先日、娘が2歳になりました。「魔の2歳児(terrible twos)」に突入です。
話す言葉も増え、コミュニケーションがとりやすくなりましたし、自分でできることも増えて、私を楽しませてくれています。
反面、自我も出てくるので、いろいろ難しいことも出てきています。
今回は2歳児相手に私と夫がよく使う英語のフレーズ(言い回しなど)を紹介します。
目次
禁止のフレーズ
まずは親がよく使う「禁止」のフレーズからです。
No!
単純に「ダメ!」というときに使うフレーズ……というより単語ですが「No!」をよく使います。
子: (沸騰したやかんを触ろうとしている)
親: No!
言葉が短いので、すぐに言えますが、ダメなことをした直後に言わないと効果がありません。
その場面を逃してしまうと、何がダメなのがわからないので。
Don't (do) 〜!
「禁止」のフレーズでも基本的な「Don't (do)〜!」です。中学校でも習いますよね。
「〜しちゃダメ!」というときに使います。
子: (一緒に遊んでいる子供を押してしまった)
親: Don't push her (him)!(押しちゃダメ!)
担当の小児科の先生からは、やたら「No!」「Don't (do) 〜!」とばかり言わないようにという指摘もありました。
あまりに何でも「No!」と言ってしまうと、子どもは慣れてしまって、「No!」の効力がなくなってしまうのだとか。
なぜ「ダメなのか?」を伝えるのが大事
また、ただ「ダメ」と言うだけではなく、「なぜダメなのか」伝えることも大事なのだそうです。
例えば、テレビのリモコンで遊んでいれば、「Don't touch!(触っちゃダメ)」と言ってしまいがちですが、「No, this is not a toy.(ダメよ、これはおもちゃじゃないからね)」といった感じです。
この辺は、日本でも考え方は同じですね。
言い聞かせるときのフレーズ
お次は言い聞かせるときのフレーズです。
You need to (do) 〜.
「〜した方がいいよ」、「〜しなさい」と促す言い方です。
子: (一緒に遊んでいる子どもの順番を抜かそうとした)
親: You need to wait.(待ちなさいよ)
ここから3つ連続で同じような表現が続きますが、「You need to 〜」は直訳すれば「〜する必要がある」という、一番やわらかい表現です。
You should (do)〜.
「You should 〜」も「You need to 〜」と同じく、別の方法を促す言い方ですが、「〜すべき」という、少しきつめの表現です。
子: (飼っている猫を不用意に触って、引っかかれた)
親: You should let her(him) go.(猫は放っておきなさい = 放っておくべきだね)」
このあたりに来ると、私は、少しきつめに言い聞かせるときか、娘が何か痛い思いをしたときなどに使っています。
You have to (do) 〜.
「You have to 〜」も何か別の方法を促す言い方ですが、「〜しないといけない」と、かなりきつめです。
子: (自転車に乗るときに、ヘルメットをかぶりたがらない)
親: You have to put the helmet on.(ヘルメットをかぶらないといけないよ)
この表現は、かなりきついので、何かルールを守らないといけないときなど、よっぽど強く言って聞かせたいときに使いますが、実際はあまり使っていません。
さらに強い表現は「You must do〜」
さらにきつくて強制度の高い
You must (do) 〜.=(絶対)こうしなさい
……という言い回しもあります。
この表現になると、押し付け感がすごく、年齢が上の子どもなら、すごく反発しそうなくらいの強制度です。
2歳の娘に、そうきつく言ってもわからない、ということもありますが、今のところ、そこまで言わないといけないほどの事例がないというのが実際のところです。
もちろん「絶対ダメなこと」には使う必要があるので、必要であれば言うつもりですが。
Why don't you (do) 〜?
親しい間柄で、「〜したらどう?」や「〜したらいいのに」と、何かを提案するようなときには「Why don't you 〜?」を使います。
少し離れたところで、お友達が遊んでいるのが見える。
親: Why don't you play over there?(あっちで遊んだらどう?)
直訳すると「なぜ〜しないの?」ということで、私自身、怒っている表現だと勘違いしていたことを、以前記事に書きましたが、実際はそんな意味は全くありません。
「お願い」と「お礼」のフレーズ
お次は「お願い」と「お礼」のフレーズです。
Please.
「お願い」で一番単純な言い方と言えば、やはり「Please.」です。
親が使うというより、子ども側が何かしてほしい、何かをほしい(ねだる)、何か許可を得るときなどに、言うことが多いようです。
娘は、まだ2語連続で話せると良い方なので、たいていは何かしてほしいときに使います。
自分で開けられない箱や袋を開けてほしい。
子: Open, please.
