今回は英語の未来形で使われる「will」と「be going to」の違いについてです。
どちらも結果的に未来の意味になるのですが、発想にはハッキリとした違いがあるんですよ!
「will」と「be going to」の違い、そして使い分けを例文とともに紹介していきます。
「will」と「be going to」の違い
では、それぞれの意味・本質から「will」と「be going to」の違いを比べてみましょう。
「will」の意味・本質
まずは「will」の意味・本質についてです。
「will」は文章中で主に以下のように日本語訳されますよね。
「will」の日本語訳例
- 〜するつもりだ
- 〜だろう
- 〜よう/〜しよう
- 〜してくれませんか
これらの日本語訳に共通する意味は何かわかりますか?
そう。その人の「意志」です!
主語や動詞によって日本語訳は変わりますが、「will」という言葉の本質はその人の「意志」ということだけなんですよ。
だから、例えば「明日の天気」を聞かれたとき、「ん〜晴れると思うよ」という意志を持って答えるならば、以下のように「will」を使います。
What's the forecast for tomorrow?
(明日の天気どうかなぁ?)
It'll be fine.
(ん〜、晴れるんじゃないかな)
※「It'll」は「it will」の短縮形です。
主語である「天気(=It)」の意志ではなく、あくまでそのセリフを言う人の意志というところがポイントですね。
「will」については「基本的な助動詞5つはイメージとイラストで覚えよう!」で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。
「be going to」意味・本質
お次は「be going to」です。
「be going to」は以下のような日本語訳が当てられますよ。
「be going to」の日本語訳例
- 〜することになっている
- 〜する予定だ
- 〜だろう
なんだか「その状況になりつつある」みたいなニュアンスを感じませんか?
先ほどの「will」は「意志」でしたが、「be going to」の本質は「計画・予定」なんです。
will・be going to の違い
- will
意志 - be going to
計画・予定
文字を見ても「going」という「go(行く)」の現在進行形を表す形(現在分詞形)が使われていますよね?
まさに「あらかじめ決まっているその計画・予定に向かっている」という「go(行く)」イメージそのものです。
例えば、明日の天気を聞かれたときにその人が「100%晴れになるという天気予報を見た」という根拠があるならば、以下のように「will」ではなく「be going to」で表現します。
What's the forecast for tomorrow?
(明日の天気どうかなぁ?)
It's going to be fine.
(晴れる予定だよ)
「will」も「be going to」もどちらも未来のことを表す「未来形」ですが、思考パターン・発想が違うということですね。
「単純な未来の予測」ならどちらでもOK
ただし、「単純な未来の予測」なら、「will」でも「be going to」でもどちらでもOKです。
たとえば「天気予報は今夜は雨でしょうと言っている」と表現したいときには以下のどちらも意味の違いはほとんど無いです。
どちらも同じになる例
- The weather forecast says it will rain tonight.
- The weather forecast says it is going to rain tonight.
「will」と「be going to」の使い分け例
英語で未来形は2つの作り方があるのがわかりましたが、使い分けはどうしたらいいのでしょうか?
どちらでもいい場合もあるのですが、原則としては以下の違いがありますよ。
- will
- 「その人の意志」を重視。「会話しているときに思い立つこと」など
「人」に注目 - be going to
- 「事実そのもの」を重視。「予定・計画されていること」など
「出来事」に注目
では、この2つを使ったときに実際にニュアンスが変わる例を見ていきましょう。
「go to the movies」を2つの表現で比べる
例えば「go to the movies(映画を見に行く)」という未来形の文章があります。
この文章を「will」と「be going to」の2つの例で使い分けを見比べてみますね。
「will」の例
以下のようなシチュエーションなら「will」になります。
will = 意志に注目
Which do you want to go, karaoke or movies?
(カラオケか映画、どっち行きたい?)
Hmmm... All right. I'll go to the movies!
(ん〜。うん、映画に行くよ!)
「will」は本人の意志・ヤル気で未来を選んでいる感じですね。
「be going to」の例
一方、「be going to」は以下のような文脈で使われます。
be going to = 予定に注目
What are you doing tonight?
(今夜どうしてる?)
I'm going to go to the movies.
(映画に行くことになってるんだ)
「be going to」は、本人の意図・意志より、事実・予定に注目した感じですよね。
この「be going to」の場合は、もしかしたら本人はあまり行きたくはないという可能性もありますよ。
また、「will」は「ちょっと漠然とした、遠い未来」で「be goin to」は「確証のある、近い未来」というニュアンスもあります。
「break」を2つの表現で比べる
もう1つの例として「イスが壊れる」という未来の場合でイメージしてみましょう。
「will」の例
そのイスが「安物だから」という理由ならば、以下のように「will」を使います。
Is this chair safe?
(このイスだいじょうぶ?)
Gee, I don't know. One day it will break.
(ん〜わからん。いつか壊れるんじゃない)
「be going to」の例
一方、そのイスを見て「明らかにヒビが入っている」ならば「be going to」で表します。
Look! This chair is going to break !
(見て!このイス壊れそうだよ!)
OMG !
(なんてこった!)
「will」と「be going to」の違い・使い分けのポイントは以上です。
「be going to」のほうが、現在進行形の「ing」が使われているぶん、「すでにその状態に入りつつある」のようなニュアンスがありますね。
映画やニュースで「will」「be going to」に出合ったら、以上のようなニュアンスの違いに注目してみてくださいね!
まとめ
さて、今回は「will」と「be going to」の違い、使い分けについて紹介しました。
最後に違いをまとめます。
- 「will」の意味・本質は「意志」
- 「be going to」の意味・本質は「計画・予定」
- 「意志」か「計画・予定」のどちらを重視するかで使い分け
最初は難しくても、未来のことを言うときは意識して使ってみるのをオススメしますよ♪
何度も考えてそれを言葉にするうちに、自分のモノになっていきますので。