英語で、「英語を勉強するのは難しい」と言いたいとき、どういうふうに言いますか?
「English is...」のように言いたくなりますが、実は主語になるのは「it」で、「It is difficult to study English.」と言います。
これは、なぜなのでしょうか? 今回は、英語の「形式主語」について、形・訳し方や代表的な4つのパターンなどをわかりやすく紹介しますね。
目次
英語の形式主語とは?
はじめに、形式主語とは何かをハッキリさせましょう。
形式主語を使った文章に出てくるのは、「it」や「to」など、かんたんな英単語ばかりなのでご安心を!
形式主語の形
まずは形式主語の「形」をわかりやすく紹介します。
形式主語とは、英語の文の構造を理解するための考え方の1つです。
たとえば以下の英文の「it」が形式主語ですよ。
It is difficult to play the piano.
(ピアノを弾くのって難しいね)
この例の「it」は、見せかけだけの「It」であり、意味はありません。
上の図のように、形だけ、形式だけ……という理由で入れている主語(it)のことを形式主語と呼びます。
形式主語の意味・訳し方
形式主語の意味、そして訳し方について紹介していきます。
通常では、「it」は「それ」と訳されますよね?
「it」=「それ」の例
It is my pen.
(それは私のペンです)
ところが、形式主語の「it」の場合は、「それ」とは訳しません。
「形式主語」の「It」は訳せない
もう一度、先ほどの例文を見てみましょう。
It is difficult to play the piano.
(ピアノを弾くのって難しいね)
「It 〜 to ……」の形のときは「to ……は〜だ」という和訳になります。
繰り返しになりますが、「it」そのものに意味はなく、「ここに主語が来るよ〜」ということをいったん示すためのただの「記号」としての役割なんです。
「『形式』として置くぐらいなら、そもそも置かなければいいのでは?」と思いそうですよね?
でも、英語の文法では、必ず主語(S)が必要であるため、とりあえず入れる「It」が文頭に必須なのです。
「to」以降が「意味上の主語」になる
そして、あとに続く「to ……」の部分(不定詞)がその文の「意味上の主語」になっています。
少し図がややこしいので、シンプルにしてみましょう。
こちらのように、「It」は「to play the piano」のことです。
そのため、「it」を使わずに「To play the piano is difficult」と言っても何も間違いではありません。
なぜ「形式主語」を使うの?
なぜ、わざわざ「形式主語」を使うのでしょうか?
英語には文の最初に長い主語が来ることを好まないという特徴があるからです。
このことを指して「英語は頭でっかちを嫌う」とよく表現しますよ。
そのため、とりあえず形式的に「it」を置いておいて、すぐに「どうする」や「何だ」を言ってしまい、主語が何なのかは、あとでゆっくり説明するというわけなんです。
仮主語・真主語との違いは?
形式主語とは何かがわかったところで、仮主語・真主語についてもお話ししておきますね。
英語の教科書や文法のテキストで「仮主語」という言葉を見かけることがありますが、形式主語と意味はまったく同じ言葉です。
それに対して「真主語」は先ほど説明した「意味上の主語」のことを言います。
つまり以下のようになりますね。
仮主語・真主語とは
どの用語を使って覚えてくれても大丈夫ですよ。
「とりあえず『it』を置いて、主語の中身は後でゆっくり言う形」というイメージがあればOKです!
英語で形式主語を使う代表的な4つの構文を紹介
形式主語の基本がわかったところで、お次は代表的なパターンを見ていきましょう。
形式主語の「it」を使う文の形を「形式主語構文」と呼ぶのですが、意味上の主語の部分には以下の4つの表現がよく使われます。
ちょっと特殊な形を除けば、この4つのパターンで形式主語構文はほとんどだと言えます。
それぞれ紹介していきますね!
不定詞(to〜)
まずは不定詞、つまり「to + 動詞」を使ったパターンです。
この記事の最初のほうで紹介した「It is difficult to play the piano.」がまさにこの形になります。
不定詞を使った形式主語構文の場合は、途中で「for〜」を入れることによって「誰々が」を追加することもできます。
たとえば「あなたが(you)」というニュアンスを入れたいならば以下のようになりますよ。
It is difficult for you to play the piano.
(あんたがピアノを弾くのは難しい)
この「for〜」を入れる形もよく使われます。
「it……for 人 to〜」で「人が……するのは〜だ」と覚えておくといいですよ!
たとえば「あなたが英語を勉強するのは大切だ」ならば「It's important for you to study English.」ですね。
that節
お次は「that節」を使ったパターンです。
接続詞の「that」を使って、不定詞とほぼ同じような意味にすることができます。
たとえば以下のような形ですね。
I stayed up all night playing video games.
(朝までゲームしちゃった)
It is natural that you are tired.
(あんたが疲れているのも当然だな)
この場合の「It is〜that……」が形式主語構文です。
「to」のあとにすぐに動詞を置く不定詞と違い、「that」のあとには「主語(S)」と「動詞(V)」のセットが必要になりますよ。
that節を使った有名なフレーズを以下に紹介しておきますね。
that節を使った例
日常会話では「It is」よりも省略形の「It's」のほうがよく使われますよ!
that節についてはこちらで詳しく紹介しています。
疑問詞節
続いては疑問詞節のパターンを見てみましょう。
疑問詞、つまり「who(誰)」「why(なぜ)」「when(いつ)」などを意味上の主語に使うこともできます(参考:疑問詞とは?)。
たとえば以下のような形です。
I'm sooooo sleepy...
(超〜ねむい……)
It is doubtful whether you will get up early tomorrow.
(あんたが明日、早起きするかどうかは怪しいもんだ)
この場合は形容詞の「doubtful(疑わしい)」と、疑問詞の「whether(〜かどうか)」を使って「〜かどうかは疑わしい」という形になっています。
ちなみに形式主語「it」の後には「be動詞」以外を使うことも可能です。
たとえば「It doesn't matter when you call.(いつ電話してくれても大丈夫だよ)」のように一般動詞を使う表現もありますよ。
動名詞
ラストは動名詞のパターンです。
意味上の主語のところに動名詞(〜ing)をポンッと置くこともできるんですよ。
たとえば以下のような具合です。
It's no use finding me.
(ボクを探してもムダだよ)
これは「It is no use 〜ing(〜してもどうしようもない)」という意味の形式主語構文です。
有名なことわざ「覆水盆に返らず(It's no use crying over spilt milk.)」もこの形です。
でも、不定詞・that節・疑問詞節に比べると動名詞のパターンはかなり少ないですよ。
ちなみに「It is」の部分は「There is」に置き換え、「There is no use 〜ing」にすることもできますよ!
まとめ
さて、今回は、「形式主語」というものについて紹介しました。
まとめ
とりあえず、英語の文章は頭でっかちを嫌うということを覚えておくといいですよ。
ちなみに、英語の勉強をしている人にオススメの勉強法があります。
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