「ミート」という言葉を聞くと、どんな英単語を思い出しますか?
「meet(会う)」と「meat(肉)」の2つがありますよね。この2つは英語でも発音が全く同じです。
発音が同じだけど、意味がぜんぜん違うものを同音異義語と呼びますが、今回は英語の同音異義語を集めてみました。
目次
英語の同音異義語
たとえば「ミート」という言葉。ちょっと書き出してみると……
「ミート」の付く言葉
- ミートボール(meat ball)
- ミートソース(meat sauce)
- ミートアップ(meet up)
……ん??
「meat(肉)」と「meet(会う)」がありますよね。実はこの2つ、英語でも全く発音が同じなのに、意味が全く違うという「同音異義語」です。
例えば日本語の「かく」という発音だとこんな同音異義語があります。
「かく」の同音異義語
- 書く
- 描く
- 各
- 核
- 角(将棋)
これらは音が同じでも、違った単語なので、すなわち同音異義語です。
同音異義語は、書いてある単語を見れば違いは明らかなのですが、会話に出てくるときは文脈で判断する以外ないので注意が必要です。
今回は、英語の同音異義語の中でも日本語でカタカナ言葉として使われる頻度の高いものをリストアップしました。
フラワー
まずは「フラワー」です。
「フラワー(花)」とまったく同じ発音に「小麦粉」を表す「flour」もあります。
フラワー
- Flower ー 花
- Flour ー 小麦粉
「flour」の語源を調べてみると、「花」を意味する古いフランス語「flour」から来ています。
When you go shopping, could you buy me some flours ?
(買い物に行くならフラワー [ 小麦粉 ] を買って来て。)
What kind of flowers ? Roses or lilies ?
(どんなフラワー [ 花 ] ? バラ、それともユリ?)
No, I need flours for cooking !
(いや、料理用のフラワー [ 小麦粉 ] だよっ!)
ちなみにオーストラリアに来て気付いたのですが、こちらの小麦粉は薄力粉(flour)しかなく、グルテンの多い強力粉はスーパーで売っていません。
ヒール
「ヒール」という言葉を聞くとなにを思い浮かべますか?
現在ではこの2つの意味で使われていますよね。
ヒール
- heel ー かかと
- heal ー 治癒する
日本語では「ハイヒール」のことも略して「ヒール」と呼んだりしますよね。
英語で「ハイヒール」は「high heels」というふうに複数形の「 s 」が付きます。
「ハサミ(scissors)」や「くつ(shoes)」と同様、通常は複数形で使わます。
I grazed my heel playing soccer.
(サッカーをしててかかとに擦り傷できた)
It might take a while to heal up.
(治るまで時間がかかるかもね)
アイ
そして、「アイ」です。これはどちらも超有名ですよね。
アイ
- eye ー 目
- I ー 私
I got something in my eye !
(目に何か入った!)
Wash it out with water !
(水で洗い流して!)
日本でもiPhoneやiPadは人気ですが、この「 i 」は、実は「私」の意味での「 i 」ではないことをご存じでした?
「internet(インターネット)」、そして「individual(個人)」「instruct(教える)」「inform(情報を提供する)」「inspire(ひらめきを与える)」など色々な意味を込められた「 i 」なのでした!
アイドル
「アイドル」と聞けば、日本だと芸能人を思い浮かべますよね。
実は英語には同じ発音でもうひとつの単語があるんです。
アイドル
- idol ー アイドル、偶像
- idle ー 仕事をしていない、怠惰な
車のエンジンをギアに伝えることなく作動(空回り)させる「アイドリング」は、「idle」から来ています。
よくコンビニの駐車場に「アイドリングストップ」の表示がありますね。
Don't sit there idle. Help me wash dishes !
(そこでぼ〜っと座ってないで、皿洗い手伝って!
No, I'm busy watching this Japanese idol show on TV.
(いや、TVのアイドルショー観てるの)
何を隠そう、私はアイドルといえば『なんてったってアイドル』を連想してしまう世代でございます。
ホール
そして「ホール」という言葉。
ホール
whole ー 全体の、全部の
hole ー 穴
ゴルフの「18ホール」は「hole(穴)」、ホールケーキは「whole(全部の、丸ごと)」です。同じ「ホール」でも使われる意味合いが全く違います。
The prairie dog have dug so many holes, AGAIN !
(ま~た プレーリードッグちゃんがあちこちに穴堀っちゃった!)
The whole place is full of holes.
(そこら中、穴だらけだね)
ちなみに、「ダンスホール」などの「ホール」は「hall(大広間)」で、英語では発音が違いますのでご注意ください。
キー
「キー」と言えば日本語でも「鍵」の意味で流通していますが、英語には同じ発音でもう1つ別の単語があります。
キー
Key ー カギ
Quay ー ふ頭(客船の乗降や貨物の積み下ろしの場)
「quay(ふ頭)」という単語で、日常では使わない言葉ですが(笑)。
This quay is the key to town's prosperity.
(この「ふ頭」こそが街の繁栄の鍵だ)
オーストラリアのシドニーはオペラハウスとその正面にあるハーバーブリッジが有名です。
そのふたつを擁する湾がサーキュラー・キー(Circular Quay)と呼ばれています。
メイド
「メイド喫茶」というものが日本で生まれてから、さらに有名になった「メイド」という日本語。
「メイド・イン・ジャパン」という言葉もありますよね。このどちらも英語からのカタカナ語です。
メイド
maid ー お手伝い、女中
made ー make(作る)の過去形
I made the maid costume for cosplay.
