日常で誰かに「連絡させる」とか「掃除をさせる」なんて状況はよくありますよね?
このように、ほかの人におこなわせるときに使う「〜させる」という語法を「使役」と呼びます。
そして、英文で「使役」を表現するときに大活躍するのが使役動詞です。
使役の訳し方・使い方・5つの種類など、今回は英語の「使役動詞」について詳しく紹介します。
目次
英語の使役動詞とは?使役動詞の意味・訳し方
はじめに、使役動詞の意味・訳し方から見ていきましょう。
英語の使役動詞とは「誰かになにかをさせる」という役割の動詞のことです。
たとえば、以下の例文の「have」が使役動詞ですよ。
I will have my brother call you later.
(あとで弟に連絡させるよ)
この場合は私( I )が「あなたに連絡する」という行為を弟(my brother)にさせていますよね?
主語が自分以外の誰か・なにかに強制・依頼・許可などをするのが使役動詞です。
訳し方は基本的に「〜させる」でOKですよ!
ちなみに使役動詞は英語で「causative verb」と言います。
ポイントは動詞の原形!使役動詞の使い方・文の作り方
訳し方がわかったところで、実際に使役動詞を使ってみましょう。
使役動詞の使い方
使役動詞の使い方には「決まった型」があります。ずばり以下の形に並べてください!
使役動詞の基本型
使役動詞+人+動詞の原形
使役動詞の後に「誰(させる相手)」を持ってきて、すぐに「動詞(どうする)」を続ければOKです。
ちなみに、使役の形は文型でいうと第五文型になりますよ。
【ポイント】相手の動作は「動詞の原形」
ただし動詞は原形を使うのがポイントですよ。以下の例だと「him」のあとの「do」はかならず原形になります。
「make him」の次にくる「do」が原形になっていますよね。
もう1つの例を見てみましょう。
I will make my sister clean her room.
(妹に部屋を掃除させるよ)
よっぽど掃除ギライな妹さんなんでしょうね(笑)。
「make my sister」の後にくる動詞「clean」は原形になっています。
もし話題が過去の場合は、使役動詞は過去形にしますが「どうする(相手にさせる行動)」のほうの動詞は原形のままです。
過去形の場合
I made my sister clean her room.
(妹に部屋を掃除させたよ)
「使役動詞の後の動詞は原形!」と覚えておきましょう。
この場合の動詞の原形は文法用語では「原形不定詞」と呼ばれています。
基本はmake・have・letの3つ!使役動詞の一覧と使い分け
訳し方と使い方がわかったところで、代表的な使役動詞を見ておきましょう。
英語の使役動詞は限られた数しか存在しません。
ずばり以下の5つだけなんですよ!
使役動詞の一覧
基本的には「make」「have」「let」の3つで、例外として「get」「help」もあるというイメージでいてください。
以下、それぞれの特徴・使い分けを紹介していきますね。
make(無理やり〜させる)
まずは使役動詞「make」から見ていきましょう。
「make」は強制・義務の意味合いの使役動詞です。
たとえば以下のようなシチュエーションで使われます。
My dad made me weed the garden as a punishment.
(罰としてパパに庭の草むしりさせられたよ)
「強いて〜させる」「〜させられる」といった無理矢理やらせるようなニュアンスになりますよ。
使役動詞の中でもっとも強制度が高いのが「make」なんです。
そのため、主語が親・先生・上司などの場合によく使われますね。
自然災害や事故などの「抗えないもの」が主語のときに使われることもあります。次の例では「earthquake(地震)」を主語にしています。
The earthquake made many buildings collapse.
(その地震は多くの建物を崩壊させた)
have(〜してもらう)
お次に紹介する使役動詞は「have」です。
使役動詞の「have」は、次の例文のように依頼・提案の意味を含んでいます。
I will have my mom make a special dinner tonight.
(今夜はママにスペシャルなごはんを作ってもらうよ!)
