英語の文法で多くの人が詰まるのが現在完了形ではないでしょうか?
たとえば「その花が咲いた」と言いたいとき、つい過去形で「The flower bloomed.」のように言いたくなりますが、ここで使うのが「The flower has bloomed.」という表現です。
今回は英語の現在完了形について、形や意味、種類などをわかりやすく紹介します。
目次
英語の「現在完了形」について
では、現在完了形(present perfect)とはなんでしょうか?
過去形との違いをハッキリさせつつ紹介していきますね。
「現在完了形」の形
まず、現在完了形の意味・形を見てみましょう。
「現在完了形」の形は「have + 過去分詞」
現在完了形の形は「have + 過去分詞」になります。
現在完了形の形
have + 過去分詞
現在完了形の例文
文法的な意味・形を言葉で説明してもなかなかイメージしづらいので例文で紹介しましょう。
たとえば、以下の英文の「has bloomed」が過去完了形ですよ。
The flower has bloomed.
(その花が咲いたよ)
この例では三単現であるため「have」「has」に変化していますよ(下の表を参照)。
原形 | 三人称単数 | 現在分詞形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|---|---|
have | has | having | had | had |
現在完了形の意味
現在完了形の意味は、「過去に起こった出来事が現在にも関連している」になります。
次の図をご覧ください。
「The flower has bloomed.」は、「花が咲いた」という過去の出来事について言っているように見えますよね?
ところが、違うのです。
過去のことを語っているように見えながら、
実は現在のことについて語っているのが「現在完了形」です。
現在完了形だけを説明するよりも、過去形と比較したほうが理解しやすいので次項で詳しく紹介しますね。
英語の「過去形」と「現在完了形」の違い
英語の現在完了形は、日本語に訳すとややこしくなります。
なぜなら「〜した」という意味になることが多く、過去形とこんがらがるからです。
たとえば「花が咲いた」を過去形と現在完了形で書くと次のようになります。
- 過去形
- The flower bloomed.
(その花が咲いた) - 現在完了形
- The flower has bloomed.
(その花が咲いた)
※ 後述するが、実際には「その花が咲いて、今も咲いている」という意味
日本語への翻訳だと同じになりますが、まったく違います!
この2つの意味の違いを見ていきましょう。
【過去形】
過去の「ある時点」のことを伝える表現
過去形は、もちろん過去の話題を伝えるときに使う表現ですね。
先ほどの例を見てみましょう。
過去形
The flower bloomed.
(その花が咲いた)
「過去形」は「点」のイメージ
覚えておいてほしいのは、過去形はその時点だけに注目する「点」のイメージということ。
「過去」にしか言及していないため、今現在はどうなっているのかは不明です。
現在についてまったく触れられていないことが「過去形」の最大の特徴です。
ただ単に、「花が咲いた」という過去の出来事を言っているにすぎません。
具体的に「ある時点」を表す言葉があれば「過去形」
過去形は、過去の「ある時点」について伝える表現です。
そのため、「10分前」「昨日」「去年」のような「いつか?」を示す言葉といっしょに使うようにしましょう。
逆に言うと、「いつやったのか?」を示す「2 years ago(2年前)」のような表現があれば、それは必ず過去形ですよ。
先ほどの例文にも「いつの時点か?」を表す言葉を入れたほうが伝わりやすいので入れてみましょう。
「いつか?」を表す語が必要
The flower bloomed yesterday.
(その花が昨日咲いた)
ちなみに、「いつのことか?」を言わずに「The flower bloomed.(その花が咲いた)」とだけ言うと「When ?(いつ?)」と必ず聞かれますよ!
【現在完了形】
「過去」と「現在」をつなぐ
それに対して、現在完了形はどういうことを伝えるために使うのでしょうか?
「過去」と「現在」をつなぐのが現在完了形
現在完了形は「過去」と「現在(そのセリフを言った時点)」をつなぐために存在します。
次の例文をご覧ください。
The flower has bloomed.
(その花が咲いたよ)
過去形と同じように見えますが、次の図のように「咲いた」という過去の時点と現在をつないでいます。
過去形では「現在どうなっているのか?」は謎でしたが、現在完了形ではむしろ「現在咲いている」が本当に言いたいことなのです。
現在完了形とは?
「過去」と「現在(そのセリフを言った時点)」をつなぐ形
現在完了形は2つのことが一度に伝わる表現
先ほどの例文を見てみましょう。
The flower has bloomed.
(その花が咲いたよ)
実は、この短い1文だけで次の2つのことが伝わるのです。
現在完了形で伝わること
つまり現在完了形なら、「花が咲いた」ということが伝わるだけでなく、今も咲いていることも伝わります。
2つのことを1つの文で伝えられるオトクな形が現在完了形なのです。
「現在完了形」の作り方・使い方
では、具体的に英語の完了形はどうやって作るのでしょうか?
その作り方を肯定文、疑問文、否定文に分けて紹介します。
「現在完了形」の肯定文
では、あらためて現在完了形の作り方をまとめます。
現在完了の形はもれなく「have + 過去分詞」で、作り方は以下の2ステップでOKですよ。
現在完了形の作り方
- 主語の後にhaveを置く
- haveの直後に使いたい動詞を過去分詞形で置く
主語の後に「have(has)」を置く
たとえば、「もう宿題を終えちゃったぞ(宿題が終わって、今は遊べるよ)」という文を現在完了形にしてみましょう。
主語の「 I(私)」の直後に、助動詞「have」を置きます。
主語の直後に「have」
I have 〜.
もし主語が「私・あなた」以外で「単数」なら「三単現」になるため、助動詞を「havehas」に変えてくださいね。
三単現についてはこちらをどうぞ。
「have」の直後に「過去分詞形」を置く
今回の例では「宿題を終えた」と言いたいので、「finish(終える)」という動詞を使います。
「finish」を過去分詞形である「finished」にして以下のように組み立てますよ。
I have finished my homework.
(もう宿題を終えちゃったぞ)
はい。これだけでOK!
ちなみに、「finish」という動詞の活用は下の表のようになりますよ。
原形 | 三人称単数 | 現在分詞形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|---|---|
finish | finishes | finishing | finished | finished |
過去分詞形は少しめんどうですが、動詞によって形がバラバラです。
たとえば「finish」は「finished」のように「ed」を付けるだけなのですが、「go」は「gone」という形だったり、「read」はそのまま「read」だったりします(涙)。
でも一定のルール・覚え方があるので、詳しくは別ページ「英語の過去分詞とは?」をぜひ読んでみてください!
「現在完了形」の疑問文
今度は「現在完了形」の文を疑問文にしてみます。
とはいっても、単に「have」を一番前に持っていくだけです。
Have you finished your homework yet ?
(もう宿題を終わった?)
こんなふうに「もう終わった?」と聞くときは、語尾に「yet」をつけると伝わりやすいです(なくても伝わりますが)。
「現在完了形」の否定文
「現在完了形」を否定文にするときは、「have」の後ろに「not」を挿入するだけです。
I haven't finished my homework yet.
(宿題、まだ終わってない)
※「haven't」は「have not」の略です。
上の例のように、否定文でも「yet」がよく使われるので覚えておきましょう。
「yet」は疑問文では「もう」の意味、否定文では「まだ」の意味になります。
まとめ
さて、今回は英語の「現在完了形」についてまとめました。
現在完了形まとめ
現在形、過去形、未来形だけでなく完了形もわかるようになれば、英語の表現の幅もグッと広がりますよ♪