今回は、日本人が英語学習をするにあたって、邪魔をしているものについてです。
わたしは、日本人の「国民性」が邪魔をしているのでは?……と常々思っています。
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国民性が英語力の向上を邪魔している
はじめに伝えておきたいことですが、この記事では「国民性」っていう言葉を使っています。
でもわたしは、この言葉は嫌いです。
多種多様な人がいるのに、日本人を一緒くたにしているみたいで。
本当は「日本で生まれて、日本で育った人に陥りやすい傾向」って言いたいのですが、ややこしいので「国民性」って単語を使っています。すんません。
曖昧に言いたがる
まず、最初の英語の習得を邪魔にする国民性について。
それは「日本人が言うことは曖昧でわかりづらい」ということです。
「会話内容を理解してもらうことを相手に委ねすぎ」と英語圏の友達がよく言っています。
ほら、「それはちょっと……」のような「……」がつきそうな文章って多くないですか?
「それはちょっと……」では伝わらない
たとえば「それはちょっと……」という言葉では、英語圏の人には伝わりません。
英語圏の人に言わせると「ちょっといいんかい!? 悪いんかい!?」です。
文脈で理解できることがほとんどだと思うんですが、曖昧な言い方って日本では好まれますよね。
英語圏ではコミュニケーション上でイラッとさせてしまうんですね。
国際結婚でのカップルの話
他の例でいうと、友達に国際結婚のカップルがいます。
そのカップルの話ですが、家事に追われている日本人妻(私の友達)が食器を洗っていたそうです。
で、夫に手伝ってほしいなーと思いながら「家事が忙しい」と言ったそうです。
たぶんね、日本人なら「あ、皿洗いを手伝えってことだな……」という言葉の持つ裏の意味を読み取って、皿洗いを手伝ってくれると思うんですよ。
でもそのアメリカ人の夫は全く気づかず、あとで「何で手伝ってくれないの?!」とキレると、そこで初めて気づいたんだそうです。
「え?? 手伝って欲しかったの?? だったらハッキリと『手伝って』と言ってよ!」と。
もちろん、察知能力の高いアメリカ人もいるし、気づかない日本人もいるので一概に言えませんが、極端に言うと、こういう傾向があるらしいです。
なので英語で話すときはハッキリと言い過ぎぐらい言ったほうがいいですね。
意見をガンガン言わない
そしてよく言われる日本人の国民性ですが、「意見を言わない」ということ。
日本人として反論させてもらうと「だってそうなるように育てられるんだもの!」と言いたいですが(笑)。
逆に英語圏では自分の意見をガンガン言うように求められて育ちます。
英語圏だけでないですね。中国人もそうだとよく聞きます。
日本社会では意見を言うことはネガティブ
日本では、自分の意見を言うよりも、相手の曖昧な言い方から「察する」ことが美学とされているんですよね。
ガンガン意見を言うことは完全に日本の美学に反するというわけです。
もし、自分の意見ばかりを言っていると「あいつは自己主張が強い!」というネガティブな評価に繋がります。
でも英語圏では自分の意見を言うことは「良い評価」になるので、日本人の場合は「言い過ぎやろ??」と心配になるぐらい自分の意見を言ってちょうど良いでしょう。
恥ずかしがり(シャイ)
そして日本人の「シャイ」な性格。
もちろん、これは個人差が激しいと思いますが。
全然シャイじゃない日本人もゴマンといますが、よく日本人はシャイだと言われます。
英語だとシャイに?
普段はシャイじゃない人が、なぜか英語圏の人と話すときにシャイになることもあるんですね。
なぜかと言うと、英語がしゃべれないからでしょう。
「しゃべれない」と言っても日本では中学校、高校と長年の間勉強しているのでなんとなくは言えるハズなんですよね。
でも「完璧な文法で言わないと!」とか「間違うのが恥ずかしい!」という発想になっていて、結果としてシャイに見えるんだと思います。
※「日本で行われる英語の授業っていろいろ問題ですよね」にも書きました。
「カッコつけ」が多い?
