こんにちは! 元日本語教師のヨスです。
日本語教師という仕事は、国内だけでなく海外でも需要があります。
では、日本で働く場合と、海外で働く場合はなにか違いがあるのでしょうか?
今回は国内の日本語教師と海外の日本語教師の違いをまとめます。
日本国内と海外の日本語教師の違い
「日本語教師」とひと言で呼んでも、働く場所で大きく2つに分類されます。
それがこちらの2つです。
2種類の日本語教師
- 日本国内で教える日本語教師
- 海外で教える日本語教師
教え方などに違いがありますので、この2つを比較してみましょう。
日本国内 | 海外 | |
---|---|---|
先生の国籍 | 日本人 | 日本人より現地の人が多い |
生徒の国籍 | いろんな国 | 現地の人 |
使う言語 | 日本語で日本語を教える | 現地の言葉で日本語を教える |
教える場所 | 日本語学校が主流 | 教育機関も多い |
教える内容 | 言葉だけでなく生活のサポートも | 言葉だけ |
では日本国内の日本語教師と、海外の日本語教師の特徴をくわしく見ていきましょう。
日本国内で日本語を教える特徴
まず、日本国内で日本語を教える場合の特徴から紹介します。
先生は日本人が多い
日本国内の先生は日本人が多いです。
これは当たり前ですよね。日本国内ですから採用されるのは日本人が多くて当たり前です。
日本語教師は人気の職業ですし!
生徒はいろんな国の人
日本国内で教える生徒の国籍は様々です。
中国人、韓国人、ブラジル人、ペルー人、ベトナム人、アメリカ人、フランス人などいっぱいありますが、特に多いのはアジア人です。
こちらは「日本語教育振興協会」の調査した、国内で日本語を学ぶ生徒の国籍の割合です。
圧倒的にアジア圏の生徒が多いことにお気づきでしょうか。
わたしが務めていた日本語学校も99%はアジア出身の生徒でした!
ちなみに、こちらのような生徒に対して教えることが主になります。
国内での生徒の種類
- 日本に留学している人
- 日本の大学入学を目指す人
- 日本で働いている人(研修生も含む)
- 諸事情で日本で生活している人(日本人と結婚など)
日本語で日本語を教える
生徒の出身国が違うとなると、母語も違う人達が対象ということになりますよね?
つまり、国内で教える日本語教師の最大の特徴は、
日本語で日本語を教えるということになります。
日本語で直接教えるので「直接法」と呼ぶこともあります。
英語を使って日本語を教えないの?
今や、国際語になっている英語を使って日本語を教えるイメージを持っていた人もいることでしょう。
なんで英語を使って日本語を教えないのでしょうか?
これも先ほどの「日本語教育振興協会」の調査した、国内で日本語を学ぶ生徒の国籍の割合を見れば一目瞭然です。
英語が母語じゃない国がほとんどだからですね。
現実として生徒に多いのは、母語が英語ではない人なので、日本語が共通語になるわけですね。
日本語が生徒同士の「共通語」になる
つまり、日本で日本語を学ぶ生徒は、英語が母語じゃない人たちがほとんどなので、英語で授業をすることが適切ではないのです。
そのため、違う母語を持つ生徒同士でコミュニケーションを取るときも日本語を使うことになりますよ。
韓国人と中国人の生徒にとっては「日本語が共通言語」になるという意味です!
日本語学校で教える場合が多い
では今度は日本語を教える場所です。
日本国内で日本語を教えるとなると「日本語学校」が多いでしょう。
ただ、ほかにもいろいろとあるので、詳しくは日本語教師が働ける場所についてをご参考に。
教えるのは日本語だけじゃない
日本国内で日本語を教える場合の、教える内容はどんなものでしょうか?
もちろん、日本語の文法、発音、表記などが中心となってきます。
表記についての勉強も重要度が高くなる
ただ、海外で日本語を学ぶ生徒より、ひらがな、カタカナ、漢字など、「表記」について勉強することの重要度が高くなるんです。
日本国内に住んでいるため、日本語で書かれた標識や注意事項を目にすることが普通にあるからですね。
標識の意味が分からないと危険な目にあったり、注意されたりするかもしれませんから。
日本生活のサポートも大切
そして、ほかにも重要なのが、日本での生活について教えたりサポートしたりすることです。
たとえば、新聞受けに入っていたアパートの管理人さんからの手紙が読めないから内容を教えて……のようにお願いされるかもしれません。
電車の乗り方が分からないから教えてほしいと言われるかもしれません。
生徒は「日本」という外国に来ているため、お勉強の日本語ではなく、生活に密着した日本語も覚える必要もありますね。
海外で日本語を教える特徴
今度は、海外で日本語を教える場合の特徴を紹介します。
先生は現地の人が多い
日本国内の日本語教師は日本人が99.9%でしょう。
それに対して、海外では先生が日本人とは限りません。現地の人が先生である場合のほうが多いでしょう。
日本で英語を教えているのは日本人がほとんどなのと同じですね!
こちらの調査によると、海外で活躍する日本語教師の数は約64,000人(2015年時点)です。
そのうち、日本語ネイティブの先生は約14,300人だそうです。
なので、日本人の日本語教師よりも、外国人の日本語教師のほうが4.4倍以上多いということですね。
生徒は現地の人
今度は海外で日本語を学ぶ人についてです。
日本国内で日本語を学ぶ生徒の国籍がバラバラなのに対して、海外の場合は現地の人がほとんどになります。
これも、日本で英語を学ぶ人はほとんどが日本人なのと同じですね。
現地の言葉で日本語を教える
生徒が現地の人ばかりということは、現地の言葉を使って日本語を教えることが多いということになります。
韓国なら「韓国語で日本語を教える」……のように。
「直接法」に対して「間接法」と呼ぶこともあります。ちょっと「間接」というニュアンスが分かりづらいですが。
教育機関で教えることも多い
日本国内では、日本語を学ぶなら「日本語学校」が多いでしょう。
海外だと教育機関で日本語を学ぶ人も多いのです。
オーストラリアでは義務教育の段階で「外国語」という選択科目として日本語を選べるようです。
言葉だけを教える
日本国内で日本語を学ぶ人に対しては、生活上のサポートも必要でしたが、海外では必要ありません。
生徒にとって、現在の生活に日本語は必須ではないため、基本的に「語学として日本語を教える」ことになります。
教えるとしても、興味を引くために日本の文化などを授業に取り入れる……などでしょうか。
まとめ
今回は、日本国内と海外の日本語教師の違いを紹介しました。
どちらも同じく、「日本語という言語を教える」のが最大の目的です。
でも、生徒の置かれている状況が違うと、ここまで変わってくるんですね。
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