文の中で「関係詞節ってどれ?」と言われると、ちょっと見分けるのが難しいですよね。
でも、かんたんに言えば「who」や「which」で説明しているところです。
今回は、時制の一致などにも触れつつ「英語の関係詞節」をわかりやすく紹介します。
関係代名詞の意味や見分け方をぜひ知っておきましょう!
目次
英語の関係詞節について
はじめに、関係詞節とは何かをハッキリさせますね。
英語の関係詞節とは?
まず、英語の「節」とは「主語と動詞を含み、1つの品詞の役割をする言葉のかたまり」です(参考:英語の句と節について)。
そのため、英語の関係詞節とは以下の意味になりますよ。
英語の関係詞節とは?
「関係詞」によって作られる言葉のかたまり
それによって他の言葉を修飾することができる。
見た目としてはざっくり言えば「関係詞で作る文っぽいやつ」と思えばOKです。
関係詞とは「who」「which」などの関係代名詞や「when」「where」などの関係副詞のことを指します。
関係詞節の形
関係詞節の形はどのようになるのでしょうか?
たとえば、以下の例文の「who speaks English very well」の部分が関係詞節です。
I know the girl who speaks English very well.
(英語をとても上手に話すその女の子を知っているよ)
関係詞「who」を置いて、そこから文っぽいものを続けて作るかたまりを「関係詞節」と呼びます。
関係詞節の役割
では関係詞節の役割を見てみましょう。役割はズバリ、「修飾」です。
次の図解のように、関係詞節「who speaks English very well」が「the girl」を修飾する形になっています。
「『the girl』を修飾している」とは、名詞の「the girl」の部分に「who speaks English〜」を追加して、その女の子がどういう子なのかをさらに詳しく説明しているという意味です。
日本語だと「英語をとても上手に話す女の子」というふうになっていますよね?
これが関係詞節の役割です。
こんな具合に、関係詞節とは「関係詞で作る言葉のかたまりで、役割は他の言葉の修飾」と覚えておけばばっちりです!
ちなみに関係詞節を英語では「relative clauses」と言います。
関係詞節は形容詞節なの?
関係詞節の意味・役割がわかったところで、形容詞節との関係について見てみましょう。
結論から言うと、関係詞節は形容詞節の役目を持っています。
関係詞節は「名詞」を修飾する
もう1度、関係詞節の入った例文を見てみましょう(以下の「who speaks english very well」の部分が関係詞節)。
I know the girl who speaks english very well.
(英語をとても上手に話すその女の子を知っているよ)
「who speaks english very well(英語をとても上手に話す)」の部分が「the girl(その女の子)」、つまり名詞を修飾していますよね?
つまり、関係詞節は名詞を修飾していると言えます。
名詞・形容詞・副詞の3つの品詞がどういう品詞を修飾できるのかをまとめると以下のとおり。
名詞・形容詞・副詞の修飾について
- 名詞 …… 修飾できない
- 形容詞 …… 名詞を修飾
- 副詞 …… 名詞以外を修飾
そう、3つの中で名詞を修飾する品詞は形容詞なんです。そのため、関係詞節は形容詞節の1つだと言えます。
「関係詞節は形容詞の役割をする節」と思って何の問題ありません。
実用的にはもっと噛み砕いて「関係詞節は名詞を説明できるやつ」くらいに思ってもOKです。
【参考】3つの「節」について
参考として、名詞節・形容詞節・副詞節の3系統の「節」についても紹介します。
それぞれの意味・役割は以下のようになっていますよ。
関係詞節における時制の一致
続いて関係詞節における時制の一致について紹介しましょう。
時制の一致とはざっくりと「2つの節が文中にある場合、それらの過去・現在・未来の関係を合わせる」ことだと思ってください。
結論から言えば、時制の一致は関係詞節においても起こります。
たとえば、以下の英文があったとしますね。
I have a friend who lives in Tokyo.
(東京に住んでいる友達がいるんだ)
ここでは「友達がいる」の意味のところの「have a friend」の動詞「have」は現在形になっています。
これを過去形にすると、日本語では「東京に住んでいる友達がいた」になりますよね?
英語だと時制を一致させ、以下のようになるんです。
I had a friend who lived in Tokyo.
(東京に住んでいる友達がいたんだ)
文のメインの動詞である「have」が過去形の「had」になると、連動して関係詞節「who lived in Tokyo」の部分の動詞「live」も過去形の「lived」になりました。
このように関係詞節を使った文においても時制の一致は起こると覚えておいてください。
時制の一致についてはこちらもどうぞ。
カンマが前にある関係詞節について
あとはカンマ( , )が前にある関係詞節についても触れておきますね。
以下のように、関係詞の直前が単語ではなくカンマである場合もあるんですよ。
She has two brothers, who are YouTubers.
(彼女は兄弟が2人いて、彼らはユーチューバーなんだ)
関係詞節「who are YouTubers」の直前がカンマになっていますよね?
この場合は「and」で2つの文をつなぐ感じで「〜であって、そして〜」のように訳してください。
この使い方は関係詞の非制限用法と呼ばれていますよ。
もしこの例文をカンマなしでつなぐと、次のように微妙に意味が変わります。
She has two brothers who are YouTubers.
(彼女にはユーチューバーである兄弟が2人いる)
この例文のようになると、この2人以外にも兄弟がいる可能性が出てきます。
カンマなしの使い方は制限用法と言います。