英語の文法を勉強していると、「名詞節」という言葉を聞くことがあります。
たとえば「I think that it will be fine tomorrow.(明日は晴れると思うよ)」の中の「that」以降が名詞節です。
今回は名詞節の特徴や作り方、そして代表的な表現など、「名詞節」について詳しく紹介しますね。
名詞節について
さっそく、名詞節とは何かを見ていきましょう。
![](https://ipa-mania.com/images/article/sasshi-01.png)
特徴や副詞節・形容詞節との違いを紹介していきますね。
名詞節とは?
まず、名詞節の意味・特徴をハッキリさせましょう。
「節」とは?
名詞節とは「名詞の役割をする節」を略したものです。
つまりいくつかある「節」の種類の1つというわけですね。
「節」とは次のものを指す言葉です。
節とは
2語以上の言葉のかたまりで、主語・動詞を含むもの。
(含まないものは「句」)
![](https://ipa-mania.com/images/article/sasshi-01.png)
単語・熟語ではなく、節はどちらかと言えば1つの文に近いものです。
句と節について詳しくはこちらをどうぞ。
名詞節とは名詞になっている節
わかりやすいように、日本語の例文を見てみましょう。
たとえば、「君がおなかがすいているということを知ってるよ」の「君がおなかがすいているということ」がまさに名詞節に当たります。
これを英語で表現すると、次のようになりますよ。
![](https://ipa-mania.com/images/article/wolf-normal.png)
I know that you are hungry.
(キミがおなかすいてることを知ってるよ)
2語以上である「that you are hungry」という節が、文中で名詞の役割をしていて、名詞節になっています!
![名詞節とは](https://ipa-mania.com/wp-content/uploads/2021/08/noun-clause.png)
名詞と名詞節を比較
では、「名詞」と「名詞節」を比較してみましょう。
名詞と名詞節の比較
- I know it.
- I know that you are hungry.
名詞「it(それ)」を使って「I konw it.(それを知っている)」と言っているほうはシンプルですね。
それに対し、2つ目の例文では、名詞「it」が来ていたところに名詞節である「that you are hungry」がど〜んと置かれていますね。
![](https://ipa-mania.com/images/article/sasshi-01.png)
ちなみに名詞節は英語で「noun clause」と言います。
副詞節・形容詞節との違いは?
では、「名詞節」をほかの節と比較しておきましょう。
英語で節は3種類あり、名詞節のほかに形容詞節、副詞節という節もあります。
それらの違いをまとめて並べると以下のようになりますよ。
![](https://ipa-mania.com/images/article/sasshi-04.png)
そのまますぎて申し訳ありませんが、本当にそのまんまの意味です。
「節」なので「2語以上」という形式でありつつ、副詞節は副詞、形容詞節は形容詞の代わりになります。
【例】形容詞節
例えば以下の例文の「whom she met there yesterday」が形容詞節です。
![](https://ipa-mania.com/images/article/rabbit-normal.png)
Do you know the man whom she met there yesterday.
(彼女が昨日そこで会った人、知ってる?)
名詞の「the man」がどんな人なのかを「whom 〜」が説明・修飾している形です。
英文法的には、いわゆる関係代名詞の構造となっています。
【例】副詞節
副詞節だと、以下のような感じですね。
![](https://ipa-mania.com/images/article/wolf-joy.png)
Let's go camping whether it rains or not !
(晴れようが雨だろうがキャンプ行こうよ!)
たとえば「明日」という意味の副詞「tomorrow」を使って「Let's go camping tomorrow(明日、キャンプに行こう)」とも言えますよね?
