「How are you ?」と聞けば、英語の教科書に出てくる標準的な会話文が脳内再生される方は多いのではないでしょうか?
How are you ?
(ご機嫌いかが?)
I’m fine, thank you. And you ?
(元気だよ、ありがとう。きみは?)
I’m fine, too.
(あたしも元気だよ)
実際のところ、本当にこんな会話が繰り広げられているのでしょうか?
その答えは半分正解、半分間違っています。
今回は、「How are you ?」のように相手の調子を聞く、英語のお約束表現についてです。
その質問への返事も、元気度レベルとともに紹介しています。
学校で習う「I'm fine(元気です)」もよく使いますが、ほかの表現もぜひ覚えてくださいね!
「How are you ?」の意味
英語での挨拶は「Hello」。その次には必ずといっていいほど「How are you ?」が来ます。
文字通りの意味でとれば 「あなた(の調子)はどうですか?(= お元気ですか)」です。
「How are you ?」は挨拶
ただ、この「How are you ?」は形としては質問ですが、挨拶的な意味合いの方が大きいのです。
そのため、こちらのようなやりとりが行われることもあります。
挨拶の返事を飛ばす
「How are you ?」と言われた相手は、ほとんどの場合は何らかの返事をします。
ですが、たまに返事をせずに(返事を忘れて)いきなり他の話題に入る人もいます。
How are you ?
(ご機嫌いかが?)
Guess what? I got a new game yesterday !
(ちょっと聞いてよ! 新しいゲーム買ったよ!)
日本人でも「元気?」と聞かれても、「ちょっと聞いてよ! 昨日さー!」と自分の話を始める人がいますが、それと同じですね。
2人が同時に「How are you ?」を言って流れる
意外と多いのが、出会い頭の2人が二人同時に「How are you ?」と言ってしまい、この挨拶自体が流れること。
How are you ?
How are you ?
I got a new game !
(新しいゲーム買ったよ!)
「『How are you ?』は質問ではなく挨拶」というのがよく分かりますね。
「How are you ?」の種類
「How are you ?」がどちらかと挨拶というお話をしましたが、ほかにもいろんな言い方がありますので紹介します。
下に行くほどくだけた表現です。
How are you ?
まずは先ほどから紹介している「How are you ?」です。
How are you ?
(ご機嫌いかが?)
一般的に使われている言葉ですね。誰に対しても使えるので、非常に使いやすい表現です。
フォーマルな場や、親しくない方に言うときは「How are you ?」を使いましょう。
How are you doing?
「How are you doing ?」という表現も「How are you ?」と同じぐらいの頻度で非常によく聞きます。
How are you doing ?
(ご機嫌いかが?)
「doing」がついていますが、ニュアンスは「How are you ?」と同じです。
こちらも、誰に対してでもつかえますよ。
How's it going?
「How's it going ?」もよく使われます。
How's it going ?(調子はどう?)
「How is it going ?」が略された言葉ですね。直訳で「それどうなってる?」のような感じです。
「How are you ?」よりちょっとカジュアルなので、友達に使いましょう。
逆に、ビジネスの場では親密感を出すためにあえてこの表現を使うことがあります。
Howarya ?
お次は「How are you ?」を早く言った「Howarya ?(元気かい?ハワーヤと発音する)です。
Howarya ?
(元気かい?)
日本語の「ありがとうございました」が「あざーす」になる感じですので、かなりカジュアルな表現です。
「Howarya」の「Ya」は「you」なんですが、くずれつつ親密感をもたせた表現ですね。
「See ya !(See you later の略)」というフレーズも頻繁に耳にします。
What's up ?
さらにくだけると「What's up ?(どうよ?)」になります。
What's up ?
(どうよ?)
「What's up ?」の「up」ですが、これは形容詞で、「(出来事が)起きている」という意味です。
出来事が「パッと出現する」ようなイメージで、「なんか面白いこと起きてる?」みたいなニュアンスです。
さらにくだけた言い方だと、「Wazzaa(ワザー)」とも言います!「What's up ?」を早口で言った言い方ですね。
How’s things ?
そして、「What's up ?」と 同様 、「どう?」 といったニュアンスで「How's things ?」もあります。
How's thing ?
(どう?)
もっともっとくだけると、「Yo !(やぁ!)」だけになってしまいます。
ただ、これは「How are you ?」のような挨拶ではないので、これに対しては「Yo」で返しますね。
「How are you ?」への返事
では、今度は「How are you ?」と聞かれたときの返事についてまとめます。
調子がイマイチでも「OK」と答える
「How are you ?」の質問ですが、上でも書きましたが「質問」ではなく「挨拶」です。
そのため、「How are you ?」と聞かれたときに調子がイマイチでも「悪くないよ!」と答える場合が多いんです。
たとえば、お店の店員さんや、仕事の同僚、知らない人同士の「How are you ?」であれば「fine」や「OK」で答えることが多いことを覚えておいてください。
もちろん、親しい間柄であれば体調を正直に伝えることが多いですよ!
「How are you ?」への返事のバリエーション
それでは「How are you ?」と聞かれたときに、返答するときのフレーズを紹介します。
わかりやすいように、「体調のレベル」で分けてみました。
「絶好調」→「最悪」の順番に10段階で紹介しますので、ご覧くださいね!
あと、このレベル付けは私が独自にしたものです。どういった状況か、どんな表情とイントネーションで言っているかによってもレベルが多少変わってきます!