英語じゃなくても日本人にシャイな人が多いかもしれませんが、それは「カッコつけな人」が多いのかなと個人的には思います。
そんな初めて会った人に自分のことをべらべら話すなんてかっこ悪い的な。
さっき出た「自分の意見をガンガン言うのは美徳に反する」も関連していますね。
非言語表現が乏しい
そして、日本人は非言語表現が乏しいこと。
表情やリアクションが乏しいので、英語圏の人にとってコミュニケーションも取りづらいのです。
ここで言う「非言語表現」というのは表情やジェスチャーのことです。
「察知文化」ゆえにジェスチャーに乏しい?
言葉の内容そのものではなく、表情やジェスチャーで表現をすることが日本人は少ないと言われています。
これは確かにそうですよね。わたしの知る限りでは、外国のどの国の人と話してても日本人よりジェスチャーや顔の表情が豊かだと感じます。
もしかすると日本人は「察知能力」が優れている(察知する文化だから)から、ジェスチャーや表情が乏しくても問題ないからかも。
英語が苦手だからこそ表情は豊かに
わたしは、日本人は英語が苦手だからこそ、こういう「非言語表現」を盛りだくさんにするほうがいいと思います。
だって「のどが渇いている」って言い方がわからなくても、舌を出して首の喉あたりを触るとかコップを持って水を飲むふりをするのようなジェスチャーをしたら伝わります。
英語圏ではコミュニケーションを取るときにいろんな非言語表現を使うのが好まれます。
なので、オーバーリアクションにしてみるのも、恥ずかしがらずにやってみるのがオススメ!
ちなみにジェスチャーなどで言葉の内容を伝えるコミュニケーションのことを、専門的には「非言語コミュニケーション(non-verbal communication: ノン・バーバル・コミュニケーション)」と言います。
聞き返さない
日本では聞き返すことが失礼だと思う人が多いです。
たぶん、すごく相手のことを思うがゆえに「もう一度言ってもらうのは相手に面倒をかけるな」と思うのでしょう。
質問=「ちゃんと聞いている」の意思表示
でも結果的に「早く聞き返していた方が迷惑にならなかった……」っていうこともありますよね?
日本人同士でも。
とにかく分からないときは聞き返した方が会話が理解できやすくなります!
さらに、質問することで、相手にも「英語が苦手なりにちゃんと聞こうとしているんだな」と伝わりますよね?
何より「Pardon?」と聞くだけでもこっちの発言になるので、全然話せなくても「相手の一方的スピーチ」から「会話」に変身しますから(笑)。
アクティブに質問することは「一歩」になる
そして、こういうことを積み重ねることが英会話に慣れていく一歩になるのです。
ただ、こちらの英語力では聞き返しても無理やな……ってこともありますよ!
実際のところ、話している相手が英語の下手な人に慣れている場合は、簡単な言葉に言い換えてくれたり、ゆっくり話してくれたりといった臨機応変な対応をしてくれます。
でも、そうじゃない場合は何度聞き直しても難しいんですよね。
そんなときは何でもかんでも「Pardon?」でもう一度言ってもらうより、こんな方法の方が効果的です。
こんな聞き返しも
そして分からないときにはわからないとちゃんと「Sorry, I don't understand.」みたいに「わからない」と伝えた方が相手にとってもいいこともあります。
「質問しろ」と書きましたが、「尋問」に聞こえるような「質問の連発」にはご注意くださいね!
まとめ
さて、今回は日本人の国民性(日本に住んでいて日本で育つと陥りやすい傾向)が英語の習得を邪魔しているかも!?という内容で書きました。
「ああーわかるわー」っていうものも、「いやオレはちゃうなー」ってものもあると思います。
そもそも日本人みんなに一致する性格なんてありえませんので、大雑把にとらえてくださいね(笑)。