「英語の読み方がわからない」という悩みを持っている人は多いのではないでしょうか?
その悩みはいずれ、「英語は難しい」「おもしろくない」につながります(←わたしもそのうちの1人だった)。
あえて断言しますが、中学校で英語を習いはじめて「英語嫌い」を作っている元凶が「英語の読み方がわからないこと」なのです!
この記事では英語には「名前」と「読み方」という2つがあること、そして「フォニックス(Phonics)」を学ぶべき理由について紹介します。
目次
アルファベットを読んでください
まず最初にこちらを読んでみてください。
こちらを読んでみて!
A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、O、P、Q、R、S、T、U、V、W、X、Y、Z
読めましたか? いや、バカにしているわけじゃないですよ(笑)。
おそらく「エイ、ビー、シー……」と読んでもらえたと思います。
日本の中学校では英語が必修科目なので読めるはず。
では、続いてこちらも読んでみてください。
こちらも読んでみて!
BAG
なんて読みましたか?「ビー・エイ・ジー」って読んだ人はいますか? こんなことを言うとこんな感想が返ってくるはず。
はぁ? これは「バッグ」だろ?! バカにしてんの?
かんのいい人はお気づきかもしれませんが、そうなんです。
英語のアルファベットには
「名前」と「読み方」の2種類があるのです。
日本語は「あ」と書けば、名前も「あ」だし、読み方も「あ」なのとはまったく違いますね。
英語のアルファベットの「名前」とは?
まずは英語のアルファベットの「名前」について紹介します。
「アルファベット名前」というのは、たとえば「 A 」に当てはめられた名前のことを指します。
「この『 A 』という文字の名前は何ですか?」と聞かれると「ei(エイ)」という名前……って答えるハズなんですね。
そう、「エイ」というのは、「 A 」という記号(文字)の名前です。
Aという記号の名前はエイ[ ei ]
もちろん、「 B 」なら「bi:(ビー)」、「 C 」なら「si:(シー)」という名前です。
実は、誰もが知っている「エイ」「ビー」「シー」という読み方は、この文字たちの名前だったんですねー。
英語のアルファベットの「読み方」とは?
では、肝心の「読み方」とはなんでしょうか?
「 A 」なら「アとエの間の『ア』」みたいな発音……のような表現を聞いたことがあると思います。
実は、あれが「 A 」の読み方なのです!
発音記号で書くと[ æ ]です。
「 B 」だったら「 ブっ (← 子音なので日本語で表記できない)」という音です。
こういう、アルファベットの「名前」ではなく「読み方」を「フォニックス」と呼びます。
アルファベット「A」
- 名前
ei(エイ) - 読み方
æ(「ア」と「エ」の間の音)
フォニックスで何ができるの?
この「フォニックス」という名称ですが、最初はわたしもこんな反応でした。
え? フェニックス? 不死鳥??
「フォニックス」というのは英語の「phonics」です。
この「phonics」の語源は「phone(音を出す・伝える)」という意味なんですね。つまり「音」にフォーカスしたアルファベットということ。
つまり、英語の「名前」ではなく、「読み方」を学ぶことで、英単語を読めるようにしてくれるのが「フォニックス」というわけです。
最初に見たこちらの単語も、フォニックス(読み方)を学ぶことで読めるようになります。
こちらを読んでみて!
BAG
フォニックス(読み方)で読むと「ブッ・ェア・ッグ」みたいな発音なので(日本語で表記できませんが)、それをつなげると「ブェアッグ」みたいな発音になります。
ぜひ、音声でもお聞きください。
フォニックスは日本語の「よみがな」である
フォニックスを覚えることで、英語の単語を見たときにルールにのっとって読めるようになります。
つまり、日本語で言うと「フォニックス」は「よみがな」的な位置づけです。
もちろん英語には「読み方の例外」がすごく多いので、フォニックスですべてはカバーはできませんが、かなり読めるようになります。
Wikipediaにはこう説明がされています(太字はヨスによる)。
フォニックス(英: Phonics)とは、英語において、綴り字と発音との間に規則性を明示し、正しい読み方の学習を容易にさせる方法の一つである。英語圏の子どもや外国人に英語の読み方を教える方法として用いられている。
フォニックス - Wikipedia
なんと! 英語圏でも子どもが「フォニックス」で読み方を習っているんですね。
フォニックスで英語への意識が変革した
ここまで説明しても「フォニックス」は聞かないとピンと来ないと思います。
ということでフォニックスの歌の動画があったのでごらんください。
「A is for Apple, a, a, apple~♪」という感じで続いていくのですが、最初の「A is for...」の「 A 」が名前ですよね。
で、次に続く「a, a...」と言っているところが「読み方」……つまり「フォニックス」です!
これを一通り覚えると、初めて出合った英単語でもたいてい読めるようになるのです。
これを知って、わたしの英語の発音は一気に良くなりました!
わたしの場合、「英語って思ってたより簡単かも?……」と英語を読むときのハードルが下がりました。
まとめ
書いていて思いましたが、日本語の助詞として使われる「は」で例えるとわかりやすいかもしれません。
この「は」というひらがなは「ha」という名前ですが、「私は……」のときは「wa」という発音になりますね。
でも「は」だけを書いているものを見て「わ」と発音する人はいません。
フォニックスアルファベットをマスターすることで英語の発音は劇的によくなるし、英語に対するハードルが下がるので絶対におすすめです。
子ども用ではこちらのワークがオススメです。
うちの子も小学校のうちにマスターしましたよ。