「get」の意味が多くてややこしい? 意味をイメージすることで使いこなそう!

タカコ

執筆者

WEBライター。2013年にアメリカに渡る。現在はアメリカ人の夫と子ども2人でテキサスに在住。

辞書を開くと、単語の中にはとても用法の多いものがあります。用法が1つ2つならいいのですが、4つも5つもあると、ちょっと大変ですよね。

そんな用法の多い単語の筆頭といえば「get」。苦手ではないですか?

私自身、とても苦手だったのですが、今ではとても「使いやすい」と思っています。

そう思えるようになったのは、言葉のイメージをつかんだからでした。

用法の多い「get」はややこしい?

辞書を見ていると、とても用法の多い(説明の多い)語があるのに気づくと思います。

  • get
  • have
  • take

などですね。

タカコ

私は、学生のころ、これらの言葉が大嫌いでした(笑)。

だって、文章を訳したいと思っても、用法が多すぎて、どれを選んでいいのかわからなかったんです。

今回注目する「get」ですが、私の持っている(英和)辞書を見ても、19もの用法が書いてあります。

「get up」などの成句を合わせると、なんと5ページ近くも! 英語が苦手だった当時の私は、どこをどう見たらいいのかわかりませんでした。

「"get"は便利な言葉」は本当!?

そんなころ、NHKのEテレの英語番組で、「"get"は、たくさんのことを表現できて、とても便利な言葉」と言っていたのです。

タカコ

は? そんなはずはない! 用法が多くてややこしいのに!!

……と思っていました。

アメリカに来て、半年くらいまでは本気でそう思っていました。

例えば、「受け取る」という意味で、「I got your e-mail」よりも、「I received your e-mail」の方が、わかりやすくないですか?

たくさん用法のある「get」に惑わされるよりも、「受け取る」のイメージの強い「receive」を使った方が、確実に意味を理解できると思っていたのです。

日常会話の中でよく使う「get」

アメリカに来て気づいたのですが、日頃の会話の中で「get」という言葉を耳にすることがとても多いのです。本当によく使います。

その中で会話するうちに、いつのまにか自分にもうつって、今では「get」を使い倒しています

会話に慣れると、「get」はとても便利なんです。

前述したものも含め、

  1. I got your e-mail.
  2. Can you get some apples at the store?
  3. I got this book at the library.
  4. I got it (you).
  5. I'm getting ready!
  6. I'll call you when I get there.
  7. She got big.

ざっと書いても、まぁ毎日こんな感じです。意味わかりますか?

日本語訳も入れてみると……。

  1. I got your e-mail.(メールもらったよ)
  2. Can you get some apples at the store?(お店でりんごを買ってきてくれる?)
  3. I got this book at the library.(この本、図書館で借りてきた
  4. I got it (you).(わかった!!)
  5. I'm getting ready!(今、準備してるところだよ)
  6. I'll call you when I get there.(そこに着いたら電話するね)
  7. She got big.(彼女は大きくなった

辞書に載っていない「get」が?

上の例での「get」は……

  1. 受け取る
  2. 買う
  3. 借りる
  4. 理解する
  5. 用意する
  6. 到着する
  7. (〜の状態に)なる

……の意味で使っています。

ところが、辞書を開いても、「買う」や「借りる」の用法は出ていないと思います。でも、通じるんです。

なぜでしょう?

言葉のイメージを理解すると広範囲で使える

それには、言葉の意味をイメージすることが必要です。「get」は、「手に入れる」というイメージです。

そうすると、そのイメージと前後の言葉から、

お店 + 手に入れる = 買う

とか……

図書館 + 手に入れる = 借りる

などのように、広範囲で使えるのです。

お店でものを「手に入れる」には、「買う」が普通ですし、図書館なら「借りる」ということが想像できるからです。

もし、お店で買わずに無料でもらったなら、「I got this for free at the store」と言えば、「無料でもらった」ことがわかります。

同じ「I got you」でも場面で違う意味に

「わかった(=理解した)!」の「I got it!」もよく使いますね。

「了解(=あなたの言っていることがわかったよ)!」の意味で、「(I) got you!」という表現もあります。

また、子どもが追いかけっこをしているときなど、「つかまえた!」と言ったりしますが、英語では「(I) got you!」と言います。

タカコ

同じ表現ですが、場面に応じて、本当に「その人自体」を「手に入れる」のか、「その人の言っていること」を「手に入れる」のか、使い分けます

それも、「手に入れる」のイメージです。「自分のものにした」っていう感じですね。

「到着する」→(行くことで)その場所を手に入れる

「到着する」も、「(行くことで)その場所を手に入れる」イメージです。

(〜の状態に)なる」も、「get」の後ろに形容詞を置いて、「その状態を手に入れる」のイメージですね。ほかにも

He got tall. = (彼は)背が伸びた

It'll get hot. = (それは)熱くなってくる

というように、たくさん使えます。

では応用してみましょう

ここでクイズです。

ドアのそばで……

Can you get the door?

……と言われると、どういう意味になると思いますか?

これは、「ドアを開けてくれる?」という意味で使います。どこにも「開ける」という「open」という言葉がありませんが、「開ける」の意味になるんです。

どうでしょう? なんとなく想像できませんか??

「get」をほかの言葉に換えて使うときの注意点

言葉のイメージができていれば、例えば、「open」という言葉でなくても、「get the door」で言い換えられる、というわけなんですね。

ところが、「open」と動作を限定しているわけではないので、慣れるまでは、聞き手の想像力というか理解力も必要です。

「open」と「get」、同じように使えますが、どちらかというと「open」の方がかしこまって聞こえると思います。「get」の方が口語的です。

冒頭で書いたように、用法の多い「get」に惑わされるよりも、意味の限定できる動詞の方がわかりやすい、というのも本当なんです。

なので、その動作が大事なときや、正確に伝えたいときは、「get」を使わずに、その動作を限定できる動詞(「open」など)を使うといいですね。

気楽なしゃべり方は英語にもある

でも、普段のおしゃべりなど、気楽に話すときは、日本語だって、肩ひじを張りません。

英語も同じなんです。

使いやすい言葉をとことん使って、応用すればいいんです。

仕事の重要な場や、学校の授業では、「使う言葉」が大事なので応用できないかもしれませんが、普段のコミュニケーションでは大いに使えると思います。

タカコ

特に動詞のボキャブラリー量が少ない方にはおすすめです。

それを知ったとき、Eテレで「"get"は、たくさんのことを表現できて、とても便利な言葉」と言っていた意味がわかりました。

まとめ

いかがでしたか?

用法の多い「get」、どう使っていいのかわからずややこしく見えますが、実は会話ではとても使いやすい言葉だったんです。

ポイントは言葉の意味をイメージすることと、まずは勇気を持って使ってみることです。

その会話が通じれば、気持ちが軽くなり、次からどんどん使えます。

そうすると、「get」と同じく用法の多い「have」「take」なども、一気に使い勝手が良くなりますよ。

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タカコ
アメリカ人の夫との結婚を機に渡米。現在は二児の母として英語に囲まれた環境の中で生活。日本語教育に携わっていたため言語への視点が鋭く、元・英会話教師の夫とのやりとりから生まれる記事が秀逸。
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