誰かと話しているとき、ほとんど無意識に行っているのが「あいづち」ですよね。
あいづち があるかどうかで会話の潤滑さが断然違います。相手の反応が無いときほど、話しにくいことはありませんから。
日本語の あいづち で言えばこちらのようなものが一般的に使われていますよね。
日本語のあいづち
- はい
- ええ
- うん
- ううん
では英語ではどうでしょうか? もちろん、日本語と同じく英語でもあいづちは使われています。
今回は日本語と英語での あいづち の違いや、英語でよく使われる あいづちを紹介しますね。
日本語・英語での あいづち の違い
では、まず最初に日本語と英語での あいづち を比較して、その使われ方の違いについて紹介します。
英会話ではあいづちが少ない?
オーストラリア人(英語圏の人)の会話を注意深く見ていると、あいづち を打つ回数が少ないことに気づきます。
人によってはビックリするほどあいづちを打たないことも。
英語圏の人は「たくさんしゃべる」というイメージがあると思います。
「さぞかしたくさんあいづちを打つだろうな」と思いがちですが、思った以上に あいづち が少ないんです。
表情を最大限に
では英語では、聞いている人は何もしていないかというと、そうではありません。
むしろ積極的に話し相手とのコミュニケーションを図っています。
どうしているかといえばボディーランゲージを最大限に駆使しています。
もっとも顕著なのが表情です。
相手の話の内容に逐一、喜怒哀楽の表情をして「伝心」していることを示しますよ。
アイコンタクトを使う
会話でもうひとつのカギとなるのがアイコンタクトです。
あいづちを打たなくてもシッカリと相手の目を見つめることが「あなたの話に最大限の注意を向けていますよ」という意思表示になります。
そして相手の話にうなづいたり、納得できない内容があれば頭をかしげたり、片眉を上げたりしながら話を聞き続けるんですね。
これがあるからこそ、言語化したあいづちは日本語に比べて半分以下で済むのでしょう。
試しにアメリカの有名なトークショーホスト3人(Ellen, Oprah Winfrey, David Latterman)のトークショーを比較して見てみました。
日本に比べてあいづちが少ない代わりに、ゲストの目をグッと見つめながら話を聞いている姿勢が印象に残りました。
この姿勢はカメラからは目を背けて横顔しか映らないので「カメラ映え」しないのでしょうが、それを良し……とする文化なのでしょう。
ジェスチャーを使いまくる(特に手)
アイコンタクトだけではなく、手も「ジェスチャー」として大活躍します。
たとえばよく使われるジェスチャーはこちらです。
- 話し相手に同意を示すとき
- 手のひらを上に向けて差し出すジェスチャーをする
- なんてこったい!を表すとき
- おでこに手をあてる
- 話に興味があることを示すとき
- 上半身をグッと話し相手に近づける
- 呆れたことを示すとき
- イスの背もたれに寄り掛かってお手上げのジェスチャーをする
日本人はあいづちが多い?
オーストラリアで生活し始めて気付いたのは、日本人のあいづちの多さです。
日本人の あいづち は「あなたの話を聞いています」の意
先日、日本に一時帰国していたときに、日本の「一問一答」系のラジオ番組を久々に聞いていたんです。
英語圏に慣れてしまっている私にとって、話者が話している内容に「はい」を何度も挟むDJが、気にかかってしまいました。
ラジオやポッドキャストなどの「耳からの情報しか無い」場合は、言語キューのみが残るのであいづちをあえて多めに入れているのかもしれません。
一度、あいづち を意識してラジオを聞いてみてください。
もちろん、嫌がらせで あいづち をたくさんするわけではありません。
日本語のあいづちの場合、「あなたの話をきいていますよ」という意味であいづちを打っていますよね?
英会話で あいづち が多いと不自然に感じる
もし英語圏の人と英語で会話しているときに、日本語でするようなテンポと頻度であいづちを打ったら相手はちょっと変に思うでしょう。
別に相手が怒ったりはしませんが、何となく不自然です。
試しに、日本語でお友達と話しているときに あいづち を2倍の量にしてみてください!(笑)
「日本人は あいづち が多い」ということを意識して、英語で話すときには、話し相手の話した内容がまとまったタイミングで打つのがポイントですよ。
日常英語でよく使うあいづち
では今度は、英語でよく使われる あいづち をリストアップしました。
こちらの3つに分けて紹介していますよ。
3種類の あいづち
- 肯定の あいづち
- 驚きの あいづち
- 否定の あいづち
それぞれ使われるシーンが異なるので使用頻度はまちまちですが、1つ1つ詳しく見ていきましょう。
肯定の あいづち
まずは肯定の あいづち から紹介します。
Uh-huh | うん |
---|---|
OK | そう(だね) |
Yup | うん |
ya | うん |
Exactly | その通り! |
Spot on | その通り! |
Bingo | その通り! |
YES | その通り! |
(it) sounds good (to me) ! | いいね! |
I know, right ? | でしょ~! |
では、1つずつ例文をまじえながら見ていきましょう。
Uh-huh(うん)
日本語で「はい」を表すのは「うん」です。実際の発音は「うん」というよりは「んん」という感じですが。
この「んん」が英語だと「Uh-huh」になります。
日本語で書いたら「アーハン」みたいな発音です。
もっと軽く返事するときには口を閉じて「ンーフー」みたいに言うこともありますよ。
Did you hear about the new cafe opening down the block ?
