英語の「candy」って「キャンディ(飴)」だけじゃないという話

タカコ

執筆者

WEBライター。2013年にアメリカに渡る。現在はアメリカ人の夫と子ども2人でテキサスに在住。

今回は、英語「candy」についてです。

日本語でも親しまれているカタカナ語の「キャンディ」ですが、実は英語と日本語ではかなりの違いがあるというお話をします!

日本語で「キャンディ」というと?

日本語でキャンディと言うと何を指すでしょうか?

一般的には「飴」ですよね。昔、鳥山明氏の『Dr. スランプ アラレちゃん』というアニメがありましたが、その主人公のアラレちゃんの好物は、ぐるぐる巻きの棒付きの飴「ペロペロキャンディ」でした。

アラレちゃんを見て育ったせいか、普段は「飴」という言葉を使って、「キャンディ」と口にすることはあまりなかったように思います。

でも、私の頭の中では完全に「キャンディ = 飴」でした。

アメリカでの「candy」って?

少し時期は違いますが、ハロウィンが近くなると、お店では小袋入りのお菓子の入った大袋のお菓子が売り出されます。

ほかにも、クリスマスや、バレンタインデー、イースターなど、年間通して何度も大袋のお菓子が売られているのを目にします。

でもやはり、ハロウィンの時が一番多く、種類も多いと思います。近所の子どもたちが「trick or treat」でお菓子をもらいにやってくるので、自分の家に子どもがいなくても、買う人も多いのでしょう。

アメリカに来て初めてのハロウィンがやってくるという頃、買い物に行った際、夫が……

I want to get some candy.
(candyがほしいな)

……と言うので、「そうか、飴を買うんだな」と思って見ていたら、チョコレートなどが入った大袋のお菓子をつかんで来ました。

え? それ、チョコレートですけど??

アメリカの「candy」はもっと広範囲

よく見たら、ラムネのようなものも混じっている中に、たしかに飴もある……。まさか、これ?

この少しの飴がほしいためにこの大袋?? と一瞬思ったのですが、そんなはずあるまい(笑)!

とすぐに思い直し、よくよく調べると、「candy」は、主にアメリカで甘いお菓子全般的に使うようです。

何だか変な感じがしますが、アメリカでは「キットカット」も「candy」です。イギリスの方では、「sweets」といいます。

出典:Amazon「ネスレ キットカット ミニ ボーナスパック Nestle KitKat mini 876g」

「candy」に含まれないものは……

義両親に聞いてみると、たしかに、砂糖やナッツ、フルーツを使った甘いお菓子のことを「candy」というそうですが、粉を使ったものは含まれないそうです。

なので、同じ甘いお菓子でもこういうものはキャンディに当てはまりません。

キャンディではないお菓子

  • ドーナツ
  • クッキー
  • カップケーキ
  • ケーキ
出典:Amazon「ナビスコ チップスアホイS2パック (10枚×2P)×5個」

じゃあ、飴は英語で何ていう?

さらに、義両親に「日本語で、キャンディというと、ロリポップ(lollipop)のようなものを指すんだけど、そういうのは英語で何というの?」と聞いてみると……

hard candy」と呼ぶんだとか!!

出典: Amazon「オリジナルグルメ ロリポップ キャンディー 60本入り (14フレーバー)」

ちなみに、ペロペロキャンディは、大きくても「lollipop」だそう。大きさに関係なく、棒付きの飴のことは「lollipop」というそうです。

紙に包まれた飴はなんて言うの?

「じゃあ、これは?」と、義母に紙に包まれた飴の写真を見せると、「うーん……」と少し考え始め……

出典:Amazon「サクマ製菓 いちごみるく 1kg」

「中身がやわらかいと、ソフトキャンディだし、かたいとハードキャンディだし……中がわからないとね……(ぶつぶつ)」と。

「区別のポイントはそこ!?(笑)」とつっこみたくなりました。

整理すると、どうやら、飴 = hard candyではなく、かたいと「hard candy」、やわらかいと「soft candy」。

この「candy」も「飴」の「candy」ではなく、お菓子の意味の「candy」。見た目ではなく、かたさによって区別するということですね。

「lollipop」はかたいので「hard candy(=かたいお菓子)に分類されるということのようです。おもしろい(笑)。

「candy」は「数えられる名詞」? 「数えられない名詞」??

英語の名詞には「数えられる名詞」と「数えられない名詞」があります。

多くの名詞は「数えられる名詞」で、数が1つだと単数形、2つ以上だと複数形になります。一方、「数えられない名詞」は、1つ、2つと数えられなくて、単数形のまま使います。

日本語にはない概念なので、日本人にはなかなか感覚が理解できません。

この「candy」、「お菓子」という意味で使う時は、「数えられない名詞」です。複数形ではなく、単数形のまま使います。

2 boxes of candy(2箱のお菓子)
Here is some candy(ここにお菓子があります。)

「candy」が複数形になるとき

でも、やっかいなことに、「candy」が複数形になる時もあります。

器にいくつもお菓子が入っているとします。この時点では「数えられない名詞」なので、「candy」です。ここまではイイですね。

で、誰かにすすめる時は「Have some candies!」というようです。

実はこれ、義母も私に説明しながらこんがらがっていました。どうやら「1つと言わず、2つでも3つでも、いくつでもどうぞ」という感覚らしいんです。

その時のお菓子は数えられるので、複数形になるんだとか!「お菓子を2つもらったよ」という時も、そのお菓子は数えられるので「I got 2 candies」ですね。

考えれば考えるほど、わからなくなります。う~ん。頭を英語の感覚にするのは難しいですね……。

まとめ

さて、今回は「candy」についてまとめましたが、いかがでしたか?

日本語の「キャンディ」とはかなり違う上に、英語だと単数形じゃなくてはダメなときと、複数形で言うのが普通のときがありました。

こういうのは頭で考えるより慣れですかね。私はお菓子が大好きなのでたぶんすぐに慣れると思いますが(笑)。

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タカコ
アメリカ人の夫との結婚を機に渡米。現在は二児の母として英語に囲まれた環境の中で生活。日本語教育に携わっていたため言語への視点が鋭く、元・英会話教師の夫とのやりとりから生まれる記事が秀逸。
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