主格の関係代名詞とはどういうものでしょうか?
たとえば「あなたの友人であるその女の子」のように言うときに使えるのが主格の関係代名詞なんですよ。
今回は特徴・作り方・見分け方など、英語の関係代名詞の主格についてわかりやすく紹介しますね。
目次
英語の関係代名詞の主格とは?
まず、関係代名詞とは「who」や「which」などを関係詞として使って「〜のような〇〇〇」のようにちょっと長めの表現で名詞を修飾できる技です。
ここでは、関係代名詞の「主格」の意味・特徴をハッキリさせましょう。
関係代名詞にある3つの「格」とは?
関係代名詞には以下の3つの「格」があり、その中のひとつが主格です。
関係代名詞の3つの格
主格はその名前のとおり「関係代名詞が主語の代わりとして機能する形」です。
……と文法的に言われても、まだちょっとイメージしづらいので、次項では例文で紹介します。
「主格」の関係代名詞の特徴は?
以下の例文にある「who」が主格の関係代名詞です。
I know the boy who is a famous YouTuber.
(有名なユーチューバーであるその男の子を知っているよ)
この英文の「who」以下は「He is a famous YouTuber(彼は有名なユーチューバーです)」という文が元になっていると考えてください。
元の文
I know the boy. He is a famous YouTuber.
(その男の子を知っているよ。彼は有名なユーチューバー)
つまり、この文の主語は「He(彼)」ですよね?
その主語である「He」の部分の代わりとして「who」が置かれたのが、先ほどの関係代名詞の文になるんです。
もう一度見てみましょう。
I know the boy he who is a famous YouTuber.
(有名なユーチューバーであるその男の子を知っているよ)
これが「関係代名詞が主語の代わりとして機能している」という意味なんですよ。
ざっくりと「説明したい言葉が主語になる場合の関係代名詞」と思ってもOKです!
なお「who」以下の部分は関係詞節と言います。
主格の関係代名詞の作り方
主格の関係代名詞の意味・特徴がわかったところで、実際に自分で作ってみましょう。
2つの文を思い浮かべる
主格の関係代名詞を使いたい場合は、まず「説明したい言葉が入っている文」と「その言葉の説明文」の2つを思い浮かべてください。
たとえば「有名なユーチューバーであるその男の子を知っているよ」と言いたいなら、以下の2つです。
【日本語】2つの文の例
- 私はその男の子を知っている
- 彼はユーチューバーである
これを英語にすると次のとおりです。
【英語】2つの文の例
- I know the boy.
- He is a famous YouTuber.
2つ目の文の「彼」という代名詞は「his」や「him」ではなく主格の「he」を使いますよ。
2文目の「主語」を「who」に代えてくっ付ける
さぁ、では関係代名詞で2つの文を1つにくっ付けていきますよ。
2つ目の文の「彼(he)」は、1つ目の文の「その男の子(the boy)」のことですよね?
そこで「he」を関係代名詞「who」に代えて「the boy」の直後にくっ付けてください。
そうすると以下のような1文になります。
I know the boy who is a famous YouTuber.
(有名なユーチューバーであるその男の子を知っているよ)
ばっちり1つの文になりましたね!
これが主格の関係代名詞を使った英文の作り方です。
【注意】主格の関係代名詞の種類
今回は関係代名詞として「who」を使いましたが、それは説明したい言葉が「人」だからです。
主格の関係代名詞には「who」「which」「that」の3つがあり、どれを使うかは「どんな種類の言葉を説明するのか?」によって決まります。
関係代名詞では説明される言葉のことを先行詞と呼び、先行詞の種類によって以下のように使い分けますよ。
条件 | 関係代名詞 |
---|---|
先行詞が人 | who |
先行詞が物事 | which |
特定の場合 | that |
基本的には先行詞が人なら「who」を、人以外なら「which」を使うと覚えておけばOKです。
先行詞が「人とモノ」の場合や、「all」「only」などの強い修飾語とくっ付いている場合は「that」の利用が好まれます。
たとえば、先行詞が「the girl and the cat(その女の子とネコ)」ならば関係代名詞には「that」を使うという具合ですね。
I saw the girl and the cat that were playing in the park together.
(公園で一緒に遊んでいるその女の子と猫を見たよ)
単数形の「that」のあとにくる「were」に違和感を感じるかもですが、この「that」の役割は「this」や「those」のような指示語ではないので問題ないです。
主格の関係代名詞の見分け方
今度は主格の関係代名詞の見分け方について紹介していきましょう。
英語の関係代名詞には主格・目的格・所有格の3つがあります。
その中から主格の関係代名詞を見つけたい場合は、以下の2つのポイントをチェックしてください。
主格の関係代名詞の見分け方
関係代名詞の直後に動詞から始まっている(主語がない)
まず覚えておいてほしいのは「関係代名詞の直後に主語がなくて動詞から始まっている」という場合です。
主格の場合は、関係代名詞の直後にいきなり動詞で始められるのが特徴なんですよ。
たとえば、以下の3つの例文で、目的格・所有格と比べてみてください。
- 主格
I know the boy who is a famous YouTuber.
- 目的格
I know the boy whom you saw yesterday.
- 所有格
I know the house whose roof is red.
主格は関係代名詞の直後にbe動詞の「is」が続いています。
それに対して、目的格・所有格では「you」や「roof」といった代名詞や名詞が来ていますよね?
このように関係代名詞の直後に動詞で始まっているならば、100%主格です。
【参考】関係代名詞に「who」が使われている
あとは関係代名詞に「who」が使われているというのも1つの目安になります。
関係代名詞としてどの単語を使えるかは、主格・目的格・所有格のそれぞれで以下のようになっているんです。
関係代名詞の「格」 | 単語 |
---|---|
主格 | who・which・that |
目的格 | whom・(who)・which・that |
所有格 | whose |
原則として「who」は主格でしか使わないので、「who」なら主格だと考えることも可能です。
でも実際は、目的格で「who」を使っても間違いではありませんし、むしろ会話ではほぼ「who」を使うくらいです。
目的格では先行詞が人の場合は原則として「whom」を使うことになっています。
そのため、この見分け方はあくまでも参考程度にとどめておいてください。
基本的には「関係代名詞の直後に主語がなくて動詞から始まっている」ならば主格だと判断するのが確実ですよ。
もし助動詞を使っている場合は「助動詞+動詞」で始まります!
主格の関係代名詞の省略について
見分け方もわかったところで、あとは主格の関係代名詞の省略について触れておきますね。
主格の関係代名詞は省略できるのでしょうか? これについては以下のように覚えておいてください。
主格の関係代名詞の省略について
原則として主格の関係代名詞の省略はできない。
ただし例外的にできる場合もあり。
そう、基本的には省略不可なんです!
たとえば「I know the girl who is your friend(あなたの友人であるその女の子を知っているよ)」の「who」を省略できません。
あなたの友人であるその女の子を知っているよ
- I know the girl is your friend.
- I know the girl who is your friend.
ただし、関係代名詞が関係詞節の中で補語になっているときや「There is〜」や「Here is〜」に続くときなど、省略できる場合もいくつかあります。
主格の関係代名詞の省略はこちらにまとめているので、ぜひご覧ください。
まとめ
最後に主格の関係代名詞についてまとめます。
主格の関係代名詞まとめ