(近所に新しいカフェがオープンする話、聞いた? )
Uh-huh.
(うん)
OK(その話の続きを聞かせて)
「その話の続きを聞かせて!」という肯定的な あいづち表現 に「OK」があります。
日本語でもよく使いますよね! 日本語だと「オッケー」という発音ですが、実際の発音は「オケィ」に近い感じです。
この あいづち の「OK」の場合、語尾を上げて「OK」と言いますよ。
So, I went to the cafe and ordered their signature pie.
(それでそのカフェに行って名物のパイを注文したんだ)
OK.
(へ~、それで? )
もっと簡略化した言い方ですと「K(ケィ)」と言います。
SNSの略語でも「OK」と打つ代わりに「K」と打ったりしますよ。
Yup(うん)
「Yes」を簡略化した言い方である「Yup(ヤップ)」もよく使われます。
これは日本語でのあいづちの「うん」に近い使われ方ですね。
これはカジュアルな言い方なので近い間柄の人に言うのに適しています。
Then the waitress brought me this pie.
(そしたらウェイトレスさんがパイを持ってきてくれたんだ)
Yup.
(うん、それで? )
Ya(うん)
「Yup」同様、「Yes」を簡略化した言い方に「Ya(ヤ)」があります。
「Yup」と「Ya」の使い分けが特にあるわけではなく、その人のクセや傾向でどちらを使うか分かれますね。
使われる頻度は両方とも同じくらいです。
Then the waitress said, "Be careful with the hot plate."
(そしたらウェイトレスさんが熱いお皿にお気をつけ下さいと言ったんだ)
Ya.
(それで? )
Exactly!(その通り!)
「Exactly」は日本語ですと「正確に」ですが、「正に我が意を得たり! 」「その通り!」と言いたいときに使います。
その他にもこちらの3つ(後述しています)が同じ感覚で使えますよ。
「その通り」の表現
- Spot on !
- YES !(強調して強く発音)
- Bingo !
I think it’s nice that nice cafes are opening up everywhere.
(すてきなカフェがたくさん新規オープンしてるのって良いね)
Exactly !
(その通り! )
Spot on !(その通り)
「Exactly」と同じ使い方の表現に「Spot on(ぴったり)」もあります。
「spot(スポット)」は「点」という意味なので、イメージ的に、その点の上(on)にピッタリ合っているニュアンスですね。
I like the cafes that has rustic cutleries.
(ひなびた感じのカトラリーを使ってるカフェが好きなんだ)
Spot on !
(その通り! )
YES !(その通り)
そして、「Yes」ですが、ここで紹介する「YES」は、力強く「イエース!!」と発音します。
そのため、ふつうの「Yes(はい)」とは違うニュアンスになるんです。
「Ya(うん)」や「Yup(うん)」とは異なり、「Exactly」と同じ使い方になりますね。
I like the cafes that has rustic feel to it.
(ひなびた感じのカフェが好きなんだ)
YES !
(その通り! )
Bingo !(その通り!)
そして「Bingo(ビンゴ)」です。
ご存じビンゴゲームで当たりが出たときに「ビンゴ! 」と叫ぶのと同じ感覚ですね。「Exactly(その通り)」と同じ使い方でOKです。
前述の「Exactly」「Spot on」「YES」は、激しく同意したいときには会話の中で何度でも使えますが、「Bingo」は1度にとどめておいて、連呼しない方がよりインパクトがあります。
I think you wanna go to the cafe now ?
(今、カフェに行きたいと思ってるでしょ? )
Bingo !
(その通り! )
ちなみに、「bingo」のように語尾に「 o 」が来る単語は「ビンゴゥ」のように発音します。
(It) Sounds good (to me) !
SNSの「いいね」ボタンと似た感覚で相手に「いいね」と伝えたいときの あいづち はどう言えばいいのでしょうか?
「Sounds good !(いいね!)」がよく使われますよ。
これは「It Sounds good to me !」の略で、直訳すると「それいい感じに聞こえるね!」ですかね。
Shall we order THE pie ?
