日本語でも「大丈夫」という意味で「OK(オッケー)」と言いますよね。
もはや英語が元だということを忘れるほど浸透している「OK」。
非常に便利な言葉ですが、なんでもかんでも「OK」と答えるのは危険だということについてお話しします。
目次
世界中で通用する「OK」
日本語で「オーケー」は、「オッケー」と言ったりもしますが、英語・日本語にかかわらず、世界中で通用する言葉です。
英語での表記はいろいろあって……
オーケーの英語表記
などです。
日本語だと、「オーケー」は、どんなときに使いますか?
たとえば、「これ、洗っておいてくれる?」「オッケー!」といった感じでしょうか。
「了解!」とか「いいよ」いう意味で使うのが一般的かなと思います。
日本語よりも幅広く使う英語の「OK」
英語ではもっと幅広く使います。
もちろん「了解!」の意味でも使うのですが、「大丈夫(な)」と形容詞的に使うことも多いように思います。
たとえば「大丈夫?」と聞きたいときには次のように言います。
Are you OK ?
(大丈夫?)
また「○○しても大丈夫(いい)?」というときは次のように言います。
Is that OK (if) ○○?
(○○しても大丈夫?)
この文は便利なので、私はよく使いますよ。また、「それでかまわないよ」というときは次のように言います。
I'm OK with that.
(それでかまわないよ)
アメリカ人の夫に言われてわかったことなのですが、「OK」は、「大丈夫」という意味合いなので、時と場合によっては、「まあまあ(悪くない)」とか「そこそこ(悪くない)」という、許容範囲的な感じなのだそうです。
それこそ、パーフェクトじゃないけど
「まぁ……うん、大丈夫、我慢できる」
というような感じです。
「so-so」は使わない
余談ですが、昔、英語の授業で「How are you?」などの答えとして、「まあまあ」というときは、「so-so」と言えばいいと習ったように思います。
この「so-so」は、実際あまり耳にしません。
ネイティブの人が聞くと、かなり違和感があるようです。
日本で知り合ったイギリス人も言っていたのですが、「まあまあ(悪くない)」というよりも、「まあまあ(よくない)」という語感です。
私は、「まあまあ(悪くない)」に当てはまるのは「OK」だと思っています。
「so-so」と「OK」
「まあまあ(悪くない)」の意味で「so-so」と使うと、言われた相手はすごく心配するので、話がかみ合わなくなる可能性大です。
「How are you ?」の返事に対する「まあまあ」は?
そもそも「How are you ?」のような挨拶のような軽い問いかけには、あまりマイナスなことは言わず、「great」や「good」、「fine」などを使って答えます。
英会話教室でも、この会話から始まると思うのですが、要注意です。
「まあまあ」という気分のときは、次のように言うことをおすすめします。
I’m OK.
(まあまあ)
アメリカでは、買い物をするときも、よく店員さんから「How are you ?」と問いかけられます。
決まり文句のような感じでもあるので、「Good. How are you ?」のように、「I’m good」の「I’m」を省略したりして、パッパッパッとリズムよく答えます。
それ以外のときや、近しい人と話すときに、気分が落ちているなら、「So-so」ではなく「Not so good」や「Not very good」と言います。
すると、「何があったの?」という会話につながります。
「I'm OK」の語感って?
「Are you OK?」と聞かれて、全く問題がなければ、「I'm fine」と言ったりします。
まぁ、特に可もなく不可もなく「大丈夫」なら、そのまま「I'm OK」と答えるわけです。
英語では、知っている人に会ったときや家族と連絡を取るときに、「How are you?」と、日常的に「調子はどう?」「元気?」という意味で聞くのは有名ですよね?
そのときに「I'm OK」と言ってばかりいると、「Just OK?(OKなだけ?)」と思われます。
「この人、いつも調子がよくないんだな」と。調子がいいとか元気だとかを示す、「OK」のランクが低いということですね。
日本語の「オーケー」のイメージを考えると、もっと高いように思いませんか? 「うん、問題なく調子がいいよ」というときにも使ってしまいそうなので、注意が必要です。
繰り返しますが、「I'm OK」は「(可もなく不可もなく)大丈夫です」という語感で、「全く問題ないよ」というときは「OK」という言葉ではなく、「fine」を使います。
何でも「OK」ばかりで答えていると……
あと、誘われたときに「OK」で返事をするのも注意が必要です。
たとえば友達からランチのお誘いを受けたとします。
これをもし「OK」だけや「I'm OK with that(まぁ、いいよ、大丈夫)」だけで答えてしまうと、「ほんとにランチに行きたいのかな?」と思われるんです。
Let's go for lunch !
(ランチ行こう!)
OK.
(まあ、いいよ)
(ほんとに行きたいのかな?)
喜んでいる気持ちを言葉で表そう!
「了解!」の意味の「OK」はいいんです。
なので、「OK」の後に言葉を付け足すと、「楽しみ!」とか「いいね!」という気持ちが伝わります。
そんな気持ちを表す言葉として、「Sounds ○○」が便利です。「It sounds ○○」が短くなった形で、直訳すると、「○○のように聞こえる」ということなのですが、「○○な感じ」といえばいいでしょうか。
例
それから、前述した「問題のない」という「fine」を使った「That's fine with me」や「I'm fine with that」も使えます。
「一緒に」という意味のこもった……
例
……なんかも混ぜると、簡単な英語ですが、喜んでいる気持ちが伝わりますよ!
自分から「○○はどうかな?」と提案するときは「How about ○○?」と言えばいいです。
そうすることで、完全に受け身ではなくなりますし、相手に乗り気なのが伝わってさらにいいですね。
やっぱりせっかく誘ってくれたんですから、自分も乗り気なら、その気持ちは伝えたいですよね。
特に、面と向かっての会話なら、表情などで少し伝わるかもしれませんが、メールだと入力する言葉がすべてなので、うまく伝わりません。うまく伝えられないと、相手の気持ちも上がりません。
それってすごく残念なことだと思いませんか?
まとめ
「了解!」の意味から派生したのか、日本語ではかなりプラスのイメージのある「オーケー」ですが、英語では、形容詞の役割としての「OK」は、「大丈夫」というレベルでした。
最後は、誘ってもらってうれしいときや、何かを一緒にしたいときは、「OK」と言うだけでは不十分(その気持ちはうまく伝わらない)ということ書きました。
私もうまく伝えられなくて、何度残念な思いをしてきたことか……。難しい英語でなくても、一言あるのとないのとで、相手に与える印象が全然違います。ぜひ参考にしてみてくださいね。