「bite」と「chew」の記事で、日ごろ使っている日本語の言葉と、元になっている英語の言葉の2つがつながって、その2つの言葉を関連づけておぼえられたことを書きました。
今回もその例の1つです。こういうおぼえ方ができると、頭の中がすっきりして、気持ちがいいし、印象に残るので忘れません。
おもちゃ箱を「ダンプ」した?
私には、もうすぐ1歳の娘がいます。その娘が、最近、自分のおもちゃ箱をひっくり返すことに凝っています。
大きさも手頃なため、しょっちゅうガシャーンとひっくり返しています。小児科の先生の話だと、この時期の子どもの典型的な行動のようです。
先日も、お決まりの「ガシャーン」をした時、たまたま来ていた義母が……
義母の言葉
Oh! She dumped the toys out of the box…… (あらー、箱からおもちゃをひっくり返したよ!)
……と。
dump?
ん、ダンプ?? そこで思いついたのが、ダンプカー。
ダンプカーは「dump」する車
調べると、英語では「a dump truck」といいます。私は、もちろんダンプカー(※和製英語です)という言葉もどんな車かも知っていましたが、英語の「dump」とはつながっていませんでした。
勢いよく物を落とす(おろす)、「dump」の意味を考えると、そう名前がつくのもわかりますね。荷台を傾けて、積んだ荷物をザザーとおろすのですから。
英語学習者用の辞書(OXFORD wordpower)によると、「dump」は……
1: to get rid of something that you do not want
2: to put something down quickly or in a careless way
……と2つの訳が出ていました。ダンプカーの「dump」は、2の用法ですね。
それから、この言葉、実は人に対しても使えます。
恋人をふる
それが3つめに書かれていました。
3: (informal) to get rid of somebody especially a boyfriend or girlfriend
……と。
「informal」とあるので、改まった用法ではないということですが。
例
She dumped him. (彼女は彼を振った)
「振った」と解釈しましたが、実際は「ぽいっと捨てた」という語感です。
ただ振ったのではなく、かなり印象が悪いですね……。
私は、この用法は映画の中で聞いたことがありました。日本語の字幕も「彼女に捨てられた」だったような気がします。
でも、「dump」の意味を踏まえて理解したわけではなく、「あぁ、捨てるってそういう言い方をするんだな」ぐらいにしか思っていませんでした。
「いらないものを捨てる」、「(何かを)早く、または配慮のない方法で下ろす」という2つの「dump」の意味を考えると、ボーイフレンドやガールフレンドを「(ひどい方法で/無責任に)捨てる」というイメージができると思います。
でも、人に対して使えますが、実際使う状況には陥りたくはないですね。
まとめ
私は、学校に通っているわけではないので、言葉はほとんどテレビや会話から習得しています。
発話は形に残りませんし、会話は流れていきます。その時にさらっと理解しても、しばらくすると忘れてしまうことが多いです。
ですが、何かきっかけがあるとおぼえやすいものです。すべてがすべて、こういうおぼえ方はできませんが、忘れないおぼえ方ができた時は、気持ちがいいですし、なんだかとても賢くなったような気がします(笑)。
※「ダンプカー」は和製英語ですが、「dump」という言葉に注目して例に挙げました。