] の発音は、日本語の「さ行」の子音(「し」の子音は別)と同じなので発音しやすいと思います。

ただし、日本語は子音と母音がいっしょになっているので「す [su]」のようにならないようにご注意ください!

1無声音の子音のあとは [ s ] の発音

例えば「park(公園)」という単語を見てください。

語尾の発音が「 k 」ですよね? この音は「無声音」という音で、喉のふるえを伴わない音声のことです。

そういった「 k 」のような無声音の子音のあとに「 s 」がくっつくと、その「 s 」の音は濁らないというルールがあります。

「無声音」+ [ s ] の例

park(公園)→ parks [ 発音: pɑ́ːrks ]

語尾が「濁らない」発音の子音の場合

付け加える「s」の発音も濁らない

実は、「 s 」が付いたときの「 s 」の発音は基本的には [ s ] の濁った [ z ] という発音になるんです(あとで詳しく書いています♪)。

ヨス

理解のしやすさのために [ s ] を先に紹介していますが。

ほら、日本語の発音でも「クズ」って言うよりも「クス」の方がラクに発音できますよね?

「無声音」のあとに「有声音」を出すのはすごく言いにくいので、うしろにくっつく [ s ] の発音もそれに合わせて「無声音」になるということです。

いろんな例を見てみます。

無声音で終わる → [ s ]

  • [ p ] …… stops(止まる), cups(カップ)
  • [ k ] …… works(働く), parks(公園)
  • [ f ] …… surfs(サーフィンをする), graphs(グラフ)

もう一度書きますが、「 p 」や「 k 」や「 f 」のような「無声音」で終わる単語のときは、「 s 」の発音になりますよ。

2「t」の後ろに「s」が付くと [ ts ]の発音になる

さて、無声音の子音を見てきましたが「 t 」がないことにお気づきでしょうか?

もちろん、「 t 」も無声音なので、うしろにくっつく「 s 」は無声音で [ s ] の発音になります。

でも、ただ単に [ t → s ] のように発音するわけではないんですね。

この語尾の発音 [ t ] に続く [ s ] の発音ですが、なんと [ t(破裂音)] と [ s(摩擦音)] の発音が合体(リンキング)して [ ts破擦音])の発音になるんです。

こちらの例を見てください。

[ t ] + [ s ] = [ ts ]

cat(ネコ)→ cats [ 発音: cǽts ]

文字の変化を見ただけだと「cat」に「 s 」が付いただけです。でも発音は大きく変わるんですね。

ヨス

この [ ts ] は日本語の「つ [ tsu ] 」の子音で、「キャッ」のような発音になります。

これは破擦音という種類の音ですが、[ t(破裂音)] と [ s(摩擦音)] を同時に発音する音です。

くわしくはこちらを。

参考: 破擦音ってなに? 発音記号で「ts」と2文字で書く理由は?

ほかにもこんな単語が該当しますよ。

[ t ] + [ s ] = [ ts ]

  • cuts(切る)
  • wants(欲する)
  • invites(招く)
  • cats(ねこ)
  • rats(ネズミ)

3「th」に「s」が付くと?

さらに「mouth(口)」などの [ θ ] の発音が語尾にある場合を紹介します。

「 th 」に「 s 」が付いた場合は、簡単に言うと [θs] という発音になります(辞書でもそうなっています)

[ θ ] + [ s ] の例

month(月)→ months [ 発音: mʌ́nθs ]

ヨス

でも「 th 」の発音のあとすぐに「 s 」の発音なんてめちゃくちゃ言いづらいですよね!?

実際には「 th [ θ ]」の発音をした瞬間に「 s [ s ]」の発音に舌を移動させているようです。

ただ、「 θ 」の発音は出るか出ないかレベルで……というか出てないです(笑)。

[ θ ] → [ s ] への舌の移動

  1. 舌先を上前歯の後ろに当て「 th [ θ ]」の発音の構えをとる
  2. [ θ ] の発音(摩擦音=すきま音)を出しながら
  3. そのまま舌先を上前歯の根本に移動させ [ s ] の発音

先に発音する [ θ ] は、ほぼ発音されません。摩擦音を出す瞬間に「 s 」の発音に位置に舌を移動しますので。

逆に、続く [ s ] の発音は強くします

ヨス

早く発音すると [ ts ] のように聞こえますよ!

こちらが例です。

[ θ ] + [ s ] の例

  • months(月)
  • cloths(布)
  • myths(神話)

[ z ] の発音

今度は「 s 」の音声が [ z ] になる場合を紹介します。

[ z ] の発音はこちらですね。

[ z ] の発音
[ z ] の発音

[ z ] の発音は、先ほどの [ s ] の発音が濁っただけですね! 日本語の「さ(sa)行」と「ざ(za)行」に対応しています。

1語尾が「有声音」の単語なら「s」は [ z ] の発音になる

先ほどは、語尾が「無声音」の単語に「 s 」がくっつくと、その「 s 」の発音も無声音になると書きました。

今度は、語尾の発音が「有声音」のときの話です。くっつく「 s 」の発音は [ z ] の発音になります。

実はなんですが、「books」の「 s 」のように、濁らない「 s 」の発音を先に紹介しましたが、濁る音が主流になります

英単語の語尾に付く「s」の発音は濁るのが主流!

