【図解で解説】see・look・watchの違い・使い分けは?

「look」「see」「watch」の使い分けは?
「look」「see」「watch」の使い分けは?
タカコ

執筆者

WEBライター。2013年にアメリカに渡る。現在はアメリカ人の夫と子ども2人でテキサスに在住。

日本語の「見る」を意味する英単語はいくつかあります。

その代表的なものがこの3つでしょう。

「見る」を意味する3つの単語

  1. see
  2. look
  3. watch

学校では、すべて「見る」という意味で習ったと思います。

この「見る」という3つの動詞の違いはずばり「見方」です。

今回は「see」「look」「watch」の使い分けの基本を紹介します。

  1. 「see・look・watch」の違い今ココ
  2. 「see」と「watch」の違い
  3. 「meet」と「see」の違い

「見方」の違いとは?

冒頭でも触れましたが、この「see」と「look」と「watch」は、「見方」によって使い分けます。

「見方」ってどういうこと? と思うかもしれませんね!

日本語では「見る」という言葉で表されますが、実はいろいろな「見る」があります。

たとえば次のような感じです。

いろいろな「見る」

  • ただ視界に入ってくるだけの「見る」
  • 意識して見る「見る」
  • 一瞬だけ見る「見る」
  • しばらく見続ける「見る」

日本語では「見る」の一語で言い表せますが、英語では、その見るときの「見る」という動作と、見るときの「自分の意識」の違いで言葉を使い分けるのです。

日本語では音声は同じでも、表記としては「視る」「観る」「診る」のように使い分けます。

いろいろな「見る」を表す英単語

では英語にあるいろいろな「見る」を表す英単語を見ていきましょう。

いろいろな「見る」を表す英単語

  1. see
  2. look
  3. watch

see……意識せず視界に入ってくる

まずは「see」について。

「see」は、見たいものを意識して見るわけではなく、目を向けたときに、そこにあるもの(起こっていること)が目に入ってくる見方をいいます。

次のイラストのイメージで覚えてください。

「see」のイメージイラスト
「see」のイメージイラスト

この図解では「E」が窓になっていて、開いた窓の向こう側に夕焼けの景色が見えています。

意識せずとも景色が目に入っているという感じですね。

日本語では、「見る」というよりは、「見える(=あるものが目に入ってきた)」に置き換えたほうがわかりやすいかも。

例文で見てましょう。

I saw an accident on the freeway.
(高速道路で事故を見た)

この場合、高速道路を走っていたら、事故現場を「見た(=目に入った)」というだけです。

特に事故を探していたわけでもありませんし、車を停めてその事故をじーっと見たわけでもありません。

「意識していないのに目に入ってきた」という状況を想像できたら、「see」のイメージはできていると思います。

look……意識して見る

そして今度は「look」です。「look」は、意識してなにかを「見る」ときに使います。

たとえば、子どもに「ほら、見て! 電車だよ!!」というように、なにかを見せたいときに「見て!」と言いますよね。

そんなときは、指さして、見せたいもののある方向を示したりします。こんな場合、英語では「Look」になります。

「look」はこちらのイラストで覚えてください。

「look」のイメージイラスト
「look」のイメージイラスト

look」の「oo」が目になっていて、しっかりと視線を向けています。

意識して見てほしいものがあるときは、「look」を使い、指をさすことで、意識をそこに向けたいことがよくわかります。

見る「対象物」もいっしょに言いたいときは、前置詞の「at」を使い、「look at」という形にします。

Look at him!
(彼を見て!)

「at」には「ある一点に」というニュアンスがあるので「look at」で焦点を当てるという雰囲気を出しているんですね。

「at」のイメージはこちらです。

イメージで単語を覚える
イメージで単語を覚える

英語の前置詞はイメージで覚えるのをオススメします。

watch……あるものを見続ける

「watch」は、目を向け、見たいものを意識したあと、しばらくそれを見続ける見方をいいます。

日本語でも、観察するようなものを「バードウォッチング」や「人間ウォッチング」と言ったりしますよね。

「バードウォッチング」というと、双眼鏡を手に、ずーっと鳥を見続けるイメージではないでしょうか?

なのでこちらのイラストで覚えてください。

「watch」のイメージイラスト
「watch」のイメージイラスト

「watch」の「w」が双眼鏡になっていて、「h」にとまっている鳥を見ようとしています。

見たいもの(object)を意識して(focus)「見る」ことが「watch」です。

「テレビを見る」は、テレビという機械をただぱっと見るだけなら「look at the TV」です。

でも厳密には「テレビ映像を見る」ですよね。画面をじーっと見続ける動作から、「watch TV」といいます。

【テスト】see・look・watchを覚えたかの確認

なんとなく、イメージがつかめたでしょうか?

せっかくなので、少し練習してみましょう。下の1〜3には、「see」「look」「watch」が入ります。

テスト1

I 1 around but I didn't 2 the bird.
(私はまわりを見ましたが、その鳥を見ることはありませんでした)

テスト2

I saw a beautiful butterfly, and I 3 it until it flew away.
(私はきれいな蝶を見ました。それから、それが飛んでいなくなるまで見ました

答えは以下のとおりです。

1looked(周りを意識して「見た」ので「look(ed)」) 2see「視界に(鳥が)入ってこなかった」ので「(didn't) see」 3watched「一定時間意識して見続けた」ので「watch(ed)」

【例外】意識して見る「see」

先日、夫と「see」の見方のことを話していたときのことです。

おもしろい話題になったので記録しておきます。

ねぇ、「see」は、意識をしなくても「見える」見方を言うんだよね?

そうだよ……(と言いながら少し考える)

あ! でも、「see」でも、「意識をしてみる」ときがあった!!

それは、なんと眼科医(Eye doctor)が患者に「Can you see?」と聞くときだそうです。

このときばかりは「see」が「意識して見る」という意味になるとのこと。「なにか見えるものはないか」って。

もしここで「No」と答えると「blind(=見えない)」ってことになるので。

……という会話をしましたが、夫もかなり言語に関してマニアックですね。

さすが元・英会話の先生だけあるなーと言語おたくの私から見ても思います(笑)。

まとめ

今回は、「see」、「look」、「watch」の3つに注目しました。

ポイントは、どう意識して見るのか、時間をかけて見るのか、でした。

続きとして、「see」「watch」の違いについて詳しく書きましたので、ぜひこちらもどうぞ。

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タカコ
アメリカ人の夫との結婚を機に渡米。現在は二児の母として英語に囲まれた環境の中で生活。日本語教育に携わっていたため言語への視点が鋭く、元・英会話教師の夫とのやりとりから生まれる記事が秀逸。
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