本人の意思に反して使われる「make」と違って、「have」は本人が納得して自分の意思でおこなうのが大きな違いです。
そのため、お店の人や職場の部下に仕事・義務として「〜してもらう」というシチュエーションでも使われますよ。
また、使役動詞「have」の場合、動詞の原形の代わりに過去分詞も置けます。たとえば以下のような場合ですね。
I will have a tooth pulled this month.
(今月中には歯を抜いてもらうよ)
この英文では「pull(引く・抜く)」という動詞が原形ではなく過去分詞形になっています。
過去分詞を使う場合は、人ではなくモノが「〜される」という受け身の関係になるのがポイントです。
ほかには「髪を切ってもらう(my hair cut)」などの状況にも使えますよ!
I had my hair cut yesterday.
(昨日、髪を切ったよ)
この場合の「cut」は過去分詞です。現在形と形が同じなので注意。
原形 | 三人称単数 | 現在分詞形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|---|---|
cut | cuts | cutting | cut | cut |
ちなみに「I cut my hair」にすると自分で髪を切ったことになります。
let(自由に〜させておく)
続いては使役動詞の「let」を見てみましょう。「let」は許可・容認の意味合いの使役動詞です。
「〜することを許す」「自由に〜させておく」というニュアンスで使われます。たとえば以下のような状況です。
My mom let me watch YouTube videos yesterday.
(ママが昨日は自由にユーチューブを見せてくれたよ)
もっとも弱い・ゆるい使役動詞が「let」ですね。
使役の強制度は弱い順に並べると「let < have < make」だとイメージしておいてください。
ちなみにビートルズの代表曲「Let it be」やアナと雪の女王のテーマ曲「Let it go」の「let」も使役動詞ですよ!
英語のお決まり表現「Let me know(お知らせください)」や「Let me see(ええと……)」の「let」も実は使役動詞です。
get(こちらが相手に〜してほしい)
ここからは、ちょっと番外編な使役動詞を紹介しますね。
まずは使役動詞の「get」です。
動詞「get」は使役動詞としても使われるのですが、その場合は後に続く動詞を原形ではなく「to不定詞」にしてください。
つまり以下の形となります。
You can get my friend to take some pictures.
(ボクの友達に写真撮ってもらえるよ)
意味合いとしては「get」は説得・お願いのニュアンスで「こちらが相手に〜してほしい」という状況で使われますよ。
また「get」は「have」と同じように過去分詞を置くこともできます。たとえば次の例文のように。
He got his computer repaired yesterday.
(彼は昨日、パソコンを直してもらったよ)
過去分詞を使う場合は、動詞の前に「to」は置かないので注意しましょう!
help(……が〜するのを助ける)
最後に紹介する使役動詞は「help」です。
「help」も「get」と同じく、使役動詞+人の後には「to不定詞」を置きます。次の例文をご覧ください。
I helped her to find her smartphone.
(彼女がスマホを探すのを手伝ったよ)
「……が〜するのを助ける」という意味合いになります。
ただ、使役動詞の「help」の場合、「to不定詞」の「to」は次のように省略もできます。
I helped her find her smartphone.
(彼女がスマホを探すのを手伝ったよ)
「help」は使役動詞というよりは「help + 人 +(to)動詞」で「……が〜するのを助ける」という表現として覚えておくといいですよ。
【暗記できたかチェック!】使役動詞×5つ
では最後に5つの使役動詞を暗記できたかをチェックしましょう。
強制・義務の使役動詞 (無理やり〜させる) | make |
---|---|
依頼・提案の使役動詞 (〜してもらう) | have |
ゆるい使役動詞 (自由に〜させておく) | let |
こちらが相手に〜してほしい | get |
……が〜するのを助ける | help |
まとめ
使役動詞は基本的には3つなので、覚えるのはそこまでむずかしくありません。
まとめると次の3つです。
使役動詞のまとめ
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