【例】tree(木)→trees [ tríːz ]

例えば「tree(木)」の複数形「trees」の発音なら、「tríːz」で、カタカナだと「トゥリー」のように [ z ] の発音で言います。

語尾の発音が「有声音」の単語には、以下のパターンがありますよ。

有声音で終わる → [ z ]

  • [ 母音 ] …… plays(遊ぶ), trees(木)※ playの「ay [ ey ]」は二重母音
  • [ l ] …… travels(旅する), manuals(マニュアル)
  • [ r ] …… orders(注文する), tigers (トラ)
  • [ m ] …… seems(~のように見える), dreams (夢)
  • [ n ] …… begins(始める), phones(電話)
  • [ ŋ ] …… sings(歌う), songs(歌)
  • [ b ] …… robs(奪う), jobs(仕事)
  • [ g ] …… digs(掘る), dogs(犬)
  • [ v ] …… arrives(到着する), lives(生活: life の複数形)
  • [ ð ] …… breathes(呼吸する)
ヨス

ちなみに、語尾に来る「 L 」の発音にはご注意を!「ダークL」という特殊な発音になりますのでこちらも覚えておいて下さい!

重要なのはあくまで「文字」ではなく「音」だと言うことです。

よく日本語で「songs」を指して「ソングス」って表現を見かけますが、実は「ソング」と言うべきなんですね。細かいですけど(笑)。

2「d」の後に「s」が来るときは「dz」になる

そして、上の一覧に「 d 」が入っていないのですが、お気づきでしょうか?(いや、気づかんよなフツーは)

これも「 t 」の後ろに付く「 s 」と同じ理由で、違う発音になります。[ dz ] は「 ts 」が濁音になった発音ですからね!

[ d ] + [ z ] = [ dz ]

card(カード)→ cards [ 発音: kɑ́ːrdz ]

この「 dz 」は「 ts 」が濁音になった子音で、「ッズっ!!」って感じの発音(破擦音)です。2文字ですが1つの発音なのでご注意を!

カタカナ英語で言うと、「cards」なら「カーズ」という感じの発音になりますよ。

語尾に [ d ] の発音が来る例

[ d ] …… decides(決める), beds(ベッド)

実はなんですが、日本人は「 z 」と「 dz 」の区別をせずに使っているので、こちらの記事を見て、その違いをご確認ください!

[ iz ] の発音

最後は「iz」と発音するパターンです(カタカナ発音で「イズ」)。

例えば動詞「mix(混ぜる)」に三単現の「 s 」が付いた「mixes」なら、[ mɪ́ksiz(ミクスィズ)] と発音します。

発音が[ iz ] になる例

mix(混ぜる)→ mixes [ 発音: mɪ́ksiz ]

以下のようなパターンがありますよ。

[ iz ] と発音する例

  • [ s ] …… passes(渡す), boxes(箱)※「 x 」は [ ks ]と発音し、発音としては [ s ] で終わる
  • [ z ] …… buzzes(ブンブン飛ぶ), quizzes(クイズ)
  • [ ʃ ] …… finishes(終える), dishes(お皿)
  • [ tʃ ] …… catches(捕まえる), watches(腕時計)
  • [ dʒ ] …… changes(変える), judges(裁判官)

基本的には摩擦音( [ f ] と [ v ] 以外)、破擦音で終わる場合が [ iz ] の発音になります。

「 s 」が付くと発音が [ iz ] になる語尾の発音
無声音 有声音
s z
ʃ ( ʒ )

上の表の中で [ ʒ ] をかっこで囲んでいるのは、通常は語尾に来ないからです。語尾に来るときは [ dʒ ] の発音になります。

他には、「house [háus]」の複数形「houses [háuzɪz: ハウズィズ]」のようなレアな発音変化をする単語も存在します。マニアックですね(笑)

さて、今回は英語の単語の語尾に「 s 」がついたときの発音パターンを紹介しました。

法則を法則として覚えるよりは、慣れるものだと思います。

発音が変わる法則は、結局のところ、「発音しやすさ」が根源にあります。おそらく「気がつけばできるようになっていた」になると思いますよ。

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執筆者: ヨス
アメリカに留学した経験から言語に興味を持ち、日本語教師に。日本語教育を学んでいたときに自分が「音声学」に猛烈に惹かれることに気づく。一般的には学ばない「日本語の音声」を学ぶことで英語の発音を習得。ヨッセンスという月間に100万回以上読まれている人気ブログも運営。

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