英語で「節」を学んでいると、名詞節や副詞節に比べて「形容詞節」を見かけることが少ないです。
それもそのはず。実は「形容詞節」の作り方・パターンは、たったの2種類しかないから。
意味・形・作り方や他の節との違いなど、今回は英語の形容詞節について詳しく紹介しますね。
英語の形容詞節について
さっそく、形容詞節とは何かをハッキリさせましょう。
形容詞節の意味・形や副詞節・名詞節との違いを紹介していきますね!
英語の形容詞節とは?
まず、意味や形を見ていきましょう。
その名前の通り、形容詞節とは「形容詞の役割をする節」です。
「形容詞節」のある例
例えば以下の英文の「who you saw yesterday」の部分が形容詞節ですよ。
I know the rabbit who you saw yesterday.
(キミが昨日見かけたウサギを知っているよ)
「キミが昨日見かけた(who you saw yesterday)」が「ウサギ(the rabbit)」という名詞を修飾していますよね?(参考: 修飾するとは?)
このように名詞を修飾するからこの部分は形容詞の役割をしていると言えます。
名詞を修飾する品詞「形容詞」についてはこちらをどうぞ!
2語以上のかたまりになった形容詞が「形容詞節」
そして、英語の「節」とは以下の条件を満たすもののことです(参考: 句と節について)。
節とは?
- 2語以上のかたまり
- S(主語)・V(述語動詞)を含む
- 1つの品詞の役割
先ほど、形容詞節として紹介した「who you saw yesterday」は「you(あなた)」という主語( S )と「saw(見た)」という動詞( V )を含んでいます。
主語と動詞を含んで形容詞の働きをする2語以上のかたまりなので「形容詞節」だというわけです。
似たような表現で形容詞句というものもありますが、そちらはS・Vを含みません。
「副詞節」や「名詞節」との違い・見分け方
基本がわかったところで、副詞節や名詞節との違い・見分け方にも触れておきますね。
違いは「役割」
英語の節は形容詞節・副詞節・名詞節の3種類に分かれます。
違いはそれぞれ以下のようになりますよ。
3つの違い
- 形容詞節…… 形容詞の役割
- 副詞節…… 副詞の役割
- 名詞節…… 名詞の役割
なんだか当たり前すぎですみません。
どれも「2語以上」「S・Vがある」という点では同じですが、意味上はほんとうに「役割が違う」としか言えません。
副詞節との見分け方
違いの見分け方としては「どこを修飾しているか?」で考えるといいですよ。
例えば副詞節は以下の「when I woke up」の部分です。
She was watching YouTube videos when I woke up.
(ボクが起きたとき、彼女はユーチューブを観ていたよ)
「私が起きたとき(when I woke up)」は「彼女はユーチューブを観ていた(She was watching youtube videos)」全体を修飾していると言えますよね?
もしくは「観ていた」を修飾していると捉えてもOKです。
このように文全体や動詞を修飾している場合は副詞の役割なので「副詞節」だと判断できます。
名詞節との見分け方
では、以下の例文の「that I like carrots」の部分はどこを修飾しているでしょうか?
You know that I like carrots.
(あたしがニンジン好きだって知ってるでしょ)
答えは……どこも修飾していません!!
この場合は「that I like carrots(私がニンジンを好きということ)」は動詞「know(知っている)」の目的語になっています。
目的語になれる品詞は名詞と代名詞だけなので、この部分は「名詞節」だとわかるわけです。
このように、形容詞・副詞節・名詞節を見分けるには「どこにかかっているか?」を意識してみてくださいね。
名詞節は名詞の役割なのでどこかを修飾することはなく、主語や目的語として機能しますよ!
2種類だけ! 形容詞節の作り方
形容詞節の意味・形や他の節との違いがわかったところで、実際に自分で形容詞節を作ってみましょう。
実は英語で形容詞節を作る表現はたった2つしかありません。
それぞれ順番に紹介していきますね。
「関係代名詞」で作る形容詞節
まず、1つ目は関係代名詞です。
関係代名詞とは「誰(who)」や「どれ(which)」などの言葉を置くことで直前の名詞の説明ができる技です。
例えば以下の「which I play every day」の部分が形容詞節ですよ。
Look ! This is the game which I play every day.
(見て! これがボクが毎日やっているゲームだよ)
「which I plya every day」の部分は、直前の名詞である「the game(ゲーム)」がどんなものなのかを説明しています。
「形容詞」には名詞を修飾するという特性がありましたよね!
ポイントとしては、「説明したい名詞」まで言い切ってしまい、そこから「which + SV〜」の形で続けることです。
ただし、関係代名詞で作る「形容詞節」の中には、次のような条件があるのでご注意ください。
- 主語が省略される
- I saw a girl who
shedropped her smartphone at the station.
(駅でスマホを落とした女の子を見た) - 目的語が省略される
- This is the game which I play
itevery day.
(これが私が毎日やっているゲームだ)
※ 関係代名詞は「who・whom・whose・which」などの「wh系」の言葉と「that」が使えます。
※「what」も関係代名詞ですが、whatで作る節は名詞節です。
「関係副詞」で作る形容詞節
形容詞節の作り方のもう1つの方法は「関係副詞」です。
関係副詞も、先ほど紹介した関係代名詞のように直前の単語がどういうものかを説明する表現になります。
以下の例文の「where you found a lot of carrots」の部分が関係副詞ですよ。
Tell me the location where you found a lot of carrots.
(アンタがたくさんのニンジンを見つけた位置を教えてよ!)
直前の「the location(位置)」を修飾し、その内容を説明しています。
関係副詞の文を作るときは、関係代名詞とまったく同じく「説明したい名詞」まで言い切ってそこから「where + SV〜」で続けるのがポイントです。
先ほどの「関係代名詞」と違い、関係副詞で作られる形容詞節の中では「主語」や「目的語」は欠けません。
関係副詞は「when・where・why・how」で作ることができますよ!
まとめ
最後に「形容詞節」についてまとめます。
形容詞節まとめ
- 形容詞の役割をする節
- 名詞を修飾する
- 関係代名詞・関係副詞で作る