もう少し成長すると……
子: Can I eat some candy?(お菓子を食べてもいい?)
親: No. Dinner will be ready very soon.(もうすぐ夕ご飯ができるから、ダメ)
子: Please!(お願い!)
のような感じになります。
「強制的な語感」もある
命令文や依頼のあと「Please」と言うこともあります。
もちろん、丁寧に、という意味もありますが、強制的に「やってくれるわよね?」という流れに持っていく語感もあります。
Put the toy away, please.(そのおもちゃを片づけて。よろしくね)
「Thank you」を最後に付けるのと似ていますね。
Can you (do) 〜?
「〜できる?」という言い回しで、いろんな場面でよく使うのが「Can you 〜?」です。
今のところ、私は娘に何か手伝ってもらいたいときに、主に使っています。
親: Can you help me?(お手伝いしてくれる?)
娘は、女の子ということもあってか、私がすることをまねしてやりたがります。
もちろんできることは少ないのですが……。
また、おもちゃを次々と出してきてしまうときは……
Can you put it back?(それを元に戻してくれる?)
と言ったりもします。
Do you need the help?
「手伝おうか?」と、お手伝いのオファーをする表現は「Do you need the help?」です。
子: (長靴を自分ではこうとしているが、うまくいかずイライラしている)
親: Do you need the help?(手伝いしようか?)
子どもには、何かしようとしていて、うまくできないときなどに言います。
最近では、娘は何かうまくできないことがあると、「ハイプ(=help)」と言います。自分でできないときは、「help」と言うと、手伝ってもらえることを、早くも理解したようです。
「察する」という文化がないためよく使われる!
以前、文化の違いから、英語圏では「お願いする」のが普通という記事を書きましたが、まさに「Can you help me?」とこの「Do you need the help?」をよく使います。
相手が子どもに限らず、おとな同士でも気軽に使い合う表現で、日々の暮らしの中で、「察する」文化の日本人には、びっくりするくらいよく使われていますよ。
Thank you! (Thank you for 〜.)
定番のお礼の表現「Thank you」です。
「for」をつけて、「……してくれてありがとう」と具体的に言うこともあります。
一緒に遊んでいる子どもが、おもちゃを貸してくれた。
子(または親): Thank you for sharing.(貸してくれてありがとう)
自分の子どもがまだ話せないときは、親がその子どもに声をかけます。
ほめるときに使うフレーズ
お次は子どもをほめるフレーズです。
Good boy/girl !
「Good boy/girl」は「いい子ね」「おりこうさんだね」という意味です。
子: (ゴミをゴミ箱に捨てた)
親: Good girl!(おりこうさんだね!)
男の子には「Good boy!」、女の子には「Good girl!」です。
実は、この言葉は、飼っている犬などにも使います。子どもだけとは限りません。
英語では「名前」そのものが飛び交うことは少ない
英語では、会話の中に名前が飛び交うことが日本語よりも少ないです。
会話の中に名前が登場しても、続けてその人のことを話すときは、性別で使い分け、「he」や「she」を使うんです。
ペットのことを話すときもそうです。オスなら「he」、メスなら「she」です。
慣れないうちは、日本人には少し違和感があるかもしれません。
Good job!!
何かをうまくできたとき、「よくできました!」「やったね!」の意味で「Good job!」を使います。
子: (積み木を上手に積み上げられた)
親: Good job!(よくできました!)
また、「〜してくれる?」とお願いしたことが、うまくできたときにも使います。
例えば、「これをお父さんに渡してくれる?」とお願いして、きちんと渡せたときなどです。
Nice try!
うまくできないときに慰めるような感じで「Nice try!」を使うことが多いです。
子: (積み木をうまく積み上げられなかった)
親: Nice try!(がんばったね!)
「がんばったね」とか「よくやってみたね」というような感じです。
Try that again!
「もう一回やってごらん」という感じの言葉は「Try that again」です。
子: (やりたいことがうまくできなかった)
親: Try that again!(もう一回やってごらん)
娘は、長靴を自分ではきたがるなど、自分でやりたがることがいくつか出てきているのですが、実際はうまくできないことが多いです。
積み木の積み上げも、うまくいかないこともあります。
自分の思うようにできないと、たいていはイライラして「キィー!!」となっているので、「まあまあ、落ち着いて」と諭したあと、「Try that again.」と言っています。
さきほどの「Nice try!」と言ってほめたあとに言うことも多いです。
It's OK.