(コスプレのためのメイド服を作ったよ)
Are you seriously going wear that ?
(本当にそれを着るつもりなの?)
ちなみに「cosplay」という英語は、日本語の「コスプレ」から来ています。さらに「コスプレ」は和製英語の「costume play」から来ているという、複雑さ(笑)。
オーストラリアでも日本のアニメの影響は大きいらしく、日本にまつわるフェスティバルに行くと必ずメイドにコスプレした学生さんを見かけます。
ミート
冒頭でも紹介した「ミート」もちゃんと紹介しますね。
ミート
- meat ー 肉
- meet ー 会う
I'll be meeting my friend to buy some meat at the butcher.
(友達と肉屋へ肉を買いにいくから会ってくるんだ)
Is it gonna be roast tonight ? (gonna = going to )
(今夜はロースト肉 ?)
ちなみに、野球で使われる「ジャストミート(バットの芯でボールをとらえて打球を放つこと)」は和製英語です。
逆にそれにピッタリ合う英単語は見つかりません。
マッスル
「マッスル」というカタカナ語は「筋肉」という意味で完全に浸透していますよね。
実は、「ムール貝」も「マッスル」なんです!
マッスル
- mussel ー ムラサキ貝、ムール貝
- muscle ー 筋肉
I processed 8,100 mussels today at work.
(今日は仕事でムラサキ貝を8,100個、処理したよ)
You must have built up some muscles !
(筋肉、付いたでしょ!)
ウサギさん、そんな仕事していたんですね(笑)。
私は『キン肉マン』という超人プロレス漫画を読んで育ったのですが、その技には「マッスル〜」と付いていることが多かったんです。
「筋肉」だから「マッスル」、案外単純な理由だったんですね。
ロール
そして「ロール」という言葉ですが、「ロールパン」がまず思い浮かぶ方も多いと思います。
ロール
- roll ー ロール、丸める
- role ー 役目、役割
「RPG」と略されることも多い「ロールプレイングゲーム(Role Playing Game)」は役割を演じながら遊ぶゲームです。
英語でも小さく丸めた ( roll した) パンを「ロール(roll)」と呼びます。日本ではバターロールが有名ですね。
What's your role at the part time job ?
(アルバイトでの役割は何してんの?)
Rolling up spring rolls.
(春巻きを巻く担当)
「春巻き」はそのまま「spring roll」と言います。オオカミさんもこんな仕事していたんですね(笑)。
スイート
そして「スイート」です。きっと勘違いしている人が多そうな単語ですよ。
スイート
- sweet ー 甘い
- suite ー ひと続きの部屋
日本語で「スイートルーム(一続きの特別室)」という言葉がありますよね。
ハネムーンなどに泊まるから「sweet」なルームかと思ったら違うんです。勘違いしていませんでした?
英語だと単に「suite」と言います。
I’m going to stay in a hotel room with on-suite in Tokyo !
(東京に行ったらスイートルームの部屋に泊まるつもり !)
That sounds sweet !
(それって良さげだね!)
上の例文の中の「sweet」は「申し分ない、言うことない」という意味です。
「sweet」と言えばこんな記事もあります。
シー
中学生の習う英語でもおなじみの「sea(海)」と「see(見る)」ですが、この発音は完全に同じです。
シー
- Sea ー 海
- See ー 見る
Can you see the sea ?
(海が見えるかい?)
Not at all.
(いや、全然)
そう言えば以前「スケルトン」と呼ばれる、透明プラスチックで中の構造が見えるガジェットが流行りましたね。
でも「スケルトン」は和製英語で本当は「seethrough」もしくは「translucent」と呼ばれます。
「sea」「see」は同じ発音ですが、「she」はまったく違う発音ですのでご注意くださいね。
サンデー
「サンデー」と言えば、「日曜日」ですが、日本でよく見る「パフェ」のこともサンデーと呼びます。
サンデー
- sundae ー サンデー(パフェみたいな食べ物)
- Sunday ー 日曜日
What’s your plan for this Sunday ?
(日曜日の予定は?)
I’m going to a cafe that serves a huge sundae !
(でっかいサンデーを出してくれるカフェに行くつもり!)
ちなみに、パフェやサンデーの存在はオーストラリアのカフェでは滅多に見かけません。そのかわりに舌が痛くなるほど甘いものメニューは充実しています。
「Sunday」と言えば、こちらの記事もぜひ。
ウィーク
「ウィーク」と言えば「週」ですが、「ウィークポイント」の「ウィーク」は「weak(弱い)」という単語です。
ウィーク
- week ー 週
- weak ー 弱い
「ウィークポイント」は技術的な用語として使われ、単純に弱点というのであれば「weakness」と使います。
I feel weak….(なんだか力が入らない……)
You were up late all last week.
(先週、ずっと夜更かしをしてたから……)
まとめ
いかがでしたか?
音が同じでも複数の意味合いがある単語の場合は文脈、および会話の内容から推察する必要がありますね。
英語の同音異義語の場合、書かれたものであればつづりで判別がつきます。
どちらのつづりがどういった意味なのか、しっかり覚えるようにしましょう。