12月の大きなイベントといえば? もちろん、12月25日のクリスマスですよね。
日本でも、友達同士でプレゼントを交換したり、美味しい料理を食べたり、サンタさんがやってきたり……いろんな楽しいことがあります。
ではアメリカのクリスマスってどんな感じなのでしょうか?
アメリカで子育てをしている私がリアルな事情をまとめました。
アメリカのクリスマスについて
日本でも完全に季節行事として定着しているクリスマス。アメリカでのクリスマスは、どんな行事なのでしょうか?
アメリカのクリスマスはいつ?
クリスマスは日本と同じく、毎年12月25日です。
そもそも、クリスマスというのはキリストの生誕を祝う日なので、国によって違うはずがありませんよね(笑)。
アメリカのクリスマスは祝日?
日本ではクリスマスは祝日ではありませんが、アメリカでのクリスマスは祝日です。
しかも「日本のお正月」レベルの、年中行事の中でも1、2を争うほどの大きなイベントです。
宗教的なことも背景にありますが、学校も会社もすべてお休みになります。
当日は町中のお店はほぼ休業するくらい閑散とします。
12月24日のクリスマス・イブは?
クリスマスの前日は「Christmas Eve(クリスマス・イブ)」です。
「Eve」は、「evening(夜)」と同義の「even」の語末音が消失した言葉だと言われています。
アダム(Adam)とイブ(Eve)の「イブ」かと思っていました!
アメリカではイブよりもクリスマス当日が大切
日本だとクリスマス当日よりも、前日の24日のほうが盛り上がっていて、カップルの日、恋人の日……と言ってもいいほどですよね。
ところがアメリカだと24日は何もしない人もいるほどで、当日の12月25日が大切です。
そして、クリスマスは恋人の日ではなく「家族行事」です。
クリスマスは家族でそろってごちそうを食べる
クリスマスに家族がそろってやることの中で「ごちそうを食べる」ことが大きな楽しみの1つです。
2日を使って、たとえばイブには奥さんの実家に行ってお祝いをして、クリスマス当日は旦那さんの実家に行くという方もいます。
こういう場合は、2日間連続でごちそうになります。
先ほど「クリスマス当日のほうが大切」と書きましたが、うちの場合はお義母の昔からの方針でイブに集まることになってます。
こんなふうに、きょうだい が集まりやすいようにイブにお祝いする家庭も多いみたいです。
クリスマス当日に何をする?
クリスマス当日の朝に待っているのは、もちろんプレゼントの開封です。
プレゼントの置き方、開けるタイミング、ストッキングのこととかも含めて、各家庭でいろいろだと思いますが。
うちはその後は教会に行きます(夫がカトリック教徒で日頃から教会に行く習慣がある)。
教会によっては夕方にも同じ内容の礼拝があるので、今後はそちらに行く予定です。
なぜって、朝は子どもがサンタさんにもらったおもちゃでゆっくり遊びたいから!
あと、宗教的に教会に行かない家庭も多いですし、キリスト教徒じゃなければ、普通の休日とあまり変わらないと思います。
アメリカのクリスマスツリーについて
今度はアメリカで使われているクリスマスツリーについてまとめます。
いつクリスマスツリーを用意するの?
日本ではクリスマスツリーは12月に入ってから用意をすると思います。
アメリカでは、11月の第4木曜のThanksgiving Day(サンクスギビング・デー)以降にクリスマスツリーを用意し、飾りつけをします。
もちろん、クリスマス直前に用意する人もいますよ。
クリスマスツリーはどんな木を使う?
日本でクリスマスツリー(Christmas Tree)と言えば、作り物のツリーを用意しますよね?
でもアメリカでは、作り物のツリー以外に生のモミの木(リアルのモミの木)を使う家も多いです。
私の住む地域では、ごく一般的に買うことができます。
モミの木はスーパーなどでも売っているし、期間限定で「ツリー屋さん」ができたりもします。
リアルなモミの木ツリーのメリット
リアルな木のメリットは、雰囲気が良いことです。本来、本物の木を使うものなので、「これぞ本格派」という感じもしますよね。
そして、本物の木を使うメリットと言えば、なんといっても
香りがいいことです!!
