[書評] 『英語の多動力』

サト

執筆者

TOEIC990点(満点)。ELSA認定アンバサダー。インドネシアで日本語学校を運営している日本語教師。話せる言語は英語のほかにインドネシア語、中国語。→ サトについてはこちら

英語の学習を始めたけど、続かない……。

そんな悩みを抱えていませんか。

今回は、英語の学習を継続させるヒントが満載の本である、堀江貴文氏著『英語の多動力』をご紹介します。

堀江貴文氏の英語力は?

本書の著者は、実業家・タレント・YouTuberなど、さまざまな顔をお持ちの堀江貴文氏(通称ホリエモン)です。

そんな堀江氏の英語力についてご紹介しましょう。

本書には、次のように書いてあります。

僕がかつて英語を勉強したのは、東京大学を受験するためだった。そのときに身についた英語力だけで、今も日常英会話はまったく問題ない。ビジネスのほうでも、『WAGYU MAFIA』というフード事業では外国人シェフたちに英語で指示を出しているし、また投資家としてさまざまなスタートアップ企業のプレゼンに英語で突っ込みを入れている。僕は実践で英語をブラッシュアップしてきた。

受験のために英語を勉強し、あとは実践の場で鍛えて、ビジネスでも使えるレベルに達したということですね。

この本でも、ご自身の英語学習の経験談も交えつつ、英語学習の方法をいろいろと書いています。

サト

「単語帳を、派生語や例文も含めてまるまる全部暗記した」というエピソードには腰を抜かしましたよ……。

『英語の多動力』を読むメリット

では、本書を読むとどんないいことがあるんでしょうか。

冒頭で、「英語学習を続けるヒントが満載」と書きましたが、その他にも、2点(合計3点)メリットがあるんです。

次のとおりです。

本書を読むメリット

  1. 英語学習を継続するコツがわかる
  2. 身の振り方を考えるヒントが得られる
  3. 英語を使って活躍している方々へのインタビューでモチベーションが上がる

1点ずつ、見ていきましょう。

英語学習を継続するコツがわかる

この本では、英語学習の方法もいろいろと紹介されています。オススメのアプリとか、映画の活用法とか。

でも、なんと言っても個人的に一番大切だと思ったのは、継続のコツです。

中でもわたしがキモだと思ったのは、次の3点です。

英語学習を継続させるコツ

  1. ひとつのことにとことんハマる
  2. サボれない仕組みを作る
  3. 結果を求めない

ひとつずつ、ご説明しますね。

ひとつのことに「とことんハマる」

まずは、ひとつのことに、とことんハマること。

そのためには、おもしろそう、ハマれそうだと思うことを見つける必要がありますよね。

その見つけ方についても、堀江氏は提案されています。

詳しいことは本書に譲りますが、ご参考までに、わたしがハマっていることを2つシェアしますね。

「英語の発音アプリ」と、「ハリーポッターの原書」です。

まず、英語の発音アプリです。表示される単語や文を読むと、AIが自動的に発音を採点してくれるものですね。

概要は、次のとおりです。

発音アプリの概要

  1. うまく発音できたら「エクセレント」とか「ネイティブスピーカーレベル」とか褒めてくれる
  2. うまく発音できない場合は的確なアドバイスがある(アドバイスを踏まえて再チャレンジできる)
サト

再チャレンジをして、「ネイティブスピーカーレベル」と言われたときの快感ったら、たまらないですよ。

やっていることはスマホに向かってひとりで話すという、地味な作業なのですが、自分の成長が実感できるので、楽しみながら続けられています。

そして2つ目の「ハマっていること」が『ハリーポッター』の原書を読むことです。

全部で7冊もあるのですが、2019年に4冊目の途中まで日本語で読み、残りは原書で全部読みました。

そして2020年、最初から最後まで原書で読破。

サト

2回も読みたくなるほどハマるとは、当初は全く思っていませんでした。

さらに、その後は同じ作者が書いた、ハリーポッターの番外編的な小説も読み漁っています。

これは、別に、勉強のためにやっているのではありません。読んでいてわくわくする、続きが気になるからやっているだけです。

毎日、仕事が終わると、自然にKindle(電子書籍リーダー)に手が伸び、10分から30分、毎日読んでいます。

毎日続けられているので、わたしにはぴったりの学習法なのでしょう。

サト

ハリーポッターシリーズはそろそろ番外編も含めて全部読んでしまうので、次にハマれそうな小説を探すのが今の課題です。

サボれない仕組みを作る

次に、サボれない仕組みを作ることです。例えば、堀江氏は次のようなことを書いています。

英会話スクールに行くことを仕事に行くのと同等の「重要度」に引き上げればいい。そうすれば、絶対にサボれなくなる。

重要度を引き上げる方法については、本書に譲ります。

サト

ハマることを見つけて、サボれない仕組みを作れば、かなりの確率で継続できると思いませんか?

