
こんにちは、人生の半分をオーストラリアで過ごしている はつ です。
2017年も年の末に迫ってきましたね。メディアでは日本の10大ニュースをひっきりなしに放送していて、「あぁ、今年はそんな事件やイベントがあったっけ」と振り返る頃合いですね。
オーストラリアでも、政局で大きな路線変更があった年。そのひとつが同性婚への道が、国民投票によって開かれた事。その事もあり、ニュースの中で「marriage」という単語を頻繁に耳にします。
「結婚する」というということを表現するときに「marry」「be married」「get married」と、いろんな言い方をします。
それぞれの言い回しにはどんな意味の違いがあるのでしょうか? 今回は、その違いについてそれぞれ例文を用いて検証します。
「marry」「be married」「get married」の使い分けについて
まず、「結婚」を意味する英語の基本から見てみましょう。
- 名詞 …… marriage(結婚)
- 動詞 …… marry(結婚する)
- 形容詞 …… married(結婚している)
この3つですね。
動詞の「marry」を使ってみます。

I will marry Susan next month.
(来月、スーザンと結婚するんだ)
ちょっとややこしいのが、形容詞の「married」です。
一見、動詞の「marry」が受動態(受身形)になって「married」になっているように見えるのですが、あくまで形容詞なのです。
は会話の中ではこのように使われます。

I am getting married next month.
(来月結婚するんだ)
上の例文では「marry」という表現、下側では「get married」が使われています。
注意したいのは「get married」の「married」は形容詞だということ。「marry(結婚する)」の受け身ではありません。

「get married」で「結婚する」という意味で使われるんです。
では「married」と「get married」という表現、どういった風に使い分けられるのでしょうか?
「marry(動詞)」が使われる例
ではまず「marry」が使われる文章を見ていきましょう。

Will you marry me ?
結婚してくれますか?
このフレーズ、英語圏の文化では「お決まりのセリフ」です。
プロポーズをする際、男性が女性の前で片ひざをついて指輪ケースを開いて結婚指輪を見せて、「Will you marry me ?」の決めゼリフを言います。
動詞の「marry」のあとには名詞が来る
動詞の「marry」を使ったフレーズを見てます。
- I will marry Samantha.(私はサマンサと結婚する)
動詞として「marry」を使うときには「marry」の直後に「結婚する相手」の名前、つまり名詞が来ることにお気をつけください。
- I will marry
withSamantha.(私はサマンサと結婚する)
「with」のような前置詞は要りませんので。
「be married(形容詞)」が使われる例
上の例で見たのは動詞の「marry」ですが、今度はこちらをごらんください。
- I will be married.(私はもうすぐ結婚する)
- I am married.(私は結婚している)
- I was married.(私は結婚していた: 現在は離婚した、もしくは伴侶が亡くなった事を暗示)
- I have been married.(ずっと結婚している: 結婚して〜年、という表現によく使われる)
これ、「marry」の過去分詞形「married」と形が同じなので、パッと見ると「marry」が受け身になっているみたいに見えますよね?
原形 | 三人称単数 | 現在分詞形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|---|---|
marry | marries | marrying | married | married |
動詞に見えるが「married」は「形容詞」
ところが、まぎらわしいことに「be married」として使われるものは形容詞です。
実はこんな意味になるんです。
- marry(動詞)…… 結婚する
- married(形容詞)…… 結婚している
形容詞の「married」は「結婚している」という状態を表します。

Are you married?(結婚しているの? =あなたは結婚している状態?)
「be married」と出てきたときには「結婚している(状態)」という意味なのを覚えておいてください。少しまぎらわしいのでお気をつけを。
「get married」が使われる例
では、お次は「get married」という表現です。形容詞の「married」の前に「get」を置くことで「結婚する」という意味になります。
「『結婚している状態』を手に入れる」……ようなニュアンスでしょうか。
どのように使われるのかをみていきましょう。ここでは間違いやすい表現も同時に記載しておきます。
1私は(これから)結婚する
「私は(これから)結婚する」というのはどのように言うのでしょうか?
- I get marry.
- I am getting married.
間違えて「I get marry」と言ってしまうと「marry」が名詞のように見えます。そのため、「私は『marry』を手に入れる」といった意味合いに取れてしまいます。
「get」といっしょに使われるのは形容詞の「married」ですよ。
2私はスーザンと結婚した
お次は過去形で「私はスーザンと結婚した」と言いたいとき。
- I got married with Susan.
- I got married to Susan.
ここで覚えてほしいのは、「〜と結婚する」というふうに言うときは「get married to」のように「to」を使うこと。
つい「with」を使いそうになりますが、「with」と言ってしまうと「スーザンの手引きで結婚できた」という感じになります。
あと、先ほど上で見た「動詞」の「marry」の場合は前置詞は要らないので混乱しないようにしてくださいね。
- I married him yesterday.(動詞過去形の「married」: 昨日、彼と結婚した)
- I got married to him yesterday.(形容詞の「married」: 昨日、彼と結婚した)
3私は東京で結婚した
次は、「私は東京で結婚した」と伝えたいとき。
- I got married at Tokyo.
- I got married in Tokyo.
おおまかな場所に関しては「in」を使い、細かく指定したい場合は「at」になります。
例えば「ホテルで結婚した」のように言いたいときは「at a Hotel」になりますね。
4私は教会で結婚した
最後に「私は教会で結婚した」と言いたいときの例です。
- I got married at a church.
- I got married in a church.
これは、「特定の教会」で式を挙げたことを強調したい場合は「at」を使用しますが、それ以外の場合は「in」を使って「in a church」というのがふつうです。
例文をいくつか見るとパターンがみえてきましたね。
最後に「marry」と「be married」と「get married」の使い分け方について。
marry(marry) | 「結婚する相手」に焦点が当たっている |
---|---|
be married(形容詞) | 「結婚した状態」に焦点が当たっている |
get married(get + 形容詞) | 結婚すること(結婚式や婚姻のしきたりにまつわるイベント)に焦点が当たっている |
このようになります。
こんな意味合いの違いが出てくるんですね〜。「なるほど!」と思っていただけると幸いです。

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