「まあまあ、落ち着いて」「大丈夫、大丈夫」という意味で「It's OK.」と使うことが多いです。
子: (イライラして「キィー!!」となっている)
親: It's OK, it's OK.(大丈夫、大丈夫)
この表現は、この場合だけではなく、いろんな場面で使えます。
例えば、日頃、「ごめんなさい」と謝らないといけないときがちょこちょこありますよね。
わざとではなくても、買い物中にカート同士がちょっとぶつかってしまったり、歩いているときに体が当たってしまったときなど。
そんなとき、まずは「I'm sorry.」などと謝りますが、その返事として「(そのことについては)大丈夫だよ」という意味で「It's OK」と言ったりします。
「可もなく不可もなく大丈夫」という語感
よく使う表現なのですが……
過去にも記事を書きましたが、「OK」は、「(可もなく不可もなく)大丈夫」という語感です。
受け入れられ度としては「acceptable(許容範囲)」なのです。
全く問題がなければ、事柄については「It's fine」、人に対して使うときは「You are (He is, She is) fine.」と言います。
注意する場合のフレーズ
今度は注意するときのフレーズです。大怪我をしないためにも重要なフレーズですね。
Be careful.
「Be careful.」は「注意深くね」という意味から来た「気をつけて!」という意味です。
子: (水の入ったコップをもって歩いている)
親: Be careful.(気をつけてね)
私が見ているところで何かに挑戦させるときや、まだまだ自分ひとりでは失敗が多いことをさせるときにも使います。
Look (Watch) out!!
「Be careful.」と同じく「気をつけて!」の意味なのですが、こちらは「よく見ていて!」という意味から来た「気をつけて」です。
子: (前から人が歩いて来ているのに、あまり前を見ていない)
親: Look out!!
こちらも過去に記事にしましたが、「look」と「watch」は、意識して何かを見る見方をいいます。
「Be careful」とは、少し意味合いが違いますね。
Calm down (Chill out)!
子どもが、ひどくぐずったときには「Calm down」を使います。
「落ち着いて!」という意味です。
子(気に入らないことがあり、ひどくぐずっている)
親: Calm down (Chill out)!(落ち着きなさい!)
「Calm down!」は、「calm(穏やかな)」という言葉から、「平静に!」、「Chill out!」は、「chill(冷たい)」という言葉から、「冷静に!」というイメージですね。
Be good!
「Be good」は「いい子でね」という意味です。
子どもを自宅などにおいて出かけるときなどに、子どもにかける言葉です。
子どもをおいて出かけるとき
親: Be good! (いい子でね!)
アメリカでは、幼い子どもだけを家において、親が外出することは法律で禁じられています。
ですが、誰かにベビーシッターをお願いして、病院などの用事をすませたり、何かの記念日に夫婦で外出することはごく一般的です。
私も、時々義両親に娘をお願いして外出したりするのですが、そのときに娘にこの言葉をかけます。
忘れてはいけない「どうしたの?」
最後になりましたが、日本語でいう「どうしたの?」というフレーズもよく使います。使わない日はないです。
この「どうしたの?」は、いろいろな表現があるんです。過去に記事にしているので、そちらをご覧ください。
このブログの中でもよく読まれている。みなさん、「英語でどう言えばいいの?」と疑問に思うことが多いようです。
「魔の2歳児」は英語で「Terrible twos」
うわさに聞いていた「terrible twos(魔の2歳児)」という言葉。
娘は、数か月前から既に「No, no!!(イヤイヤ)」が始まっていますが、私は、このイヤイヤ期をすごく恐れていたんです。
ここさえ乗り切れば!!
と思っていたら、先輩ママから「3歳児の反抗期の方が大変だよ」と言われ
この先にはもっと大きな山が待ち受けているのか……
……とがっくり。
英語でも、「terrible twos」という「魔の2歳児」を指す言葉があるんです。
「terrible」は、「ひどい」や「恐ろしい」という意味で、
「へぇ、同じだ!」と驚いていたら、3歳児の扱いの難しさを表現した「horrible threes」という言葉もあるそうで、またまたびっくり。
ちなみに、「horrible」は、私の辞書によると、「ぞっとするほど嫌な」「ひどく不快な」という意味でした(笑)。
成長過程での難しい時期なので、世界共通だとは思いますが、それぞれ指す言葉存在するとは、びっくりです。
でも、それが終わると、また別の問題がやってくるだろうし、子育てって、いくつになっても悩みの種が尽きないんでしょうね。
まとめ
いかがでしたか?
まだまだ娘に振り回され、時間に追われる毎日で、気持ちにほとんど余裕がありませんが、先輩ママが口をそろえて言うのが、「あっという間に大きくなるよ」。
できるだけ、今のこの時間を楽しみたいと思います。
……といいながら、やっぱり今日も怒ってばかりなのでした(笑)。