【レベル10】Couldn’t be better ! / I’m beaming !
まずは元気度最高レベルの「Couldn’t be better !」と「I’m beaming !」です。
これ以上はないというほど元気な時に使います。
Hey, what's up ?
(よぉ、どうよ?)
Couldn’t be better !
(ありえないぐらい最高!!)
ちなみに文法的に正しく書くと「It couldn't be better(これ以上に良いということがありえない)」ですが、「it」は常に省略された状態で言います。
もう1つの表現「beaming」は「満面の笑み」という意味です。
「beam」には光とか輝きという意味もあるので、「光を放つほど元気」とも受け取れますね。
原形 | 三人称単数 | 現在分詞形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|---|---|
beam | beams | beaming | beamed | beamed |
【レベル9】I feel excellent / awesome
次のレベルで「最高!」というときは「I feel excellent」や「Awesome(オーサム)」を使います。
How's it going ?
(調子どう?)
Awesome !
(最高)
「awesome」は「すごい!」というときに使う言葉で、特にアメリカでよく使われている表現です。
【レベル8】I’m doing great
次のレベルが「I’m doing great(すこぶる調子が良い)」です。
How's it going ?
(調子はどうだい?)
I’m doing great !
(すこぶる調子がいいよ!)
ウキウキした気分のときに使うのが良いでしょう。
【レベル7】Really good
次のレベルは「Really good(体調が本当に良い)」です。
What's up ?
(よぉ、どうだい?)
Really good !
(本当に良いよ!)
このレベル7からレベル4くらいまでは、耳にする頻度が高いです。
【レベル6】I’m fine
そして学校の教科書などでもお馴染みの一般的な返答である「I'm fine」です。
How are you ?
(元気かい?)
I’m fine !
(調子がいいよ!)
「本当に実際の会話で使われてるの?」と思う方もいるかもしれませんが、意外にも一番使われているフレーズです。
「ちょうどいい具合の元気さ」を表すので、学校などでまずこれを習うのも理由があるんですね。
【レベル5】Pretty good
そして「Pretty good」。
How are you doing ?
(元気にしてる?)
Pretty good !
(まあまあ元気だよ!)
「Pretty」はかわいいという意味ではなく、「大いに、非常に」という意味です。
ところが、その意味合いとはうらはらに「ちょっと元気」というときに使われます。
【レベル4】Good
単純に「良いよ」というときに使うのが「Good」です。
What's up ?
(よぉ、どうよ?)
Good !
(良いよ!)
これは、無難な返事をしたいときには便利なフレーズです。
【レベル3】All right / Not (too) bad
そして、低いレベルの返答に入っていきます。
レベル3の返答としては、「All right(大丈夫)」とか「Not (too) bad(そんなに悪くはない)」という言い方です。
What's up ?
(よぉ、どうだい?)
Not bad.
(そんなに悪くはないよ)
「まあまあ」というときに使います。
「Not too bad」は「それほどまでに悪くない」という意味になりますが、もともと「bad」から起因しているので元気レベルは低いです。
【レベル2】I’m OK
そして、レベル2が「I'm OK」です。
この表現は、相手の言い方でだいぶレベルが変わってくるので注意です。
もし相手が、明るく「OK」と言っていれば安心です。
How are doing ?
(元気にしてる?)
I’m OK !
(大丈夫だよ)
でももし、ため息つきながらこのフレーズを言ったりしていたら要注意!! ぜんぜんOKではありません。
How are doing ?
(元気にしてる?)
I’m OK.
(大丈夫だよ)
Oh, don't work hard.
(おお……がんばりすぎないようにね)
【レベル1】 I’m barely hanging in there
レベル1の表現が「I’m barely hanging in there」です。
How are you ?
(調子はどう?)
I’m barely hanging in there.
(ぎりぎり生き残っているよ)
この表現は「ぎりぎり生き残っているよ」という意味です。
徹夜でテスト勉強をしたときや、連日の残業で足を引きずりながら出勤したときにはふさわしいフレーズですね……。
【レベル0】Dreadful
そして元気度が「最低レベル」の表現が「Dreadful」!
How's it going ?
(調子はどうだい?)
Dreadful .
(調子が悪いよ)
「Dreadful(ドレッドフル)」は「とても悪い、とんでもない」という意味。
もしこのフレーズを言いたいときは、学校や仕事を休みましょう!!
返事のあとは何を言うの?
各フレーズを答えたあとは「And you ?(で、あなたは?)」もしくは親しい間柄であれば「you ?(あなたは?)」を付け加えて相手のことも聞きます。
レベル9からレベル2ぐらいまでは、返答したあとに「thanks」と言う場合が多いです。
自分のことを話すのが苦手な場合、相手のことを聞いてしまうのがてっとり早いですね。
How are you ?
(元気かい?)
I'm fine, thanks. You ?
(元気だよ、ありがとう。君は?)
I'm doing great !
(すこぶる調子良いよ!)
That's good to hear !
(それはよかった!)
こんなやりとりが交わされることが多いです。
このあとは、他の話題に普通に移っていきますよ。
Instagramでも投稿しています!
まとめ
さて、今回は「How are you ?」のようなフレーズや、その返事についてまとめました。
コミュニケーションの第一歩となる挨拶ですので、お互い気持ちよく交わしたいものですね。
返事も、レベル10まで行かないにしろ、高いレベルで維持できるように日々の生活にも心を配りたいものです。