英語の命令文と言えば「〜しろ!」という、まさに「命令」というイメージですよね?
でも、実際には「〜してもらえますか?」や「〜するといいよ」のような意味にも使われるんですよ!
今回は英語の命令形を使った命令文の作り方からいろいろな命令文について分かりやすく紹介しますね。
目次
英語の命令文について
まずは英語の命令文の形や意味から見てみましょう。
英語で命令文は「Imperative sentence」と言いますよ!
英語の「命令文」とは?
英語の命令文とは、動詞を命令形にした以下のような文のことです。
Be quiet !
(静かにしなさい!)
誰かに「〜しろ! / 〜しなさい!」と命令するから「命令文」ですね。そのまんまです(笑)
文末はびっくりマーク「!(exclamation mark)」だと強く伝える感じで、ピリオド「.(period)」だと柔らかく伝える感じになります。
文末のマークの違い
具体的な命令文の作り方は次の章で紹介しています。
命令形を使った文の意味
命令形を使った文の意味は「〜しなさい!」という命令だけではありません。
それに加えて、以下のように助言・要求・警告などのニュアンスもありますよ。
助言(Advice)
誰かに対して「助言」をする場合にも命令形を使います。
Have a nice day !
(よい1日を)
You too.
(キミもね)
もちろん、「良い一日にしろ」という強制的な意味合いは一切ありませんよ。
要求(Requests)
だれかへの「命令」ではなく「要求」としても命令形はよく使われます。
Pass me the salt.
(塩取って)
Sure.
(はいよ)
これも形としては「命令文」ですが、強制力のない「要求」です。
ちなみに「can」を使って「Can you pass me the salt ?(塩取ってくれる?)」のほうが丁寧です。
警告(Warnings)
そして「警告」の意味として使われる命令形の文もあります。
Look out !(気をつけて!)
Ouch !
(痛っ!)
警告をするときは、急を要するシチュエーションも多いですよね。たとえば、一緒にいる人が頭をぶつけそうになったときなど。
長い文を言っている場合ではありません。命令文は短いのでそういった警告で非常によく使われますよ。
抑揚でニュアンスが変わってくる
命令文の意味合いは、抑揚で大きく意味が変わってきます。
たとえば、子どもに「Come here(こっちにおいで)」と言うときに、2つの言い方をしてみました。
優しく「おいで♪」と言っているバージョンと、キツく「来なさい」と言っているバージョンです。
こんなふうに、抑揚でまったく違う意味になるので、気をつけてくださいね。
命令文の作り方
では、実際に命令文を作ってみましょう。
……と言っても、作り方はめちゃくちゃかんたんです。
命令形を使った肯定文
まずは命令形を使った肯定文から紹介します。
文を命令文にするには2つのルールが存在します。
主語を省略する
英文を命令文にするには、まずはこちらのルールを覚えておきましょう。
命令文の作り方(ルールその1)
主語を省略する
例えば「あなたは窓を開ける(You open the window.)」という文があるとしますね。
これを命令文にするなら主語の「you」を省略して以下のようにするだけでOKです。
主語を省略すると命令形
You open the window.
(もちろん文頭は、小文字「 o 」大文字「 O 」にする必要があります)
Open the window.
(窓を開けて)
OK.
(はいよ)
文末を「 ! 」にするか「 . 」にするかは口調の強さで変えましょう。
命令文は意味的に「自分から見た相手」に伝えるので、省略される主語は必ず「あなた(you)」になりますよ!
ちなみに文法的には第1文型から第5文型までどの文型でも命令文にできます(参考:5文型とは?)。
動詞を原形にする
そして、もう1つのルールが動詞を原形にすることです。
命令文の作り方(ルールその2)
文頭に来た動詞を「原形」にする
原形というのは、動詞の「そのまんまの形」です。
先ほどの例文に出てきた「open(開ける)」も原形ですよね。「opened(開けた)」のような過去形になると意味がわからなくなります。
文頭の動詞は原形に
- Opened the window.(?窓を開けたしろ?)
- Open the window.(窓を開けろ)
この「動詞を原形にする」というルールですが、普通の動詞(一般動詞)は「open」のように分かりやすいですが、問題は「be動詞」の場合。
たとえば、「You are quiet.(君は静かだ)」という文章で「You」を取ると「Are quiet.」になりますよね?
でも命令文にする場合は、この「are」が原形である「be」に変化する必要があります。
be動詞の命令形
You are quiet.(君は静かだ)
You are quiet.
are Be quiet.(静かにしろ)
Be quiet !
(静かに!)
Sorry.
(ごめん)
「be動詞」の原形は「be」であるということを覚えておいてくださいね。
命令形を使った否定文
今度は命令形を使った否定文を紹介していきますね。
命令文を否定にするには以下のようにすれば大丈夫ですよ。
否定の命令文の作り方
命令形の文頭に「Don't」を付ける
例えば「窓を閉めて(Close the window.)」という命令文があったとしますね。
否定にするには以下のように「Don't」を付けるだけで完成です!
