今回は英語で会話に詰まったときの繋ぎ表現「filler(フィラー)」について紹介します。
日本語で言う「えーと」みたいな表現ですね。
実はこれ、初心者のころにマスターしてほしいことの1つです。
今回は、英語のフィラーを使うべき理由や、よく使われる英語のフィラーについて紹介します。
目次
英会話内での「フィラー」は英語で言う方がいい理由
会話をしているときに、言葉が詰まるときがありますよね。
こういうときに、「繋ぎ」として使う表現のことを専門的には「フィラー(filler)」と呼びます。
会話の溝を「満たす(fill)」ためのものだから「filler(フィラー)」なんですね。
たとえば、日本語のフィラーにはこういうものがあります。
日本語のフィラー
ほら、無意識に使っていませんか?
「フィラー」は無意識に言ってしまうので、英語で話していても日本語の「フィラー」を言ってしまいがちです。
でも、これはオススメしません。英語で話しているときは英語のフィラーを使うべきです。
日本語のフィラーを使うと英語のリズムがくずれる
こちらの例を見てください。
日本語フィラーの例
I went to the library yesterday. Then, えーと…… I met him. えーと……だれだっけなぁ……、あ Tom !
(昨日図書館に行ったよ。そのときに……well 彼に会ったよ…… who was that ? トムだ!)
音声でも確認してください。
例では、英語の文章のなかで日本語のフィラー表現「えーと」を使っていますが、不自然ですよね。
英語のテンポの中に、日本語のテンポを持つフィラーが入ると、話している英語のリズムがくずれてしまうんです。
言語によってリズムは違いますので、フィラーもその言語にそろえたほうがスムーズに話せるのです。
リズムが壊れると、全体的に英語の発音が悪くなるし、自分が英語を話している感も減ります。
なので、わたしは初心者の段階でフィラーを英語で言うのをオススメします。
相手に「考えている」ことを伝えられる
このフィラーには重要な役割があります。
それは相手に、会話を続けるために「ちゃんと今考え中だよ!」ということを伝える役目です。
会話中に黙ると不安を与える
英会話で話しているとき、なんて答えればいいかわからなくて黙り込んだとします。
フィラーを使わずにだんまりしていると、こんな不安を相手に与えてしまうかもしれません。
こんな不安を与えるかも?
フィラーを使わない例
What do you think ?
(どう思う?)
......
.....
.....
............
フィラーを使うと「考えていること」が伝わる
そこで言葉が出てこないときに、あえて「フィラー」を使ってみるとこうなります。
フィラーを使う例
What do you think ?
(どう思う?)
Well...
(えーと)
Haha ! It's weird, isn't it ?
(あはは! ヘンだよねぇ)
相手には「ちゃんと話を聞いていて、考え中だよ」ということが伝わるのです。
ちなみに、英語圏の人は基本的に粘り強く話すのを待ってくれます。フィラーを使いながらゆっくりと考えましょう。
どうしても何て言えばいいかわからないなら、「I don't know what to say.(なんて言っていいかわからない)」と言ってもオッケーですよ。
自分が英語を話している感を得られる
そして初心者に特に重要なのが
「自分が英語を話している感」です。
これってけっこう大事だと思っています!
自分が英語をちゃんと話せている……という感覚を持つことができるとモチベーションにもつながります。
言語学習って進歩がなかなか見えませんから、それがたとえ自己暗示的でも「英語を話している感」を得られるならガンガン使うべきでしょう。
英語で使われるフィラーの表現
では、つづいて英語でよく使われるフィラー表現も紹介しますね。
1個1個見ていきましょう!
uh / um(アー)
まずは単なる「アー」って感じのフィラーから。
日本語の「えー」に近いですね。「uh」の表記のものはまさに「アー」という発音ですが、日本語の「ア」よりももっと口を小さくしてあいまいに言うのがコツです。
めっちゃ適当に「アー」という感じでしょうか。
もう一つの「um」も同じような感じですが、「ア」を言ったあとに口を閉じて「m」を発音します。
「m」は「ム」ではなく、日本語で「アンモナイト」と言おうとして「モナイト」を発音せずに「ン」で止めた発音です。変なたとえやな(笑)。
とにかく、いつも使っている日本語のフィラー「えー」を「あー」に変えだけでも一気に英語っぽくなりますよ!
Hmm(うーん)
「Hmm(うーん)」という音もよく使われます。
これは考えていることを伝えるような音で、日本語の「ふーむ」「うーむ」と同じです。
発音は鼻から音を抜きながら「フムー」みたいに発音します。
口は閉じたまま「フムー」という感じですが、「ムー」は母音がなく[ m ]の発音だけになることに注意です。
Let's see(えーっと)
お次は「Let's see...」です。
直訳すると「見ましょう」ですが、別に何も見ようとしてなくても言います(笑)。
わたしも最初は……
なんで言葉に詰まったときに、こんな言葉を言うんだろう?
と思ってたのですが、言語ってそんなもんです。
日本語だって、フィラーで「なんか」を使ったりしますよね。
例
昨日は台風で子どもが休みになって大変でしたよ。なんか、元気なのに外に出られないとか、なんか苦行レベルだわ……。
フィラーとして「なんか」という表現を使うのも、よく考えると変ですよね。
ちなみに、「Let's see」は、学校でも習った「Let me see」でもオッケーです。
Well(えっと)
そして有名な「Well」です。
これ、大事なのですが発音を日本語みたいに「ueru(ウエル)」と言うと、ぜんぜん違うふうに聞こえます。
たぶん「え? なんて言ったの?」と聞かれてめんどくさくなります(笑)。
発音に自信がないうちは「Well」は避けたほうがいいかもしれません。
「w」の部分では口をかなり丸めて、「ウェゥ」的な発音を意識するといいかも。
You know(ほら)
そして「You know」です。若い頃、これにはだいぶお世話になりました。
「え? You knowがフィラー??」と思われるかもしれませんが、実はこれ、むちゃくちゃよく使われます。
例
You know... I don't like Sushi very much, because... you know, it smells like... you know...(以下省略).
ニュアンス的には、「ほら」に近いかもしれません。
インタビューに答えている人とかでもよく耳にしますよね。
ネイティブでもやたらこれを多用する人がいるのですが、ちょっと聞きづらくなります。
日本語でも「えー」を連発するとイラッとくるのと同じですね。
How can I say(なんていうか)
そして「How can I say...」です。長いですが。
これも日本語の「なんちゅうか……」とか「なんていうか……」みたいなもんです。超似てますね。
単語が出てこないときに、思い出しながら自然に言えるといいですね。
まとめ
さて、今回は英語のフィラー表現について紹介しました。
先程も「You know」のところで書きましたが、多用にはお気をつけを。あんまり連発するとうざいですからね。
一番いいのはフィラーを使わずにスムーズに話せることですが、最初のうちは難しいです。
ちゃんと相手に「あなたとの会話をちゃんと続けているよ!」という意思表示のためにも、英語のフィラーを使って伝えましょう!