西洋ではセントパトリックスデーという日があります。
日本ではあまり関係ないのかと思いきや、ネットで調べてみると、全国各地でちょこちょこパレードが行われているんですね。
今回は、日本でも身近になりつつある、セントパトリックスデーについて紹介します。
目次
セントパトリックスデーはいつ?
セントパトリックスデー(St Patrick's Day: 聖パトリックの祝日)は3月17日です。
母の日や父の日のように、その年によって違うものではなく、毎年固定です。
この日は祝日ではありますが、学校や銀行などがお休みになるわけではありません。
セントパトリックスデーはどんな日?
セントパトリックスデーは、こんな日です。
アイルランドにキリスト教を広めた聖人聖パトリックの命日。3月17日。カトリックにおける祭日であり、アイルランド共和国の祝祭日。
聖パトリックの祝日 - Wikipedia
アメリカも、アイルランドからの移民が多いからでしょう。この日は、ちょっとしたお祭り気分になります。
アイルランドのダブリンでは、5日間も政府主体のお祭りが盛大に催されるようですね。
こんなふうに世界各地でグリーンのライトアップがされたりするようですね。
Happy St. Patrick's Day!
— Empire State Building (@EmpireStateBldg) March 17, 2024
📷: msilverpictures/IG pic.twitter.com/95albEOXd6
うわさには聞きましたが、町の中心地で大規模なパレードがあり、大盛り上がりなのだそうです。
まぁ、もともとお酒を飲むことが好きな人が多い国なので、だいたいどんな風になるのかは想像ができます。
If you're going to be celebrating st patricks day give us a retweet!!!
— Irish Slang (@irishslang) March 15, 2017
#StPatricksDay https://t.co/oQf3gMTody pic.twitter.com/0kqfqtKiue
もうパブでは「しっちゃかめっちゃか」でしょう(笑)。
緑色のものを身につける
この日は、緑のものを身につけることになっています。
ちょっと買い物に行ったお店でも緑色のものを身につけた人をよく見かけます。
身につけていないとつねられる、そんなちょっとした「お遊び」です。
緑色のものはなんでもいいんです。
大型スーパーなどに行くと、セントパトリックスデーというロゴの入ったものや、シャムロック(三つ葉のクローバー)模様のTシャツなどを売っています。
もちろん緑色が使われていますよー。
そんな気合いの入ったものでなくても、緑色のスカーフだったり、帽子だったり、靴下とか、目立つのが嫌ならリボンとか、ちょっとしたものでいいそうです。
アメリカの人は、そういう行事ごとにはがっつり楽しむ気質があるので、日本だと、そんなTシャツはあまり売れそうにありませんが、アメリカだと普通にたくさんいらっしゃいます(笑)。
クリスマスのセーターも、いかにダサいものを着るかの競争をしたりしますが、イベントごとはとことん楽しむのが大事なんですね。
なぜ緑のものを身に着けるの?
さて、どうして緑色のものを身につけるのでしょう? 夫に聞いてみました。
どうしてセントパトリックスデーには緑色のものを身につけるの?
それは、アイルランドが「エメラルドの島(Emerald Isle)」と言われるくらい緑色で、緑色がシンボルっていうこともあるけど……
「エメラルドの島」! それは聞いたことがあるよ。私もアイルランド=緑色だからかなって思った!!
それもあるけど、もしかしたら、聖パトリックとシャムロックの関係がすごく深いから、そのシャムロックの緑色から来ているのかもしれない。
たしかに、アイルランドでは、シャムロック模様のものもとても多かったことを思い出しました。
ただよく生えているからなのかな……ぐらいにして思っていませんでしたが、調べてみると、アイルランドの国花だそうです。
アイルランドの国営航空会社エアリンガスも、機体は緑色でシャムロック模様。
当時のおみやげも、シャムロックか、ギネス(キャラクターがかわいい)か、レプラコーン(靴職人の妖精)のものが定番だったような気がします。
キリスト教の布教とシャムロックに関係が?
夫の話によると、聖パトリックは、シャムロックを使い、アイルランドでキリスト教を広めたそうです。
シャムロックは、三つ葉のクローバー。
彼が広めたキリスト教はカトリックだったのですが、その考え方に聖霊三位一体というものがあり……
あまり宗教のことは書くつもりはないのですが(私も詳しくありませんし)、夫の長い話をかいつまんで解釈すると……。
キリスト教は3つの聖霊で成り立っているそうです。
キリスト教の3つの聖霊
- Father (God)
- Son (Jesus=イエス・キリスト)
- Holy Ghost (キリストを通して人間に働きかける神の霊)
ところが、当時、そう言ってもなかなか信じる人がいなかったそうで、聖パトリックがシャムロックを見せて次のような教えをして、人々から受け入れられてきたのだとか。
聖パトリックの教え
ほら、このシャムロックは、3つの葉で1つの葉っぱができているでしょう? それと同じで、キリスト教も3つの聖霊が集まって成り立っているのですよ。
そんなわけで、聖パトリックとシャムロックはとても関係が深く、聖パトリックを描いたステンドクラスや絵には、たいていシャムロックも描かれているそうです。
コーンビーフを食べる
さて、この日は、「Corned beef(コーンビーフ)」を食べます。
コーンビーフといっても、日本人だと、つい塩辛い、ほぐしたような牛肉の缶詰を想像してしまいますが、牛肉のかたまりをキャベツなどの野菜と煮込んだものです。
このお肉は、塩辛い調味液にスパイスと一緒に漬けこんだものなので、たぶん缶詰のコーンビーフともつながるのかなと思います。「塩漬け」ということで。
私も、アメリカに来てから、既に調味液で味の付いたお肉で何度か作りましたが、調理時間が短かく、お肉が固かったりしました。
お肉がやわらかくなるように、スロークッカーで長時間煮たり、圧力鍋で調理したりするそうです。
実は、今年、夫が「お肉の漬け込みからやってみる!!」と、はりきって作っているのです。
もう1週間ほど冷蔵庫に眠っています。さて、どんな味になるやら……。
追記: 夫の作ったコーンビーフの味は?!
さて、夫が作ったコーンビーフですが、お肉の塩が抜け切れていませんでした(泣)。
塩抜きの加減が難しいです。生のお肉ですから、味見が簡単にできませんし。
夫が言うには、ちゃんと塩漬けできるか不安で、多めに塩を入れたそうです。
バクテリアの発生が気になるので、気持ちはわかるのですが、おかげでレシピよりも塩分の高い塩漬けになっていたんですね。
まずいわけではないんです。スパイスもいい感じで効いているし。
ただ、塩辛い……。
残念ながら厚切りで食べられなかったので、お肉を小さく刻むとおいしく食べられました。
夫は、すでに「来年はより良いものを作りたい!!」と今から意気込んでいますが、今日お鍋いっぱいに作ったコーンビーフを数日かけて食べることが先なんですけどね……。
まとめ
さて、今回は日本ではあまり馴染みのない「セントパトリックスデー」について紹介しましたが、楽しさが伝わるとうれしいです。
実は、私は過去にダブリンに半年いたことがあるのですが、この時期ではなかったので、お祭りを見ることはできませんでした。残念。
3月17日には何か緑色のものを身につけたり、アイルランド料理のコーンビーフに挑戦してはどうでしょう?
アイリッシュパブに行ったりして雰囲気を楽しむのもいいですね。