パターンは5つ!主格の関係代名詞の省略

主格の関係代名詞の省略について
サッシ

執筆者

WEBライター。旅をしながらブログを書いて生活。塾で英語を約20年教えた経験あり。早稲田大学 教育学部卒業。→ サッシについてはこちら

主格の関係代名詞省略できるのか・できないのかって、なんだか曖昧ですよね。

結論から言えば「原則できない。でも省略できる場合もある」です。

今回は主格の関係代名詞の省略についてわかりやすく紹介します。

「主格」の関係代名詞は省略できるの?できないの?

はじめに、主格の関係代名詞が省略できるかできないかをハッキリさせましょう。

「主格」の関係代名詞は基本的に省略できない

英語で主格の関係代名詞として使われる「who」「which」「that」は省略できるのでしょうか?

それについては以下のように覚えておいてください。

主格の関係代名詞は省略できるの?

  • 原則としては省略できない。
  • ただし例外的に省略できる場合がある。

そう、実は基本的には省略できないものなんです。

「主格」の関係代名詞が省略できない理由

「主格」の関係代名詞が省略できない理由は、関係代名詞が使われているかを判別しにくくなるからです。

たとえば、以下の例文を訳してみてください。

The man likes you called me yesterday.

先頭から順番に読んでいくと「The man likes you(その人はあなたが好き)」の時点で、1つの文として止まってしまいませんか?

それよりも伝えたいのは、以降に続く「その人が私に昨日電話してきた」ということです。

つまり、主格の「who」がないと「文の中心がどれなのか?」がわかりにくくなってしまうんです。

「主格」の関係代名詞があるとわかりやすい

そこで、関係代名詞の主格「who」を省略せずに記してみましょう。

すると以下のようになります。

The man who likes you called me yesterday.
(キミのことを気に入っているその人が、ボクに昨日電話してきたよ)

関係代名詞「who」があることで「あ、まずは『the man』の説明をするんだな」というのがしっかり伝わりますよね。

こういった理由で、原則として主格の関係代名詞は勝手に省略はできません。

まずはそこを意識しておいてくださいね。

それを踏まえつつ、例外的に省略できるパターンを覚えるのが大切ですよ。

逆に目的格の関係代名詞は原則として省略OKです!

「主格」の関係代名詞を省略できる5つのパターン

では、実際に省略できる「主格」の関係代名詞のパターンを見ていきましょう。

英語で主格の関係代名詞を省略できる場合は主に5つあります。

それぞれ順番に紹介していきますね!

関係代名詞が関係詞節の中で補語になっている

まずは関係代名詞が関係詞節の中で補語になっている場合です。

補語とは「They are dancers(彼らはダンサーだ)」のような、be動詞を使って「〜は〇〇〇だ」というときの〇〇〇に置かれる言葉を指しますよ(参考:第二文型について)。

例文で見たほうが早いのでこちらをご覧ください。

関係代名詞を省略した例

She is not the woman she was.
(彼女は昔の彼女ではない)

では、関係代名詞を省略しない例と比較してみましょう。

省略しない例

She is not the woman who she was.
(彼女は昔の彼女ではない)

関係詞節である「who she was」に注目すると、「she was 〇〇〇」という形になっていますよね?

このように関係詞節の中で「補語が必要な部分」が関係代名詞として前に出ているときは省略ができます。

ちなみにビートルズの超有名曲の「イエスタデイ」に出てくる「I'm not half the man I used to be」もこのパターンで関係代名詞が省略されていますよ。

「I think」などが関係代名詞の直後に挿入される

お次は「I think」などが関係代名詞の直後に挿入される場合です。

関係代名詞のすぐ後ろに「I think」や「I beleive」などが置かれるときも省略が可能なんですよ。

以下の例文をご覧ください。

関係代名詞を省略した例

She is the key person I think will defeat the demon king.
(彼女こそが魔王を打ち負かすキーパーソンだとワシは思うよ)

省略しない場合は、次のようになります。

省略しない例

She is the key person I think who will defeat the demon king.
(彼女こそが魔王を打ち負かすキーパーソンじゃろう)

ちょっと文の構造が複雑なので、本来あるはずの関係代名詞「who」を補いつつ「I think」を省略してみるとわかりやすいですよ。

この文に「I think(私は思う)」がくっ付いた形というわけですね。

関係代名詞が「It is〜」に続くとき

続いては関係代名詞が「It is〜」に続く場合です。

「It is 〇〇〇」の形のときに「〇〇〇」の説明として関係代名詞を使うときにも省略が可能となっています。

たとえば、以下のような文ですよ。

関係代名詞を省略した例

It is not every boy likes Kamen Rider.
(すべての男の子が仮面ライダーを好きなわけではない)

省略をしない文も見てみましょう。

省略しない例

It is not every boy that likes Kamen Rider.
(すべての男の子が仮面ライダーを好きなわけではない)

be動詞は過去形でもOKなので、「It was〜」のときもありますよ。

ちなみに、先行詞が「boy」という「人」ですが、「every」や「all」のような強い修飾語が付くときは、上の例のように関係代名詞は「who」よりも「that」が好まれます

「There is〜」や「Here is〜」に続くとき

どんどん行きましょう。お次は「There is〜」や「Here is〜」に続くときです。

たとえば、以下のような場合ですよ。

関係代名詞を省略した例

There is nothing can be done for her.
(彼女のためにできることは何もない)

この場合は先行詞「nothing」の後に関係代名詞「that」が省略されています。

省略しない場合は、次のようになりますよ。

There is nothing that can be done for her.
(彼女のためにできることは何もない)

先行詞が「nothing」のような否定語の場合、関係代名詞は「that」が好まれるので、「which」ではなく「that」を使うのが一般的ですよ。

関係代名詞節の中に「there is〜」があるとき

もう1つ、「there is〜」を使ったパターンです。

文頭ではなく関係代名詞節の中に「there is〜」があるときも、関係代名詞の省略が可能になるんですよ。

以下の例文をご覧ください。

関係代名詞を省略した例

This is the only thing there is in the room.
(これがその部屋にあるたった1つのものだよ)

言い換えれば「関係代名詞の直後に『there is〜』で続ける場合」ですね。

省略しない場合は、次のようになります。

省略しない例

This is the only thing that there is in the room.(これがその部屋にあるたった1つのものだよ)

この場合の「there is」は慣用表現的に「〜に存在する」のように訳すといいですよ。

まとめ

本記事では関係代名詞の主格が省略できる例を紹介しました。

まとめると次のとおりです。

まとめ

  • 原則として主格の関係代名詞は省略できない
  • ただし例外として省略できる場合もある
  • 補語になっている場合や「There is〜」の場合などは省略可
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中村サッシ
サッシ
塾講師として英語・国語の指導を約20年してきた経験のある「英語の文法オタク」。早稲田大学 教育学部卒。小学生の時から英語を学んでいた経験もあり。「毎日が生まれたて」という月間に100万回以上読まれる人気ブログも運営。>>サッシについて詳しくはこちら
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