個人的には「サボれない仕組みを作る」よりも、どちらかというと「ハマることを見つける」ほうが大切だと思います。

ハマっている間は、サボらず自然と続けられるはずですからね。ハマっていることなので、それを「サボる」というのもおかしな話ですし。

こちらの「英語を勉強する時間がないなら優先順位を上げる!」という関連記事も参考になるかもしれません。

結果を求めない

そして、継続のコツの3点目は、結果を求めないことです。正確に言うと、すぐに(数か月とかで)結果を求めない、ということ。

ひより

結果が出なかったら、どうやってモチベーションをキープすればいいの?

……と、思われたかもしれませんね。いい質問です。

堀江氏は、あることをペースメーカーにすると学習を継続しやすくなるとおっしゃっています。

理にかなった方法なので、ぜひ本書で確認してみてくださいね!


身の振り方を考えるヒントが得られる

メリットの1点目(英語学習を継続するコツがわかる)が長くなってしまいました……。

2点目のメリットは、身の振り方を考えるヒントが得られる点です。

例えば、次のような問題提起があるんです。

自動翻訳が劇的に普及しようとしている今、(中略)そんな時代に英語勉強する必要とはなんだろうか。

この点に関しては、日本語教師であるわたしも興味津々でした。

将来、自動翻訳がさらに進歩すれば、日本語教師としての仕事がなくなるかもなあ、と、漠然と思っているので……。

他にも、次のようなことにも触れられています。

他のヒント

  • 英語を活用しつつレアな人材になる方法とは?
  • レアな人材になるなら外資系より日本企業の方がいい理由とは?
  • 英語学習にも必要な投資型思考とは?

レアな人材を目指すとか、投資のことを持ってくるとか、純粋な英語学習本ではなかなか見かけない視点ですよね。

サト

今後の身の振り方を、イヤでも考えさせてくれます!

英語を使って活躍中の方々のインタビューでモチベーションが上がる

この本では、堀江氏の話が読めるだけではありません。

英語をとことん活用して活躍中の方々のインタビューもあるんです。

このインタビューを読むことで、モチベーションが上がるというのが、メリットの3点目です。

活躍中の方々とは、次の6名。

インタビューされている人

  1. 村上憲郎(元グーグル日本法人名誉会長)
  2. 坪谷ニュウエル郁子(東京インターナショナルスクール理事長)
  3. 藤岡頼光(QQ English 創業者)
  4. 三木裕明(映画プロデューサー)
  5. 竹林朋毅(某ラグジュアリーブランドCEO)
  6. イムラン・スィディキ(コペル英会話校長)
サト

(元)グーグルの名誉会長とか映画プロデューサーとか、ものすごいメンバーですよね!

このインタビューを読むことで、英語学習の先にどんな未来が待っているか、イメージしやすくなります。

当然、モチベーションも上がるわけですね。

個人的には、特にQQ English(英会話スクール)の創業者である藤岡氏の話にはビックリしました。

なんせ40歳までは、英語と全く関係がないバイク便の会社を経営していたからです。

英語学習を始めたのも、「趣味であるバイクの話を、通訳なしで外国の方としたい」というのがきっかけでした。

ひより

えーーーっ?!そんな理由で?

……と思ったかもしれませんが、まさに「ハマれる」ところから英語の学習を始めたですね。

40歳からの勉強でどうやってビジネスで英語が使えるレベルに達したのか。そこからどうして英会話スクールを始めたのか。どうしてセブ島だったのか。

本当に刺激的なストーリーで、わたしも英語学習だけでなく、仕事に対するモチベーションが上がりましたよ。

サト

わたしもインドネシアで日本語学校を運営しているので……。

ちなみに、QQ Englishはオンライン英会話スクールも運営しています。詳しくは、次の記事をご覧ください。


まとめ

この記事では、『英語の多動力』という本をご紹介しました。

本書を読むことで、次のメリットが得られます。

本書を読むメリット

  1. 英語学習を継続するコツがわかる
  2. 身の振り方を考えるヒントが得られる
  3. 英語を使って活躍中の方々のインタビューでモチベーションが上がる。

ぜひ読んでみてくださいね!

英語の勉強にオススメの書籍はほかにもいろいろあります。

次の記事にわかりやすくまとめたので、ぜひご参考に!!

海外留学で英語で学ぼう!

カナダ留学コンパス

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サト
英語びより編集長。独学でTOEIC980点をマーク(2023年9月)。インドネシアで日本語学校を運営している。>>サトについて詳しくはこちら
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