(例のパイを注文しようか? )
Sounds good !
(いいね! )
I know, right ?(だよね〜!)
「だろ? 」「でしょ~! 」「そうだよね! 」といった場面ではこんな表現もあります。
「だよね〜!」の表現
I know, right ?
この言い方、わりと最近使われる言い方でSNSでも省略してIKR (I Know, Right ?)と書いたりします。
I just love the moist texture of this pie !
(このパイのしっとり感が最高! )
I know, right ?
(だよね~! )
驚きの あいづち
今度は「驚きの あいづち」でよく使うものを2つ紹介します。
(You’re) Kidding (me) ! | まじで! |
---|---|
Really ! | ホント! |
英語話者はオーバーアクションで驚きを表すこともしばしば。
なので、これらの あいづち を使うときには表情もオーバーアクションで(笑)。
(You're) Kidding (me) !(まじで?)
「うそ! 」「信じられない! 」「マジで? 」といった場面のあいづちとして「Kidding !」を使います。
なぜ「kid」という言葉が使われているのでしょうか? これは名詞の「kid(子ども)」とは違います。
英語の名詞には動詞になるという特性があり、ここでは「kid」で「〜に冗談を言う」という意味です。
「You're Kidding me !(あなたは私に冗談を言っている)」というフレーズが省略され、「Kidding」だけになったわけですね。
I heard that the cafe is opening another store down the road from here.
(例のカフェ、ここのすぐ近くに新しい店舗を出すらしいよ)
You're kidding !
(まじで? )
上の例のように「You're kidding」と言う人も多いです。
Really !(ホントに?)
そして、おなじみの「Really」という言葉ですが、これも あいづち として使えます。
相手の言うことを信じつつも、驚きと共に真偽のほどが不明なときに使います。
ただ、「本当? 」と疑問で聞くときとは声調(ピッチ)が違いますよ。
- 本当に?(疑問)
- Really ?
- そうなんだ! / 本当だよ!
- Really !
日本語の「ほんとう」という言葉も全く同じような使い方がありますよね。
日本語の「本当」の2種類
- ほんとう〜!?(ウソじゃないの?)
- へー、ホントに!(そうなんだね!)
The new cafe is gonna offer discounts to nearby residents.
(新しいカフェは近隣に住んでる人に割引サービスするってさ)
Really ?
(ホントに? )
Really !
(ホントさ! )
否定の あいづち
さて、最後に紹介するのは「否定の あいづち」です。
こういうものがありますよ。
Uh-uh | ううん |
---|---|
No | ううん |
Not really | う~ん、あんまり |
ジェスチャーとしては、頭をかしげたりまゆをひそめたりしながら使うのが効果的です。
Uh-uh(んーん)
日本語で「はい」を表すのは「うん」。いいえを表すのは「ううん」と似通っていますね。
英語だと同意は前述した「Uh-huh」で、否定の場合は「Uh-uh」です。
日本語で書いたら「アッア」といった発音ですね。
口を閉じて「ンッンー」みたいに言うこともできます。
Do you still wanna keep on working ?
(まだ続けて作業をしていたい? )
Uh-uh.
(んーん)
No(そりゃないでしょ!)
あいづちとしての「No」もあります。
こちらは「いいえ」という意味合いよりも「そりゃないでしょ」「ダメでしょ」といったニュアンスで使われることが多いです。
ちなみに、カジュアルな会話では「no」の意味で「nope」を使いますが、あいづちとしては使われません。注意しましょう。
The cafe ran out of the pies !
(カフェのパイ、売り切れだった)
No !(そりゃないよ~)
落胆ぶりを強調したいときは「No」を伸ばして「ノォ〜〜〜〜〜〜!」のように言います。
落胆ぶりを強調
The cafe closed down !
(カフェ、店じまいしちゃったよ! )
Nooooooooooooo !
(そんな~! )
Not really(ん〜あんまり)
話し相手に同意できないときや自分が気乗りしない場合のあいまいな返事をしたいときには「Not really」を使います。
日本でいう「ん~微妙」というときには「meh(メ)」も使いますよ。
Do you wanna go to a different cafe ?
(他のカフェに行く? )
Not really...
(ん~あんまり……)
同じ意味で使われる「オーストラリア独特の表現」としては「Yeah, nah」というものもありますよ。
「あいづち」を学ぶならドラマや映画から!
さて、あいづちに関しては「間」のとり方と打つタイミングが日本語と英語で違うので、生の英会話を参考にするのが習得への最短距離でしょう。
アメリカのテレビドラマや映画は一番身近なあいづちのお手本。これらを活用しない手はありません!
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