子どもにはちゃんと英語が話せるようになってほしいけど、学校教育に任せてて大丈夫かな……。
……という悩みを抱えていませんか。
この記事では、そんな悩みをかかえている親御さんにオススメの書籍『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』をご紹介します。
目次
著者の斉藤淳 氏について
では、本書『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』の著者である斉藤淳(さいとうじゅん)氏を紹介します。
斉藤氏は、「J PREP」という英語塾の設立者であり、代表者でもいらっしゃいます。
第二言語習得の研究結果などをもとにしたメソッドを取り入れて、海外の一流大学にも合格者を多数出しているとか。
「第二言語習得」については、あとでご説明しますね。
塾の雰囲気はどうかと言うと、編集者による「あとがき」に、次の通り書いてありました(太字はサトによる)。
企画の参考として、キッズクラスを見学させていただいたときのこと。ネイティブの先生が質問をすると、教室にいる6〜7歳の子どもたち12人が全員、目を輝かせながら元気に手をあげています。おまけに受け答えは、カタコトの単語ではなく立派なセンテンスです。通いはじめて1年足らずの子どもたちなのだと聞いて、なおさら驚きました。
斉藤淳 著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(2017年 ダイヤモンド社)より引用しました
斉藤淳氏の塾で学んだ子どもが、1年足らずで英語の受け答えがフルセンテンスでできる!?
これ、すごくないですか?
そんな子どもたちが体験しているメソッドを、本書で紹介してくれているわけです。
『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』の特徴
では、具体的に本書の特徴をお伝えしていきますね。
次の3点です。
本書の特徴
- 第二言語習得の研究結果に基づいた英語学習法が分かる
- 年齢に応じた家庭での学習法が分かる
- 学習をサポートする教材が分かる
1点ずつ、見ていきましょう。
第二言語習得の研究結果に基づいた英語学習法が分かる
まず、冒頭でも少し触れましたが、第二言語習得の研究結果に基づいた英語学習法が分かる点。
第二言語習得というのは、人間が第二言語(外国語など)をどのように習得するかを研究している分野です(参考: 第二言語習得とは?)。
誰にでも効果がある学習方法を研究しているとも言えます。
以下、「第二言語習得」を略して「SLA」としますね。「Second Language Acquisition」の略です。
SLAについて、本書では、例えば次のようなことが書かれています(太字はサトによる)。
SLAに基づいた学習を継続しさえすれば、たとえ非ネイティブであっても、英語は(というか、どんな言語も)ほぼ確実にマスターできます。
斉藤淳 著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(2017年 ダイヤモンド社)より引用しました
誰でも英語がマスターできるの?!
……と驚かれたかもしれませんが、誰にでも効果のある学習方法で学習するわけですから、当然と言えば当然ですね。
SLAでは、どんなことが言われているのでしょうか。
例えば、外国語をマスターするには、だいたい分かるレベルのものを大量に聞いたり読んだりすること(インプット)が大切だと言われています。
本書では、インプットはもちろん、その他のSLAの知見も取り入れて、家庭での学習方法も具体的に提示されているんです。しかも、年齢別に。
次項で詳しくご説明しますね。
年齢に応じた家庭での学習活動が分かる
本書の特徴、2点目は年齢に応じた家庭での学習活動が分かる点です。
なぜ年齢別なのでしょうか。
本書には、次の説明があります(太字はサトによる)。
英語には年齢ごとに適切な学習法があります。 これはSLA(第二言語習得) の研究でも最大公約数的にわかっていることであり、(後略)。
斉藤淳 著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(2017年 ダイヤモンド社)より引用しました
やはり、SLAが根拠になっているんですね。
本書ではお子さんの年齢に基づき、次の8段階に分けています。
年齢別の段階
- 3-4歳
- 4-5歳
- 5-6歳
- 6-8歳
- 8-10歳
- 10-12歳
- 12-15歳
- 15-18歳
しかも、家庭でも学習できる方法をいろいろ提案されているんですよ。
「『家庭で』ということは、親であるわたしが教えないといけないの?」と思われたかもしれませんが、ご安心ください。
斉藤氏は、次の通りおっしゃっています(太字はサトによる)。
本書のメソッドは、読者のみなさんの英語力を問いません。
斉藤淳 著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(2017年 ダイヤモンド社)より引用しました
親御さんに時間さえあれば、無理なく取り入れられる方法ばかりです。
学習活動の例を、それぞれの段階でひとつずつご紹介しますね。
全部は書ききれないので、詳しくはぜひ本書をご覧ください!
