英語の関係代名詞の所有格とは?作り方・見分け方をわかりやすく紹介

関係代名詞の所有格
サッシ

執筆者

WEBライター。旅をしながらブログを書いて生活。塾で英語を約20年教えた経験あり。早稲田大学 教育学部卒業。→ サッシについてはこちら

関係代名詞には「所有格」がありますが、どんなときに使うのでしょうか?

たとえば「I have a friend whose mother is a singer(私は、お母さんが歌手の友達がいる)」のように使います。

今回は「所有格の関係代名詞」について、作り方・見分け方・省略についてなどわかりやすく紹介しますね。

英語の関係代名詞の所有格とは?

はじめに、関係代名詞の意味をハッキリさせておきましょう。

関係代名詞にある3つの「格」とは?

英語の関係代名詞には、以下の3つの「格」があり、その中のひとつが所有格です。

英語の関係代名詞の3つの格

  1. 主格
  2. 目的格
  3. 所有格

「格」の違いとは用法・役割の違いと思ってもらえれば大丈夫ですよ。

「所有格」の関係代名詞の特徴は?

まだちょっとイメージがわきにくいと思うので、具体例で見てみましょう。

以下の例文の「whose」が所有格の関係代名詞ですよ。

I know a rabbit whose color is pale yellow.
(薄黄色のウサギを知っているよ)

ここで「whose」の前後の言葉に注目してください。

「whose」の直後にある「color(色)」は、「whose」の直前の「rabbit(ウサギ)」が所有している属性になります。

つまり図に表すと以下の関係ですね。

「a rabbit」が「color」を所有している図
「a rabbit」が「color」を所有している図

「ウサギの色」のように「〇〇△△」という形になっています。

このような関係を作って「whose」の直前の名詞の性質を説明するのが所有格の関係代名詞です。

ほかには「家の屋根」や「友達の妹」などの状況もそうですよ。

I passed by a house whose roof had a skylight.
(屋根に天窓がある家の前を通りかかった)

I have a friend whose sister loves tacos.
(タコスが大好きな妹のいる友人がいるよ)

なお、所有格の関係代名詞として使える単語は「whose」だけです。覚えやすくて助かりますね(笑)。

それに対して「主格」や「目的格」の関係代名詞の場合は、複数の単語を使い分けます!

所有格の関係代名詞の作り方

では、実際に所有格の関係代名詞を使ってみましょう。

英語で所有格の関係代名詞の作り方はかんたんです。

以下の手順でOKですよ。

「〇〇の△△」の関係にある言葉を浮かべる

まずは「〇〇の△△」の関係にある言葉を浮かべます。

たとえば「本の表紙」で考えてみましょう。

英語で本は「book」で表紙は「cover」なので、「book cover」ですよね。

2つの間に「whose」を入れる

そして、2つの間に「whose」を入れます。

「〇〇 whose △△」の形にするので、「book cover」なら「book whose cover」になりますよ。

所有格の関係代名詞の使用例

book whose cover
(本の表紙)

これで「本の表紙」という所有格の関係代名詞の部分ができました。

アレンジする

あとは好きなように前後の内容をアレンジしましょう。

たとえば「私は表紙が赤い本を持っている」ならば、以下のようになります。

I have a book whose cover is red.
(ボクは表紙が赤い本を持ってるよ)

かんたんですね。なお、所有格の関係代名詞では先行詞の種類を意識する必要はありません。

先行詞とは関係代名詞の直前に置かれる名詞のことです。

関係代名詞では、主格や目的格では先行詞の種類によって以下のように使う単語が変わるんですよ。

先行詞が人先行詞が物事
主格whowhich
目的格who・whomwhich
所有格whosewhose
関係代名詞として使える単語

さらに主格や目的格では「人+物」などが先行詞の場合には「that」を使うという習慣もあります。

しかし所有格の場合はそういったことはいっさいありません。

先行詞が人か物事かを考えることなく、とにかく「whose」を置けばOKです。

もっともシンプルな関係代名詞と言えるでしょう。

所有格の関係代名詞の見分け方

作り方がわかったところで、所有格の関係代名詞の見分け方を見てみましょう。

主格や目的格とは違って、所有格の関係代名詞を見分ける方法はとてもかんたんです。

ずばり以下の方法で見分けられますよ。

所有格の関係代名詞の見分け方

「whose」が使われている

そう、関係代名詞として「whose」が使われているなら、それは所有格と判断していいんです!

理由はもちろん「whose」は所有格でしか使われないからです。

あらためて、主格・目的格・所有格で関係代名詞として使える単語を並べますね。

先行詞が人先行詞が物事
主格whowhich
目的格who・whomwhich
所有格whosewhose
関係代名詞として使える単語

このように「whose」は所有格専用の関係代名詞なので、見た目だけで判断して大丈夫ですよ。

もちろん日本語訳にしてみて「〇〇の△△」のようになるのも確認すれば完璧です。

主格・目的格と間違えることはまずないですね!

所有格の関係代名詞は省略できるの?

見分け方もわかったところで、あとは省略についても触れておきますね。

所有格の関係代名詞は省略できるのでしょうか?

それについては以下のようになっていますよ。

所有格の関係代名詞は省略できる?

所有格の関係代名詞は省略できない
(例外なし)

そう、所有格の場合は省略はダメなんです!

関係代名詞の中では目的格は基本的に省略できるし、主格も例外的に省略できる場合があります。

でも所有格の関係代名詞「whose」が省略されことはありません

たとえば、以下のような英文があったとしますね。

I have a friend whose sister is a famous YouTuber.
(妹さんが有名なユーチューバーの友達がいるんだ)

この文を見聞きした相手は「I have a friend」までで「私には友達がいる」と受け取れます。

そして「friend」のすぐ後に「whose」が出てくるので「あ、ここからその友達の説明が続くんだな」と理解できます。

では、この英文から関係代名詞「whose」を省略するとどうでしょうか?

省略すると以下のようになります。

2つの違い

  • I have a friend sister is a famous YouTuber.
  • I have a friend whose sister is a famous YouTuber.

「friend sister」というように「名詞」+「名詞」が続いてしまいますよね?

これだと「私には友達がいる妹」と受け取られてしまうので、意味不明になってしまうんです!

だから所有格の関係代名詞「whose」は絶対に省略してはいけません。覚えておいてくださいね。

まとめ

最後に所有格の関係代名詞についてまとめます。

所有格の関係代名詞まとめ

  • 「〇〇の△△」の形になる
  • 使える単語は「whose」だけ
  • 省略は決してできない
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中村サッシ
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塾講師として英語・国語の指導を約20年してきた経験のある「英語の文法オタク」。早稲田大学 教育学部卒。小学生の時から英語を学んでいた経験もあり。「毎日が生まれたて」という月間に100万回以上読まれる人気ブログも運営。>>サッシについて詳しくはこちら
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