英語の文型はSVOCの4つの要素で作られているのは有名な話です。
でも、実は「 M 」という隠れた重要な要素もあることをご存じですか?
今回は、Mになれる3つの品詞・表現など、英文法で出てくる「 M 」についてわかりやすく紹介します。
目次
英語の文構造の「 M 」について
英文法を学んでいると「SVOC + M」という表現を見かけることがあります。
「 M(修飾語)」とは?
この場合の「 M 」とは「modifier(修飾語)」の頭文字を指します。
Mとは?
修飾語・修飾部のこと
SVOCに入らない「それ以外」の部分
英語の文は次の4つの要素の組み合わせで骨組みができていると考えられます。
4つの要素
1つの文全体の構造で見たときに、それら「SVOC」の骨組み以外の部分のことを「 M 」と呼んでいるんですよ。
たとえば以下の英文の「in the near future(近い将来)」は「 M(修飾部)」です。
I will make you happy in the near future.
(近い将来、あたしがアンタを幸せにするよ)
わかりにくい場合は「修飾するとは?」という記事も参考にしてください。
「 M 」の特徴
Mは「省略しても文の意味が成立する」というのが大きな特徴です。
先ほどの例文から「in the near future」を取ってみてください。
I will make you happy in the near future.
(近い将来、あたしがアンタを幸せにするよ)
この「 M 」の部分がなくなっても、文の中心となる意味は伝わりますよね?
逆に「 M 」ではない「SVOC」の部分が欠けてしまうと文が成り立たなくなってしまいますよ。
I will make you happy in the near future.
(近い将来、あたしがアンタを幸せにするよ)
What are you talking about ?
(なに言ってんの?)
すごく大ざっぱに言ってしまえば「 M 」は「オマケ」の部分です!!
「 M 」になれる品詞・表現
英語の「 M 」とは何かがわかったところで、具体的に「 M 」の例を見ていきましょう。
「 M 」になれる品詞・表現は大きく分けて3つあります。
Mになれる品詞
順番に紹介していきますね。
副詞
まずは「副詞」です(参考: 副詞とは?)。
ぽんっと副詞を1つ入れれば、もうそれは「 M 」を挿入したということになります。
たとえば「always(いつも)」などが副詞ですね。
You are always hungry.
(キミはいつも腹ペコだよね)
ここでは「S(you)・V(are)・C(hungry)」の第二文型の構造に「 M(always)」が追加された形です。
この文の構造
You are always hungry.
文頭・文中・文末など、副詞が入る位置は使う単語によって変わりますよ。
たとえば「昨日」の意味の「yesterday」なら基本的に文末に置かれます。
副詞句(前置詞句・不定詞・分詞構文など)
お次は「副詞句」です。
「副詞句」とは「副詞の役割をする2語以上のかたまり」のことを指します。
たとえば以下の英文の「in the park」の部分が副詞句ですよ。
I saw him in the park.
(公園で彼を見かけたよ)
ここでは「S( I )・V(saw)・O(him)」の第三文型の後ろに「 M(in the park)」が追加された形ですね。
この文の構造
I saw him in the park.
この副詞句は「in」という前置詞で作られた句となっているので、別名「前置詞句」とも呼ばれていますよ。
副詞節(接続詞・関係副詞など)
あとは「副詞節」ですね。
これも先ほどの「副詞句」と同じように2語以上で副詞の役割をするかたまりです。
でも主語・動詞がない句と違って、節は「主語・動詞」があるのが大きな違いですよ。
以下の例文の「when you came home」が副詞節です。
I was playing video games when you came home.
(キミが帰ってきたとき、ボクはゲームをしていたよ)
たとえ「when you came home」の部分がなくても「私はゲームをしていた」という意味は伝わりますよね?
このように「 M 」の部分は省略しても文の中心となる意味は崩れないのが特徴ですよ。
副詞節は先ほどの例文の「when」のような接続詞のほか、関係副詞などで作ることができます。
「副詞っぽいものはSVOCには入らない」と覚えてしまってOKですよ!
形容詞・形容詞句・形容詞節は「 M 」ではないの?
あとは、形容詞にも触れておきますね。
副詞は「 M 」に含まれますが、名詞を修飾する品詞である形容詞は「 M(修飾語)」に含まれないのでしょうか?
たとえば、以下の「using the smartphone」は形容詞句です(the manという名詞を修飾しています)
I know the man using the smartphone.
(スマホをいじってるあの人、知ってるよ)
これについては「どちらとも言える」というのが正解となります。
英語での「 M 」とは、基本的に「SVOC + M」という文構造の話なので、その意味では形容詞は「 M 」には入りません。
先ほどの例では「the man using the smartphone(スマホをいじっている人)」で1つの目的語(O)とみなされるので。
この文の構造1
I know the man using the smartphone.
繰り返しになりますが「 M 」は「修飾語」を意味する「modifier」のことです。
その意味ではそもそもなにかを修飾しているものはすべて「 M 」だと言えます。
先ほどの例文では「the man(その人)」という名詞を「using the smartphone(スマホをいじっている)」の部分が修飾していますよね。
この文の構造2
I know the man using the smartphone.
形容詞だけでなく、広くとらえれば冠詞や助動詞、間投詞なども「 M 」だと言うことも可能です。
「 M 」の意味・定義の範囲を広く捉えるか・狭く捉えるかの違いと思っておきましょう。
でも基本的には「SVOCに入らないものがM」と思っておけば大丈夫ですよ。