日本語教育能力検定試験とは? 費用・試験範囲・対策はどうすればいいの?

サト

こんにちは、インドネシアで現役日本語教師をしているサトです。

年々、需要が高くなり、国家資格にもなる日本語教師という職業。

先生になるために必要な資格の1つが「日本語教育能力検定試験への合格」ですが、そもそもどういう試験なのでしょうか?

今回は、合格者でもあるわたしが日本語教育能力検定試験がどういう試験なのか?ということについてまとめます。

日本語教育能力検定試験について

日本語教育能力検定試験というのは、どんな試験なのでしょうか。

日本語教育能力検定試験の合格証(英文)
日本語教育能力検定試験の合格証(英文)

日本語教育能力検定試験の目的

まずは、日本語教育能力検定試験の目的から紹介します。

目的はもちろん、日本語教師になるための能力が備わっているかを測ることですね。

この試験の目的について、日本語教育能力検定試験の公式サイトにはこう書かれています(赤字はサトによる)。

日本語教育能力検定試験は、日本語教員となるために学習している方、日本語教育に携わっている方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定することを目的としています。

JEES 日本語教育能力検定試験ホームより引用しました。

基礎的な知識・能力を検定すること」とありますが、あくまで日本語教育の世界での「基礎」なので、それなりに専門的です。

その上、範囲もめちゃくちゃ広いいですよ。

日本語教育能力検定試験の受験資格

日本語教育能力検定試験の受験資格は特になく、誰でも受けることができます

高卒、大卒のような制限もありません

大切なのは学校を出ているかではなく、日本語を教えられる能力があるかなので当然ですよね。

日本語教育能力検定試験の試験日時

日本語教育能力検定試験の試験日は1年にたった1回だけで、毎年秋頃に行われます。

今年の試験日時

今年の試験日、および試験時間はこちらです。

今年の試験日

2020年10月25日
9:00〜16:40

今年の出願期間

今年の出願期間はこちらです。

今年の試験日

2020年6月22日 〜 8月3日

出願は早めにやっておきましょう。1年に1度しか受けられないため、忘れてしまうと大変です。

日本語教育能力検定試験の受けられる場所

日本語教育能力検定試験を開催する場所は全国で7都市だけです。こちらになります。

試験の開催地

  • 札幌
  • 仙台
  • 東京
  • 愛知
  • 大阪
  • 広島
  • 福岡

日本語教育能力検定試験の受験料

日本語教育能力検定試験の受験料ですが、安くはありません。

1万円超えの10,800円(税込)です。

地方の方だと、これにプラスで交通費もかかりますね……。思っていたよりも出費がかさむかもしれません。

日本語教育能力検定試験の出願方法

では、どうやって日本語教育能力検定試験に出願するのでしょうか?

出願書類付きの「受験案内」を購入(400円)し、名前や住所などの情報を書き込み、郵送する必要があります。

サト

購入する」必要があるんですね。

出願書類の購入できる場所

では日本語教育能力検定試験の出願書類はどこで購入できるのでしょうか?

全国指定の本屋さんに行けば購入できます(具体的な本屋さんは、下記サイトにて)。

参考: 日本語教育能力検定試験 願書取り扱い書店 | 世界の日本語教育に貢献するにほんごの凡人社

上で紹介した本屋さんじゃなくても、お願いすれば取り寄せることは可能だそうです。

出願書類は「郵送」のみ対応

今のところ、出願書類は郵送でのみ受け付けてもらえるようです。

まだインターネットでの受付はないため、アナログでの出願になります。

これはインターネットに対応してほしいところですね。

日本語教育能力検定試験の結果通知の発送日

日本語教育能力検定試験の合否結果通知の発送は12月の中旬〜末となっています。

今年の結果通知の発送日はこちらになっています。

結果通知の発送日

2020年12月25日

こちらも郵送されますよ。

日本語教育能力検定試験の概要

最後に日本語教育能力検定試験の概要を表にまとめてみました。

サト

表の中にあるスケジュールは、2020年のものです。

日本語教育能力検定試験の概要
目的 日本語教員となるために学習している方、日本語教育に携わっている方に必要とされる基礎的な知識・能力を検定すること
受験資格 なし(誰でも受けられる)
出願期間 2020年6月22日から8月3日
試験日 2020年10月25日(1年に1回)
試験時間 9:00〜16:40
試験開催地 札幌・仙台・東京・愛知・大阪・広島・福岡(7都市)
願書代 400円(税込)
受験料 10,800円(税込)
合否結果通知の発送 2020年12月25日