私は独特の香りが好きなので、うちももっぱら生のツリー派です。
あと、生の木は枝の数が多いので、すごく詰まって見えますね。
作りものの木は、比較するとスカスカに見える……という感じで。
リアルなモミの木ツリーのデメリット
リアルなモミの木を使うデメリットと言えば、毎年買わないといけないこと。
こちらの写真を見ると、植木鉢のように土に植えられているように見えますが、そうではありません。
こんなふうに布で隠されていますが……
この布を取ると、こうなっています。
根があるのではなく、切られています。そして、花瓶のような支えがあって、各方向からのスクリューのネジ状のもので支えているんですね。
この中は、バケツのようになっていて中には水を入れています。
あと、どうしても「葉」の部分がポロポロ落ちるので掃除をしないといけないし、幹の部分に水も補給しないといけません。
そういう意味で、何かと「手間」がかかるのがデメリットですね。
リアルのモミの木の処分
この本物のモミの木ですが、処分するときに困るし毎年買わないといけないので不経済的なんですね。
処分ですが、うちの市ではゴミの日に家の前に出しておくと回収してくれます。
使い回しをするほうが合理的なので、作り物のツリーを使う家庭のほうが多い気がします。
アメリカのクリスマスプレゼントについて
今度はアメリカでのクリスマスプレゼントについてまとめます。
プレゼントは靴下に入れるの?
英語圏のクリスマスプレゼントと言えば「靴下に入れる」というイメージですが、本当に靴下に入れるのでしょうか?
靴下には、お菓子など小さなプレゼントやカードを入れます。
家に暖炉があれば、暖炉のそばに「大きな靴下」をぶら下げたりしますね。
ただ、うちには暖炉がないので、アイランドキッチンの壁に吊っていました。
なぜ暖炉のそばかと言うと、サンタさんが煙突を通って暖炉から現れるから。
ちなみに、日本では「靴下」と言うので「Socks(ソックス)」と言いそうですが、実際は「Stockings(ストッキング)」と言いますよ。
家族全員分のプレゼントを用意する
そして、このストッキングですが子どものためだけに用意するのではありません。
たいていの場合、家族全員分あります。
ストッキングには、家族がお互いに用意したものも入れてもいいし、サンタさんからのプレゼントも入りますよ。
クリスマスプレゼントはどこに?
もらったプレゼントはクリスマスツリーの下に置いておきます。
アメリカのツリーは、基本的にすごく大きいです。一般的な家庭でも、だいたい背丈以上はあるので、ツリーの下にたくさん置けます。
クリスマス前に家族などからもらったプレゼントも、開けずにクリスマスツリーの下に置いておきます。
そして、ここにはサンタさんからのプレゼントも置かれるので、ツリーの下はプレゼントでいっぱいになります。
日本だとサンタさんは枕元にプレゼントを置いてくれますが、アメリカだとツリーの下なんですね!
そして、クリスマスである25日の朝に一斉に開封するのです。
ドキドキワクワクの瞬間ですね。
アメリカのサンタクロースについて
そして、クリスマスの主役ともいえる「サンタクロース」についてです。
サンタクロースは独身?
サンタクロースは、英語で「Santa Claus」と書きます。
「サンタクロースなんて、世界中で同じじゃないの?!」と思われるかもしれませんが、私がアメリカに来てから知ってびっくりしたことが1つあります。
サンタクロースの奥さん
なんと、サンタさんには奥さんがいたんです!
日本では、クリスマス前になると、「サンタさんが子どもたちのいる施設を訪問した」という地域のニュースを目にすると思います。
ミセス・サンタクロースも行動を共にする
アメリカでも同じで、サンタさんが子ども専用の病院などを訪問します。サンタさんは忙しいですねー。
私もそんなニュースを目にしたのですが、サンタさんの横には、同じ赤い服を着た優しそうな女性がいたのです。
誰?!
誰って、「Mr. and Mrs. Santa Claus」だよ。
奥さん?!
いやー、びっくりしました。日本のサンタさんの横に奥さんがいることはほとんどないと思うのですが、こちらでは一緒に行動したりするんですね。
Wikipediaでも、英語だとちゃんと「Mrs. Claus」のページが存在します。
でも日本語のページにはないので、やはり、日本では「サンタさんには奥さんがいない」と思っている人が多いのではないでしょうか。
サンタはどんな暮らしをしている?
クリスマスイブ(Christmas Eve)の夜、世界中の子どもたちにプレゼント(Christmas Gifts)を配って回るサンタさんですが、普段はどんな暮らしをしているのでしょう?
