英語でコミュニケーションを取るにしても、英語の試験で高得点を狙うにしても有利になる方法を知っていますか?
それは、英単語を数多く覚えておくことです。
その英単語を覚える方法はいろいろありますが、個人的に一番オススメなのは語源を活用する方法です。
本記事では、個人的にイチオシの書籍『英単語の語源図鑑』をご紹介します。
目次
著者の清水建二氏とすずきひろし氏について
まず、『英単語の語源図鑑』の著書をご紹介しましょう。
本書は、次のお二方が一緒に出した「共著」です。
本書の著者
本書では、清水氏が本文を、すずき氏がイラストの原案を担当されています。
清水氏から、経歴などをかんたんに書いていきますね。
清水 建二氏について
まず、清水健二氏です。
清水氏は、「KEN'S ENGLISH INSTITUTE」という会社の代表取締役でいらっしゃいます。
名前に「ENGLISH」が入っている会社を率いているだけあって、清水氏はこんな経歴をお持ちなんですよ。
清水氏の経歴
今は、英語を40年にもわたって教えてきた経験を活かして、英語教材の開発に取り組んでいらっしゃいます。
40年の経験ってハンパないですよね!
すずき ひろし氏について
次に、すずき ひろし氏です。
すずき氏は、次のように英語の先生であり、イラストレーターでもあるんですよ。
すずき氏の肩書き
清水氏も、すずき氏について次のように書いています(太字はサトによる)。
共著者であり、英語や英単語をイラスト化することにかけては右に出るものがいない、すずきひろし氏との出会いによって長年抱いていた夢が実現することとなりました。
清水建二・すずきひろし著『英単語の語源図鑑』(2018年 かんき出版)
40年も英語を教えてきた清水氏がここまで言うのであれば、間違いないでしょう。
清水氏が本文を、すずき氏がイラストを担当された本書は、黄金タッグによる一冊と言っても言い過ぎではありません!
本書の特徴
では、黄金タッグが生んだ『英単語の語源図鑑』には、どんな特徴があるのでしょうか。
わたしが特徴的だと思ったのは、次の2点です。
本書の特徴
- 英単語を覚える力が身につく
- 単語ひとつひとつにイラストがあるので覚えやすい
順に見ていきましょう。
英単語を覚える力が身につく
まず、英単語を覚える力が身につく点です。
語源を活用して、本書に載っている英単語を覚えられるのは言うまでもありません。
それだけではなく、本書に載っていない英単語を覚える力も身につくんですよ。
英単語のパーツを押さえていくと、同じパーツを使う英単語が格段に覚えやすくなりますからね。
【例】subscribe
たとえば、「subscribe(月額課金制サービス)」という英単語があります。
日本語でも「サブスク」でおなじみのことばですね。
本書には「subscribe」は取り扱いがないのですが、「sub(下に)」というパーツについてはガッツリ解説があります。
で、「subscribe」は「sub(下に)」+「scribe(書く)」に分けられて、「(契約書の)下に(サインを)書く」ことから「月額課金制サービス」という意味が想像しやすくなります。
「サブスク」も契約の1種で、昔なら契約書にサインをしていたんでしょうね。
「魚のとり方」を教えてくれる
わたしは本書を読んで、「授人以魚 不如授人以漁」という中国の格言を思い出しました。
ざっくり訳すと、「人に魚をあげるより、魚のとり方を教えてあげたほうがいい」ぐらいになります。
なぜなら、魚のとり方を教えれば、その人は一生食べていけるからですね。
ふつうの単語集は「魚」を与えてくれます。
それに対して、本書は「魚」を与えてくれる上に「魚のとり方(英単語の覚え方)」まで教えてくれる素晴らしい1冊です!
単語ひとつひとつにイラストがあるので覚えやすい
次に、本書には単語ひとつひとつにイラストがあって、覚えやすいんですよ。
語源だけでも覚えやすいのに、さらに覚えやすくなっています。
また、イラスト自体も思いつきで生まれたものではなく、すずき氏が担当しているので間違いありません。
少し、ここにも載せておきますね。
清水建二・すずきひろし著『英単語の語源図鑑』(2018年 かんき出版)
左側のページでは「substance」の「sub(下に)」「stance(立っていること)」という覚え方を、見事にイラスト化しています。
「覚えやすさにとことんこだわった単語集」とも言えます!
本書の注意点
ここまで本書をほめちぎってきましたが、注意点も書いておきますね。
次の2点です。
本書の注意点
- 表紙に「10,000語」とあるが、収録は1,000語程度である
- 語源での覚え方に想像力が必要なケースもある
はじめの「語数」から説明していきましょう。
表紙に「10,000語」とあるが、収録は1,000語程度である
まず、本書に収録されているのは1,000語程度です。
一方、表紙(帯)には次の通り、「100の語源で10,000語が身につく! 」と書いてあるんですよ。
清水建二・すずきひろし著『英単語の語源図鑑』(2018年 かんき出版)
どういうことなんでしょうか。
本書では、103の語源(パーツ)が紹介されています。
それをベースに英単語を覚えていけば、10,000語を覚えることもできるんですよ。
「10,000語」は著者が勝手に言っていることではありません。
次の通り、研究の結果としてわかっていることです(太字はサトによる)。
語源の力によって1万語レベルの語彙が身につくことは、すでに語源研究によって実証されています。
清水建二・すずきひろし著『英単語の語源図鑑』(2018年 かんき出版)
まさに、「魚のとり方」を身につけると、英単語を劇的に増やすことができるわけですね。
語源での覚え方に「想像力」が必要なケースもある
それから、語源での覚え方に想像力が必要なケースも(たまに)あります。
たとえば、「denominate」という単語の覚え方として、本書では次のようにあるんです。
清水建二・すずきひろし著『英単語の語源図鑑』(2018年 かんき出版)
覚え方のところを書き出してみますね。
de(離れて)+nomin(名前)+ate(〜にする)→名前を発表する
これを見たときは、正直「なんで?」と思いました。
「発表するということは、応募者がいて、応募者から離れたところで選考して……というプロセスがあるからかなあ」と想像して覚えましたが。
まあ、最終的には「呼ぶ、表示する」という意味を覚えればいいので、最悪「nomin」が「名前」というのを押さえれば連想できますね。
中には想像力が必要なものもありますが、わかりやすいものが大多数なのでご安心ください!
まとめ
この記事では、『英単語の語源図鑑』という本をご紹介しました。
語源とイラストをフル活用し、覚えやすさにとことんこだわった一冊です。
さらに、本書に載っていない英単語を覚える力までプレゼントしてくれます!
ぜひ、英単語を覚えるのに活用してくださいね!
もちろん、ご自身で語源を調べる必要はありません。
当メディアに「語源で覚える英単語」という連載がありますし、語源での覚え方を単語ごとに解説している本もあります。
英語の勉強にオススメの書籍はほかにもいろいろあります。
次の記事にわかりやすくまとめたので、ぜひご参考に!!