大変そうなポイントがたくさんあるので、ピックアップします。

試験の大変そうなポイント

  • 1年に1回しか受けられない
  • 受験できる場所も限られている
  • 試験時間が長い
  • 受験料は10,000円を超える

日本語教育能力検定試験の出題範囲

では、日本語教育能力検定試験の出題範囲はどのようなものなのでしょうか。

5つの区分があって出題範囲が多いので、5つ区分ずつ紹介しますね。

試験の5つの区分

  1. 社会・文化・地域
  2. 言語と社会
  3. 言語と心理
  4. 言語と教育
  5. 言語一般

「社会・文化・地域」の出題範囲

まずは、「社会・文化・地域」の出題範囲です。

「社会・文化・地域」の出題範囲
1.世界と日本 (1)諸外国・地域と日本
(2)日本の社会と文化
2.異文化接触 (1)異文化適応・調整
(2)人口の移動(移民・難民政策を含む)
(3)児童生徒の文化間移動
3.日本語教育の歴史と現状 (1)日本語教育史
(2)日本語教育と国語教育
(3)言語政策
(4)日本語の教育哲学
(5)日本語及び日本語教育に関する試験
(6)日本語教育事情:世界の各地域,日本の各地域
4.日本語教員の資質・能力

「言語と社会」の出題範囲

つづいて、「言語と社会」の出題範囲はこちらです。

「言語と社会」の出題範囲
1.言語と社会の関係 (1)社会文化能力
(2)言語接触・言語管理
(3)言語政策
(4)各国の教育制度・教育事情
(5)社会言語学・言語社会学
2.言語使用と社会 (1)言語変種
(2)待遇・敬意表現
(3)言語・非言語行動
(4)コミュニケーション学
3.異文化コミュニケーションと社会 (1)言語・文化相対主義
(2)二言語併用主義(バイリンガリズム(政策))
(3)多文化・多言語主義
(4)アイデンティティ(自己確認,帰属意識)

「言語と心理」の出題範囲

「言語と心理」の出題範囲はこちらです。

「言語と心理」の出題範囲
1.言語理解の過程 (1)予測・推測能力
(2)談話理解
(3)記憶・視点
(4)心理言語学・認知言語学
2.言語習得・発達 (1)習得過程(第一言語・第二言語)
(2)中間言語
(3)二言語併用主義(バイリンガリズム)
(4)ストラテジー(学習方略)
(5)学習者タイプ
3.異文化理解と心理 (1)社会的技能・技術(スキル)
(2)異文化受容・適応
(3)日本語教育・学習の情意的側面
(4)日本語教育と障害者教育

「言語と教育」の出題範囲

「言語と教育」の出題範囲はこちらです。

「言語と教育」の出題範囲
1.言語教育法・実技(実習) (1)実践的知識・能力
(2)コースデザイン(教育課程編成),カリキュラム編成
(3)教授法
(4)評価法
(5)教育実技(実習)
(6)自己点検・授業分析能力
(7)誤用分析
(8)教材分析・開発
(9)教室・言語環境の設定
(10)目的・対象別日本語教育法
2.異文化間教育・コミュニケーション教育 (1)異文化間教育・多文化教育
(2)国際・比較教育
(3)国際理解教育
(4)コミュニケーション教育
(5)異文化受容訓練
(6)言語間対照
(7)学習者の権利
3.言語教育と情報 (1)データ処理
(2)メディア/情報技術活用能力(リテラシー)
(3)学習支援・促進者(ファシリテータ)の養成
(4)教材開発・選択
(5)知的所有権問題
(6)教育工学

