以前の記事で、「可算名詞」と「不可算名詞」の違いについてまとめました。
今回は、さらにそのややこしさを掘り下げてみます(笑)。
「リンゴ」が切られてしまって「数えられなくなるとき」についてです。そんなときに登場する言葉「a piece of apple」という表現についてくわしく紹介します。
「数えられる名詞」と「数えられない名詞」とは?
本題に入る前に少しだけ復習します。
「可算名詞(数えられる名詞)」は、一般的に、具体的な形を持つ物や(物体)で、「1つ、2つ……」と数を数えられる名詞です。
![](https://ipa-mania.com/images/article/takako-normal.png)
数を数えられるので、その名詞の前に「a / an」の冠詞をつけて単数形に、名詞の語尾に「 s 」をつけて複数形で表すことができるんでしたね。
![「鉛筆」は可算名詞(数えられる名詞)](https://ipa-mania.com/wp-content/uploads/2018/01/countable-uncountable-03.jpg)
一方、「不可算名詞(数えられない名詞)」は、「目に見えないもの」「具体的な形を持たないもの」などが特徴で、「1つ、2つ……」と数えられない名詞のことです。
不可算名詞は「数を数えられない」ので、複数形がありません。ここまでがよくわからない方は、こちらの記事でおさらいをしてください♪
参考: 「可算名詞」と「不可算名詞」の違いは? イメージが大事という話
「可算名詞」が「不可算名詞」に変化する場合とは?
「可算名詞」は、目で見て「1つ、2つ……」と数えられるはずなのですが、実は、「可算名詞」が「不可算名詞」に変化することもあるんです。
![](https://ipa-mania.com/images/article/takako-trouble.png)
「え? そんな不規則あり!?」と思いますよね……。
それは、食材や食べ物が、もともとの「物」から小さくなったときです。
例えば、「apple(リンゴ)」は数えられる名詞なのでこんなふうに使います。
![](https://ipa-mania.com/images/article/rabbit-normal.png)
Can you get 3 apples at the store?
(リンゴ3個、お店で買ってきてくれる?)
と言ったり、
![](https://ipa-mania.com/images/article/wolf-normal.png)
I see some apples.
(いくつかのリンゴが見える)
と言ったりしますが、この場合の「apple」は「可算名詞」ですよね?
![リンゴまるごとの場合は、数えられるので「apples」](https://ipa-mania.com/wp-content/uploads/2018/02/apples-01.jpg)
丸ごとのリンゴは、「1つ、2つ…」と数えますから、「an apple、2(two) apples…」なのですが、切ってしまうと「不可算名詞」に大変身するのです。
リンゴを切ると不可算名詞に?!
例えば、ホームパーティーなどで、カットフルーツがあるとしますよね。
このときに「リンゴを何切れか持ってきてくれない?」というときにはどう言えばいいのでしょうか?
![不可算名詞になる「カットされたリンゴ」](https://ipa-mania.com/wp-content/uploads/2018/02/apples-02.jpg)
もしここで、こんなふうに言うとどうなるでしょうか?
![](https://ipa-mania.com/images/article/rabbit-normal.png)
Can you get me some apples?
おそらく、リンゴを何個か持ってきてくれるでしょう。こんなふうに。
![リンゴまるごとの場合は、数えられるので「apples」](https://ipa-mania.com/wp-content/uploads/2018/02/apples-01.jpg)
そうじゃなく、「何切れか」を持ってきてほしいんですよね?
そんなときには、こう言わなくては伝わりません。
![](https://ipa-mania.com/images/article/rabbit-normal.png)
Can you get me some pieces of apple?
(リンゴ、何切れか取ってきてくれない?)
「1切れ」を表す「piece」という言葉
ここでのポイントは、こちらの表現です。
some pieces of apple
「piece」は「1切れ」という意味です。上では「some(いくつかの)」が付いているので「pieces」と、複数形になっていますが。
この「piece」ですが、日本語で言うときの「パズルの1ピース」の元になっている英語ですね。
![](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61NwTDZQk0L._SL1000_.jpg)
この「piece」が、数えられない不可算名詞になった「apple」の代わりに、「2 pieces」のように数えられてくれる役目です。
ほかの例も見てみましょう。
たとえば、切られていない状態のホールケーキ(whole cake)だと「可算名詞」ですが、切られて小さくなると、その物(名詞)は「不可算名詞」になるのです。
可算名詞の「cake」 | 2 cakes (ケーキ2個) |
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不可算名詞の「cake」 | 2 pieces of cake (ケーキ2切れ) |
このような形で「piece」を使うことで、「小さくなった部分」を表すことができます!
まとめ
いかがでしたか?
「apple」は、同じ「リンゴ」でも、丸ごとか切られた状態かによって、「可算名詞」か「不可算名詞」を使い分けるというお話でした。
「a piece of 〜」の形に慣れて、使えるようになった! ……と言っていただけるとうれしいです。