Don't close the window !
(窓を閉めないで!)
What ?! Don't be selfish !
(何?! ワガママばっか言わないで!)
be動詞の場合も、「be」の前に「Don't」を持ってくるだけですよ。
「三単現の場合は?」と思われるかもしれませんが、命令文で省略されている主語は必ず「you」です。
なぜなら、命令できるのは目の前の相手だけだからです。もしテレパシーで遠く離れた人の脳に直接命令できたとしても、相手は「you(あなた)」のはずですよね?
なので、三単現の「s」が付く否定の「Doesn't」になることはないんですよ。
また命令は、現在やこれからの動作に対してしか絶対に使えないので過去形の「Didn't」が付くこともありません。
「〜するな / 〜してはダメ」と言いたいときは助動詞「must」を使って「must not〜」で表現しても似たような意味になりますよ。
【例】You must not close the window.(窓を閉めてはいけない)
丁寧な命令文
否定に続いては丁寧なニュアンスの命令文です。
「〜してください」という感じにするには、以下のルールに従えばOKですよ。
丁寧な命令文の作り方
文頭か文末に「please」を付ける
例えば「Come in.」だと「入れ / 入りなさい」という意味です。
でもお願いするときに使う「please」を付ければ……
Please come in.
(どうぞお入りください)
Yeah, come in, please.
(そうですよ、どうぞ入ってください)
あっという間に丁寧な表現になります!
ただし、使い方によっては「please+命令形」でもかなり失礼になるので注意が必要です。
ここでも「言い方」や「抑揚」が重要になってきます。
子どもに対して優しく命令する
あと、この「命令」という性質上、どうしても子どもに対してよく使われます。
でも、あまりにも命令ばかりだとキツく見えますよね。そこで語尾に「now」を付けると、優しいニュアンスになります。
Wash your hands now.
(手を洗ってね)
もちろん、抑揚も優しく言ってくださいね。言い方も重要です。
ちなみに、こちらの書籍『ヘンリーおじさんの英語で子育てができる本』に書かれています。よい本ですよ。
【応用】そのほかの命令文
命令文の基本がわかったところで、ちょっと応用的な内容も見てみましょう。
「and」「or」という単語や付加疑問文という表現を使った命令文を紹介しますね。
命令文+「, and」
まずは「and」を使った命令文です。
「and」を接続詞として使うとこのようになります。
Run away, and you'll survive.
(逃げなさい、そうすれば生き延びられるだろう)
まず命令文を言い切って、その後にカンマ( , )で区切ってから、さらに言いたいことを「and」に続けてみてください。
「〜しなさい、そうすれば……」という意味になりますよ。
命令文+「, and」の意味
〜をしなさい、そうすれば……
命令文+「, or」
「and」の次は「or」を使った命令文です。
こちらも、「and」と同じで、まず命令文を言い切って、その後にカンマ( , )で区切ってからさらに言いたいことを続けます。
Hurry up, or you will miss the last train !
(急げ〜!じゃないと終電を逃すぞ!)
「〜しなさい、さもないと……」という意味になりますよ。
命令文+「, or」の意味
〜をしなさい、さもないと……
「命令文+and・or」の表現は「if」を使って同じような意味に表すことも可能です。
「If」を使うと「If you don't hurry, you will miss the last train.(急がなければ、終電を逃すよ)」のようになります。
文法用語では、このときの「if」は仮定法ではなく「if節」や「時や条件の副詞節」と呼ばれます。マニアックですね(笑)
付加疑問文を使った命令文
あとは付加疑問文の命令文にも触れておきますね。
まずは以下の例文からご覧ください。
Open the window, will you ?
(窓を開けてもらえるかな?)
Sure.
(もちろん!)
このように命令文の後にカンマで区切って「will you?」を付けると「〜してね」「〜してもらえるかな」というソフトな表現にすることができます。
肯定の命令文(〜しろ!)のときは文末に「will you」か「won't you」を、否定の命令文(〜するな!)のときは「will you」を付けることが可能です。(「will」は過去形の「would」にしてもOK)
肯定文の場合 | Open the window, will you ? Open the window, won't you ? (窓を開けてもらえるかな?) |
---|---|
否定文の場合 | Don't pen the window, will you ? (窓を開けないでもらえるかな?) |
つまり……肯定だろうが否定だろうが「will youを付ければオッケー!」と覚えておくのが楽ちんです(笑)
ちなみにこの「命令文+付加疑問文」のコンボは特定の相手に問いかける状況で使うので、言われたほうは何かしら答える必要があります。
イエス・ノーでそれぞれ以下のような答え方で大丈夫ですよ!
命令文+付加疑問への返事
- はい ……「OK」「Sure」など
- いいえ ……「I'm sorry」など
まとめ
では、最後にもう一度、命令文についてまとめます。
まとめ
日本語だと「命令」という単語を使うのできつそうに見えますが、日常ではよく使われています。
前述しましたが、命令文を使うときには「言い方」も大切なのでその点には気をつけてくださいね。
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