「言語一般」の出題範囲

最後に「言語一般」の出題範囲です。

「言語一般」の出題範囲
1.言語の構造一般 (1)言語の類型
(2)世界の諸言語
(3)一般言語学・日本語学・対照言語学

(4)理論言語学・応用言語学
2.日本語の構造 (1)日本語の構造
(2)音声・音韻体系
(3)形態・語彙体系
(4)文法体系
(5)意味体系
(6)語用論的規範
(7)文字と表記

(8)日本語史
3.コミュニケーション能力 (1)受容・理解能力
(2)言語運用能力
(3)社会文化能力
(4)対人関係能力
(5)異文化調整能力
サト

けっこうな情報量ですが、専門的な上、範囲が広いということだけ、おわかりいただけばOKです!!

ちなみに、上の表中の太字の項目は、優先的に出題されることになっています。

それにしても、ものすごく範囲が広いですね……。

しかも、先ほど「それなりに専門的」と書いたとおりで、ふだん耳にしないような言葉もバンバン出てきてます。

ただ、この表だけ見ても、どんな問題なのか、イメージしにくいはず……。

日本語教育能力検定試験の公式サイトで、試験問題のサンプルが公開されているので、ご参照ください。

ひとつ言えるのは、ちゃんと勉強しないと合格できないということです。

日本語教育能力検定試験の試験形式

日本語教育能力検定試験の出題範囲が広いということが分かったところで、試験の形式を見てみましょう。

試験は筆記試験のみ

試験の「目的」に、「基礎的な知識・能力を検定すること」とありました。

「能力」とありますが、実際には筆記試験のみで、実技試験はありません。

筆記試験は、マーク式がほとんどですが、最後に400字程度の記述問題もあります。

日本語教育能力検定試験の形式まとめ

試験の形式をもう少し、詳しく見てみましょう。

次の表の作成に当たっては、日本語教育能力検定試験の実施要項を参照しました。

日本語教育能力検定試験の形式
科目 解答時間 配点 測定内容 解答形式
試験 I 90分 100点 原則として,出題範囲の区分ごとの設問により,日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測定する。 マーク式
試験 II 30分 40点 試験Ⅰで求められる「基礎的な知識」および試験Ⅲで求められる「基礎的な問題解決能力」について,音声を媒体とした出題形式で測定する。 マーク式
試験 III 120分 100点 原則として出題範囲の区分横断的な設問により,熟練した日本語教員の有する現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測定する。 マーク式 + 記述式
サト

かんたんに言うと、試験 I → 試験 II → 試験 IIIと進むにつれて、難しくなるということですね。

日本語教育能力検定試験の合格率

日本語教育能力検定試験は、これだけ範囲が広いわけですが、合格率はどれぐらいなのでしょうか。

公式サイトの資料をもとに、グラフを作ってみました。

japanese-language-teaching-competency-test.jpeg
日本語教育能力検定試験の合格率と受験者数の推移

1987年の開始以来、合格率はだいたい20%ぐらいだったのですが、最近は上がってきていますね。

日本語教師の数を確保しなければいけないという背景があるためでしょう。

日本語教育能力検定試験を受けるメリット

日本語教育能力検定試験について、ここまで書いたことをまとめると次のとおりになります。

ここまでのまとめ

  • 年に1回、7都市でしか受けられない
  • 受験に10,000円以上かかる
  • 試験は朝から夕方までの長丁場
  • 出題範囲が広い
  • 合格率も高いとは言えない(最近は上昇傾向)
サト