段階 | 活動例 |
---|---|
3-4歳 | 絵本の読み聞かせをする |
4-5歳 | フォニックスを学ぶ |
5-6歳 | 文字を学ぶ |
6-8歳 | 本を読む習慣をつける |
8-10歳 | YouTubeを活用する |
10-12歳 | 文法を学ぶ |
12-15歳 | シャドーイングをする |
15-18歳 | アカデミックなコンテンツに触れる |
もちろん活動例だけでなく、具体的な方法も書いてありますので、ご安心を。
それにしても、学校教育とは全く違った順番ですよね。
3-4歳で絵本の読み聞かせから入って、文法を学ぶのは10歳になってから。
「文法学び始めるの、遅くない……?」と思いそうですが、実は次のような理由があるのです(太字はサトによる)。
大人の脳に近づいてくるこの時期、子どもの論理的な思考力はグンと伸びます。(中略)
外国語習得について言えば、このあたりから母語による学習が効果を発揮します。逆に言えば、 10 歳くらいまでは「日本語による理解」は不要だということです。
斉藤淳 著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(2017年 ダイヤモンド社)より引用しました
さらに、ここでもSLAが根拠になっています(太字はサトによる)。
SLAの研究でも、学習者がある程度の年齢を過ぎているなら、音声のインプット/アウトプットだけでなく、 母語も用いたロジカルな理解を組み合わせたほうが、学習効率が高まることがわかってい ます。
斉藤淳 著『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』(2017年 ダイヤモンド社)より引用しました
言い換えると、日本語で考える力がついてから、文法を学習したほうが効率が上がるということですね。
それまでは、感覚的に英語を身につけていきましょう、ということです。
そのほか、「なぜ3歳からなのか」や「18歳でアメリカの大学の教科書が読めるのか」など、いろいろ気になると思います。
詳しいことは、ぜひ本書をご参照ください。元が取れるのはもちろん、お釣りが返ってくるのは間違いありません!
学習をサポートする教材が分かる
特徴の3点目は、学習をサポートする教材も分かる点です。
「教材」と言っても本だけでなく、サイトやDVDまでカバーしてくれています。
その数、なんと合計70点以上です。ここでは何点かご紹介しますね。
段階 | 活動 | 教材 |
---|---|---|
3-4歳 | 絵本の読み聞かせをする | 『The Very Hungry Caterpillar』(本) |
5-6歳 | 文字を学ぶ | Sesame Street(YouTube) |
10-12歳 | 文法を学ぶ | 『Grammar [Third Edition]』(本) |
12-15歳 | シャドーイングをする | 『大学入試 英語長文ハイパートレーニング レベル1[超基礎編]』(本) |
英語で書かれた本から、受験対策本まで、使えるものはすべて使っている印象です!
家庭での学習が難しい場合は……
本書では学習法や教材について、かなり詳しい情報が揃っているので、家庭でも取り入れやすいことは間違いありません。
ただ、やはり親御さんのサポートが必要な部分もあります。
時間的にサポートが難しい場合などは、英語塾に通うのもひとつの手です。
本書では、英語塾を選ぶポイントも7つ紹介されていますので、ぜひご参考になさってみてください。
その他に教えてくれること
本書は、SLAに基づいた年齢別の学習方法や教材が分かる本です。
その他に、次のようなことも教えてくれるんですよ。
その他
- 語学学習で、語学力以外に鍛えられる力とは?
- 子どもが正しく学ぶために、親が捨てるべき考え方とは?
- 他教科が苦手でも、英語は「大逆転」の可能性がある理由とは?
- 海外の一流大学に入るのに必要な3つのこととは?
気になるなら、ぜひ手に取ってみてくださいね。
まとめ
この記事では、『ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語』という本をご紹介しました。
本書は、SLAに基づいた年齢別の学習方法や教材が分かる良書です。
「お子さんに本物の英語力をプレゼントできる本」とも言えますね。
この本のメソッドを取り入れて、お子さんが本物の英語力を身につけられたら、この本を買ったとしてもお釣りは十分すぎるぐらい返ってきます。
ぜひ、手に取ってみてくださいね!
英語の勉強にオススメの書籍はほかにもいろいろあります。
次の記事にわかりやすくまとめたので、ぜひご参考に!!