アメリカで一般的に知られている「サンタさん(とその家族)像」を紹介します。
サンタさん(Mr. Santa Claus)
サンタさんは、奥さんとエルフたち(elves)とトナカイと一緒に、北極(North Pole)に住んでいます。
そこにはこちらの建物があります。
- サンタさんの自宅
- トナカイの住む小屋
- おもちゃを作る工房
サンタさんは、子どもたちがいい子にしているか見たり、届けるプレゼントのリストのチェックをしたりしています。
笑い声は「ho ho ho(ホーホーホー)」です。
エルフたち(Elves)
エルフ(Elf)は、妖精のことです。
日頃は、おもちゃを作る工房で、子どもたちのおもちゃを作ったり、トナカイの世話をしています。
たくさんいるので、通常は複数形の「Elves」になります。
サンタの奥さん(Mrs. Santa Claus)
奥さんは、エルフたちと一緒に作業したり、クッキーを焼いたりしています。
トナカイ(Reindeer)
サンタのトナカイは9頭いるようです。
トナカイの名前
- ダッシャー (Dasher)
- ダンサー (Dancer)
- プランサー (Prancer)
- ヴィクセン (Vixen)
- ダンナー (Donner)
- ブリッツェン (Blitzen)
- キューピッド (Cupid)
- コメット (Comet)
- ルドルフ (Rudolph)
9頭目の「ルドルフ」が有名な「真っ赤なお鼻のトナカイさん」です。ロバート・L・メイによる童話からだそうです。
トナカイは英語で「Reindeer」ですが、複数形も「Reindeer」です。
日本で知られているお話と少し違いますね。
サンタさんはクリスマス前にも現れる?
クリスマスが近くなると、サンタさんは町なかのショッピングモールやお店に現れることがあります。
子どもたちは、お母さんやお父さんと一緒にサンタさんに会いに行きます。
サンタさんは、「この1年、いい子にしてた?」とか「クリスマスには何がほしい?」とか聞いたり、一緒に写真を撮ってくれたりもします。
このときの写真が、その家族が作るクリスマスカードの写真になったりします。
日本では、プレゼントに何がほしいのか、サンタさんに手紙を書く子どもが多いようですが、アメリカでは、こんな感じでどの子が何をほしいのか知ることができます。
サンタさんはいつやってくる?
そして、サンタさんは24日の深夜、いい子にしていた子どもたちのもとにプレゼントを届けてくれます。日本と同じですね!
子どもたちは24日の夜、寝る前に、この2つを用意します。
- クッキー
- ミルク
もちろん、サンタさんのために。
煙突からやってきたサンタさんは、プレゼントをツリーの下に置きます。
日本では「枕元に置く」というのが一般的ですが、こちらではツリーの下に置きます。
そして、クッキーを食べたり、ミルクを飲んだりして……少し休憩してから、また次の子どものもとにプレゼントを届けに行くそうです。
そして、子どもたちにとって、ドキドキワクワクのクリスマス当日の朝がやってきます。
アメリカのクリスマス翌日
アメリカで最も盛り上がる祝日である25日のクリスマスですが、翌日の26日はどうでしょうか?
クリスマス翌日の学校は?
学校関係は、クリスマス前に休みになり、年明け少ししてから始まることが多いです。
そのため、そこに勤めている先生なども同じですね。
クリスマス翌日の会社は?
一般の会社に勤めているサラリーマンの方だと、クリスマスに1日だけお休みで、翌日からまた普通に仕事が始まるという人も少なくありません。
離れた家族と一緒にクリスマスを過ごすために、長めに休暇を取る人も多いですが。
また、日本のように、年末に「大掃除」をする習慣はありませんよ。
クリスマス翌日のお店は通常営業
会社がクリスマス翌日の26日に始まる……ということはお店も通常通りの営業だということです。
……とは言っても、衣料品などの小売店では、クリスマスイブまで盛大にクリスマスショッピングのセールを行っていた(参考: ブラックフライデーとサイバーマンデーについて)ので、品薄状態なことが多いです。
スーパーでは、激混みのクリスマスイブ(=ものによっては品薄状態に)、クリスマスに1日休んだ後ということで、生鮮食料品を中心に朝からせっせと品出しをする姿が見られます。
まとめ
今回はアメリカのクリスマスについてまとめましたが、いかがでしたか?
サンタさんのことにしても、プレゼントのことにしても、なんか、日本で知られていることとちょっと違う……そんな感じではなかったでしょうか?
あと、日本では、子どもたちにとっては楽しみであり、恋人同士ではロマンチックなクリスマスになっていると思います。
アメリカでは家族全員で楽しむ行事です!
Merry Christmas(メリー・クリスマス)!