いやぁ……、これは大変ですね……。

こんなに大変な試験を受けるメリットは何なのでしょうか。

それは日本語教育能力検定試験に合格していることが、国内の日本語学校で教える条件のひとつになっていることです。

ちなみに、国内の日本語学校で教える条件は、次のいずれかになります。

日本語教師の条件

  1. 四年制大学や大学院で日本語教育を専攻(または副専攻)し卒業
  2. 日本語教育能力検定試験に合格
  3. 四年制大学卒業かつ日本語教師養成講座(420時間以上)を修了
  4. または13と同等以上の能力がある人

13は大学を出ていることが条件になっています。

一方、日本語教育能力検定試験に合格すれば、四年制大学を出ていなくても条件は満たせることになっています。

サト

それだけ、この試験が重視されているということですね。

日本語教師の資格についてはこちらをどうぞ。

日本語教育能力検定試験の対策

これだけ大変な試験ですが、対策はどのようにすればいいのでしょうか。

日本語教師養成講座で学ぶ

一番オススメなのが日本語教師養成講座を受講することです。

養成講座では日本語教育能力検定試験の対策もやっていますので。

わたしの場合はヒューマンアカデミー日本語教師養成講座に通っていて、学校にほぼ頼りっきりでした。

もちろん家でも勉強してましたが、どういうペースで何を勉強していけばいいか分かったので、ありがたかったです。

サト

同じ目的の友だちがいたので、思っていたよりも楽しく勉強しながら合格できましたよ。

独学で勉強する

そして、独学で勉強をするという方法もあります。

こちらの2つは、独学でやる人向けの試験対策講座です。

独学でやる試験対策講座

  1. ユーキャンの「日本語教師養成講座」
  2. アルクの「NAFL日本語教師養成プログラム」

1ユーキャンの「日本語教師養成講座」

通信教育で有名な「ユーキャン」にも試験対策の通信講座があります。

ユーキャンのテキストやカリキュラムは、日本語教育の専門家が全面監修し「日本語教育能力検定試験」の過去の試験傾向を分析しているそうです。

リスニング対策のCD、そして実際の授業のコツが習得できるDVDもセットになっているので実習のない通信講座でも充実していますね。

添削や質問などのサポートもしてもらえるようですよ!

2アルクの「NAFL日本語教師養成プログラム」

そして、語学学習の通信講座として有名な「ALC(アルク)」も日本語教育能力検定試験向けの講座をやっています。

受講生専用サイトがあって、好きなときに学習コーチに質問ができる仕組みだそうですね。

「ALCO」というスマホ用のアプリがあり、スマホからいつでも教材が見られるそうです。これは便利そうです!

日本語教育能力検定試験の公式サイト公認の学校・教材は?

ちなみに、日本語教育能力検定試験公認の学校・公認の教材は無いのでしょうか?

日本語教育能力検定試験の公式サイト「よくある質問」のコーナーがあり、「学習方法」についての質問があるので、見てみましょう(太字はサトによる)。

Q1:日本語教育能力検定試験のための勉強方法、学習教材を教えてください。

本協会は、勉強方法や特定の教材を紹介することはしていません

JEES 日本語教育能力検定試験 FAQより引用しました。

公認の教材や講座は無いみたいですね……。

では、公認の学校はどうでしょうか?(太字はサトによる)

Q2:日本語教育能力検定試験のための勉強ができる学校を教えてください。

本協会は、特定の学校を紹介することはしていません

JEES 日本語教育能力検定試験 FAQより引用しました。

こちらも公認の学校は無いようです。

試験を実施しているのが公益財団法人なので、特定の団体の利益になるようなことは書けないんでしょうけどね。

この記事では、日本語教育能力検定試験についてまとめてみました。

試験範囲が広く、専門的な内容がバンバン出てくる試験ということがよく分かったのではないでしょうか?

対策するなら仲間と一緒に勉強できるところ(特にヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座)がおすすめです!

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執筆者: サト
受験英語が大好きで、独学でTOEIC 955点をマーク。現在はインドネシアに移住し、言語の専門家である日本語教師として生計を立てている。英語よりも「英語の勉強」に興味が強く、最近ではオンライン英会話や電子書籍を試すことにハマっている。>>サトについて詳しくはこちら

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