副詞「tomorrow」と同じ位置に置かれているので、「whether it rains or not」は副詞節というわけです。
このように、同じ「節」とはいえ名詞節と形容詞節・副詞節は役割・使われ方がまったく違います。
![](https://ipa-mania.com/images/article/sasshi-01.png)
ちなみに形容詞節・副詞節は英語でそれぞれ「adjective clause」「adverb clause」と言いますよ。
名詞節の作り方
意味・特徴がわかったところで、名詞節を実際に作ってみましょう。
名詞節を作るときのポイントは、ずばり以下の2点です。
名詞節を作るポイント
順番に解説していきますね。
「that節を導きやすい動詞」を使う
まず、名詞節の代表的な形である「that節」を意識しましょう。
「that節」とは「that 〜」という形で名詞節を作れる便利な技で、それを導く動詞はだいたい決まっています。
その中でも、以下の動詞が頻繁に使われますよ。
know | 知る |
---|---|
think | 思う、考える |
tell | 言う、伝える |
ここでは「I know.(私は知っている)」を使ってみましょう。
「that」の後にS・Vのある「文」を置く
これらの動詞を置いたら、あとはS(主語)・V(動詞)のある「文」を続けてください。
![](https://ipa-mania.com/images/article/sasshi-01.png)
文というのは「誰がどうする」のような形ですね。
たとえば「I know」の後に次のような名詞節を作ることができます。
![](https://ipa-mania.com/images/article/rabbit-joy.png)
I know that he likes carrots.
(彼がニンジン好きだって知ってるよ)
「〜すること」という表現によって長い意見、考え、言いたいことをまとめられるので便利ですね。
もちろん否定文や疑問文の中に入れることもできます。
that節については別記事でまとめているので、詳しくはそちらをご覧ください。
what・who・how・when・whereでも名詞節は作れる
あとは5W1Hの利用にも触れておきますね。
通称5W1Hと呼ばれるwhat・when・howなどの言葉を使っても名詞節を作ることができます。
作り方は、that節を使ったやり方と同じです。
「where」を使った名詞節
例えば「where」を使うと以下のように「どこに〜」という意味のかたまりを置くことができます。
![](https://ipa-mania.com/images/article/rabbit-normal.png)
I don't remember where I found it.
(それをどこで見つけたのか覚えてないなぁ……)
「where I found it」のところが名詞節になり、「remember(覚えている)」という動詞の目的語となっています(目的語は名詞・代名詞だけがなれる)。
「how」を使った名詞節
「how」は「how + 〇〇」の形で「どれだけ〜か」という意味にすることができます。
![](https://ipa-mania.com/images/article/wolf-joy.png)
You don't know how much I love video games.
(ボクがどれだけゲームが好きかキミは知らないだろう)
オオカミさん、ほどほどに(笑)。
「when」を使った名詞節
次の例文では、「when you will stop playing video games」の部分が名詞節になります。
![](https://ipa-mania.com/images/article/rabbit-sweat.png)
I don't know when you will stop playing video games.
(アンタがいつゲームをやめるのかわからないよ)
この例で使われている「playing」は動名詞ですね。
「what」を使った名詞節
「what」を使った名詞節も見ておきましょう。
![](https://ipa-mania.com/images/article/rabbit-smile.png)
I know what you want.
(あたしはアンタがほしい物を知ってるよ)
実は、「what」には、特別な使い方ができます。
「〜ということ」という「かたまり」を作り、いきなり文の先頭に置くことができるのです。
![](https://ipa-mania.com/images/article/wolf-joy.png)
What I want to tell you is that I'm a genius.
(ボクがキミに言いたいのは、ボクが天才だってことさ!)
「what I want to tell you」の部分が名詞節です。
英文法では、この「what」の使い方は関係代名詞のところで特に学ぶ内容です。
ちょっと応用的なものでは、「whatever(〜は何でも)」や「whoever(〜は誰でも)」や「whichever(〜するどちらでも)」などの複合関係代名詞でも名詞節を作ることができます。
![](https://ipa-mania.com/images/article/sasshi-01.png)
例えば「You can do whatever you want.(キミはキミのしたいことは何でもできる)」のような感じです。
まとめ
今回は「名詞節」について詳しく紹介しました。
名詞節のまとめ
- 「名詞節」は名詞の役割をする節
- 「that節」が代表的な名詞節
- 動詞は「know」「think」などを作ってみよう
名詞節を使いこなせると、伝えたいことが伝えやすくなるので、ぜひ練習してくださいね。